◆昔、某ファミレスのパスタの量が少ない!と言い、ハシゴしていた自分ですが―――当時、偶然にも同じファミレスが100メートル以内の至近距離になぜか2軒あったのです(笑) ですから、1杯食べて、同じ店でおかわりするのは恥ずかしいので、もう1軒のほうの同じファミレスに行って注文していました。
食べる時は食べる。食べ始めると、いくらでも入るような気がする。最初は全然おなかすいてないと思っていたのに、食べ始めたらおなかが減ってきた。とか。(笑)
けれども、
もともと私は、普通の人よりも少食だったという事実を、最近よく思い出すのです。
小さい頃、特にそうでした。
朝ごはんを食べるのがとにかく嫌だったし、給食も低学年のころはプレッシャーでした。「どうしよう、もう4時間目なのに全然おなかがすかない、どうしよう」。好き嫌いは全く無く、何を食べても美味しい状態でしたし、実際、給食もとても美味しかっただけに、よけいに心苦しくもあったのです。
さらに体育の授業のあった日は、みんなは激しくおなかが減っているらしいという周囲のプレッシャーがますます重かったです。私だけは、ちょっと走り回ったぐらいじゃお腹は減らないから。
…低燃費系なもんで。(笑)
食べないからといって体型が細くて痩せていたかといえば逆で、背は小さかったけどプクプクしていたし、謎です。
夏休みも、みんなが元気よく走り回って汗をたくさんかいてジュースをゴクゴク飲んでゴハンやお菓子をほおばる姿は、私から見ると、なんとなく恐怖に映りました。自分は体温が高い体質なので、真夏に走り回ってもあまり暑さを感じることもなく、ジュースもゴクゴク喉を鳴らして飲むこともできず(←お年寄りじゃないけど、ジュースは味が濃いから大量には飲めない系(笑))、おなかもすかないので食べ物の取り合いにも参戦できず。動物として野生度であきらかに負けているという焦りがありました。大人がまた、そういう野生度の高い子供をほめるでしょ?(笑) 「この子は元気があって良い!」とかって。あれがまた怖くて。
私は、元気がなかったわけではなくて、落ち着いていたのだと思います。
大人になってから考えてみると、当時の自分は誰よりも正しい感覚を有していたのではないかとさえ思える。野獣ではなく、人間らしい食生活というか(笑)そういうものを本能的に感じていたと思います。だから周囲に対する恐怖感というのは、あれもきっと、ある種の違和感だったのだろうと思います。
おなかがすいて給食が待ち遠しいと思ったのは、小学校5年~中学2年くらいまでかな。その頃は食べ盛りで、今度は逆に、クラスの誰よりもモリモリ食べる生徒になってまして(笑)極端ですね。…普通、女子ってそのくらいの年齢になると恥ずかしがってあまり食べなくなるじゃないですか、でも私は逆で、クラスの女子で一人だけ、おかわりをしていました。「食べる時はきちんと食べたいから」と、りりしい顔つきでおかわりする女子生徒。やはりここでも落ち着いていました(笑)
大人になっても、3食きっちり食べると、あきらかに体がNO!と言っているのを感じていたから、お腹の減らない時は、はぐらかしていました。
もちろんお腹が空いている時は、きっちり食べたいし、お腹がすいていなくても食べ始めれば、それなりに入るので、ハタから見ると大食い!?と言われることもしばしばでしたが(笑)、でも、食べなければ食べないで平気なタチなんです。変かもしれないけど。私はそういうタイプで。
「満腹感」も感じないけど、「飢餓感」も感じないタチなのかも。
食べ始めると勢いづいて、いくら食べても満腹とはならないけど、最初から食べないなら食べなくても平気だから。
食べても食べなくても、どちらでも困らない。
お酒も、大量に飲んでもそんなに酔わないし、飲まなくても楽しいから、どっちでもいいやと思ってたけど、今はお酒の必要性を感じないので飲みません。
知人の女性などは「朝ごはんをたくさん食べないと昼まで持たない」と言い、そして昼食後まもなく、おやつをほおばり、そして夕方からビール焼肉に甘い物と…どれだけ食べるんだこの人は、と横目で思ってました。
まあ、仕事場から抜け出す目的で、ランチに行くのは私も楽しみでしたけど。
基本的に、おやつは、食べる暇ないです。(笑)
お腹がすいている時は、きちんとゴハンを食べなければ嫌だし、それ以外はお腹がすいていないので何も食べたくないし。お菓子っていつ食べるんだろう?タイミングが難しい。いちいち作業を中断してお菓子とか食べる時間を確保するのも面倒でしょ?って今は普通にそう思います。だって一日って短くない?(笑)
結局、
(大量に)食べても食べなくても体型は同じだし、
お酒も、飲んでも飲まなくても、その場の楽しさは変わらない。ということなので、
であれば、少食で、お酒も飲まなくて良いだろうという結論です。
お腹いっぱい食べ過ぎた!とか、おなかが減って動けない!とか、暑くてもうダメ!とか、…そういう、せっぱつまった苦情系の感情をあじわったことが、あまり無いんです。(笑) 平気といえば平気かな?という、ゆるんだ人生です。
食べても太らないなら、たくさん食べちゃおう!そういう発想は私は苦手です。食べ物への敬意がないし、動物的というか哲学がないから(笑)そういう考えはどうも苦手。
◆前置きが長くなりましたが、
これからの時代は、ランチもバイキング形式は飽和状態に達し、その後は逆にミニランチ化の傾向に向かうような気がしています。良質のものの中から好みのものを選んで少量、という。
現在バイキングは、好きなものを選んで食べられる点では魅力的ですが、なるべく食べ残しの出ないような配慮がなされれば良いなと思います。
今はバイキングの店が増えすぎたね。
バイキング形式の店は、もっと数が少ないほうが面白い。たまにそういう店を見つけるからレジャー感覚的に楽しいんであって、あちこち飽きるほど見かけるようなものでもなかろうと思う。
小さな子供たちと一緒に食事をする時などは、たしかにバイキングに連れて行けば大人としてはラクだし助かるけど、でも、バイキングで食べている周囲の他のお客さん達の様子を拝見していると、食べ物への敬意とか配慮とか、そういう品位は落ちてるなと感じる。…私もバイキングは好きで行くこともありますけどね(笑)、そのへんの品位とか尊厳が護られるようなランチ形式が今後うまれればよいなあと、いつも思っています。
香水フレグランスの量も同様。
これこそまさに『小食化への道』です。
濃度の低いオードトワレなどは今の通常サイズのボトルだと、だいたい30mlか50mlくらい~100mlのものが多いけれど、その約72%くらいがちょうど良い適量だと感じます。
あるいは、
50ml、100mlと、同じ香水を2サイズ用意するのなら、
36mlと100mlにするとかね。
中でも、濃い香りなどは、さらに減ずるべき。
こんな濃い香りを一日に何度もつけ足すはずが無いし、しかもその何プッシュもを毎日続けたとしても1年以上かかりそうな量って…この量の設定には、デリカシーが無いと思います。考えたら分かりそうなもんでしょ(笑) 素人でさえ気づくっつーの。
何でもかんでも横並びにサイズを同じ量にすりゃいいってもんじゃないですよね。
品物となる香りと、それを使う人の状況をよく検討して、サイズを決めていただきたい。
おそらく販売者側としては香料を大量に売りたい一心なのだろうと思うから、それなら、同じ定価・価格で、量だけを減らせばいい。その差額は原料供給の方やメーカーさん等、諸々で正しく分配したらいいと思う。
量が減るのに価格がそのままなんて損だから嫌!という考えは私は苦手です(笑)。やっぱり香料への敬意があったら、そのような発想には至らないから。安く買いたたくのは好きじゃない。
どんなに量が少なくても、香水としてのプライドが保たれるよう、適正な価格で買われるべきです。ありがたみが減るほど価格を下げるのは、いけません。
香水をこれでもかというほど大量につけまくる人は、その原料である植物のことまでは考えていないと思います(べつに考えなくてもいいですけど(笑))。
私は、植物から拝受してつくられる「香水」は、とても貴重なものだから、大切に使わせていただきたいという気持ちです。
「この1滴が、ありがたい」と思えば、消耗品のように大量には使わなくなるものです。
香水メーカーさんは、それじゃ売れなくて困る、と思うかもしれないけど、植物の美しい香りは、本来そのように敬意を払われるべき存在です。
そろそろ身の回りのものを低燃費系に切り替える時代にさしかかってきているのかもしれません。
欲張らずに、ゆずれる部分は気持ち良くゆずり合いながら、明るい心で過ごす生活がブームになる。これからは、そういうのが面白いと思います。
◆香水の注意事項について、別の場所で書きました。
私は以前より、「香水は自由です」と言いつづけていますが、それはなぜかというと、私の書いたものを読んでくださる皆様を信頼しているからなのです。
私の、この、わけのわからないブログを(笑)ご丁寧にお気にかけてくださって、こまかい香りニュアンス話にお付き合いくださるほどの方であれば、(少なくとも私よりは)周囲にも気配りのできるデリカシーある方だろうと「わかる」から、自信をもって、ご自由にどうぞ。と書いています。
しかし他の場所でこのようなことを書けば、必ず誤解されます。
「香水は自由ではない。マナーを守る必要がある」、自由なわけないじゃないか。というふうな具合で。
それは当然のこととして承知のうえで書いているわけですから、そういったことが伝わらない人のいるような場所であれば、やはり、そこでは正式にはっきりと書かざるをえないかもしれません。
けれども、この場においては「自由だもんね!」ってことだから。(笑
◆香水のご相談とか、つけ方をあれこれ心配なさる方が多いです。
とりあえずの目安というものが欲しい方もいらっしゃるかもしれません。
そこで、私なりに書いてみます。
私の思う「大丈夫です☆」基準を。
まず、
・しゃんしゃんTVをお読みいただいていること
そして、
・香りについて心配りをしておられること
最後に、
・食生活が、ほどよく健全であること
・・・ちょっとシンプル過ぎるでしょーか?
でも、実際そんなもんです。
これらのポイントをクリアされている方なら、おそらく心配ないと思われます。
最後の「食生活」は、飲酒・タバコ等も込みでの話です。あるいは「(健康維持とは無関係な食品を)これが好きで毎日こればかり食べてしまう…」とか、そういった食生活の偏りも含めての話です。←最後3つめの項目に来て、いきなり厳しくなったような…(笑
これは厳しいようですが、「わかっちゃいるけどやめられない度合い」を見ています。
それと香りと、どう関係があるんだ?といわれると説明できないけど、でも、
「とと、とにかく、か、関係あるといったら、あるんだっ!!」と、リキむしかありません(笑)私としては。
でも、人は誰しも大好物というのがありますから、そんなに気にしなくて大丈夫ですよ☆
◆そして、香水をつけるポイントですが、
“なるべく内側に”を心がけると良いと感じます。
服の上から一番外側に香水をスプレーするのは、私は、好きではありません。
香りが不必要にまわりに飛び散るからです。
そして、香水と人間とが、分離しているというか、「取って付けた感」がどうしても、隠せないのですね。香りと人が、一体化していない。
ですので、なるべく内側にスプレーして、その上から衣服をまとい、そして、体温のぬくもりで香水の香りが「加工された」その香りが、最終的に総合的な「その人の香り」として、仕上がる。そんな姿を理想とします。
外側につけていただいても、別に(私は)かまいませんが(笑)、そのようなつけかたをしている人と街ですれ違うと、ツーンとした直線的な、なんとも薄っぺらい香りがして、ちょっと「浅いなぁ」と思ってしまったりすることもあって…
素敵な香水は、そのように外側につけたとしても、もちろん素敵なのですが、しかし、本来それを内側につけていたなら、それは「もっと素敵」だったはずなのです!って擁護したくなる(笑)
・・・例外という言葉もあるくらいですから、
とりあえず、外側につけたほうが良い香水って、あったかなー???と考えていますが、あまり思いつきません。今のところは無いです。
でも、もし思いついたら、書きます。
それまでは、とりあえず、「すべて内側で」という事にさせておいてください。(期限付きの主張ってのもダサいけど、勘弁してください(笑))
◆実際、おたよりをいただいている方で香水についてご相談など書いてあると、(お会いしていませんが)なんとなく感じるものがあって、うまく説明できないのですが、私が感じるには「この方は大丈夫だと思う」という雰囲気なので、「大丈夫です」とメールに書くのですが、そうすると「え? どう大丈夫なんですか? わかるんですか?」とか不信がられたりする。(笑
…私の「大丈夫」は、全国共通100%ではありませんが、でも、大丈夫です。
万一、もしも大丈夫じゃない状況に遭遇したとしたら、それは特殊なケースです。
◆筆跡とか、その人の書いた文字を見たときも、その人がどういう人か(本性?というか内面、あと外見・体型なども含めて)、なんとなく感じるものがありますが、その感覚に近いです。
…ある種のカンですね(笑)
文字を見れば、その人の「ペンの持ち方」まで、パッと浮かびます。
指の細さだとか爪の感じだとか。文字を書く姿勢(座り方)とか。
といって「じゃあ、この文字を書いた人物がどんな性格か言い当ててみろ」と問われると、プレッシャーがかかるので間違えますけどねー(笑
この人は志の高い人だな、とか、知能指数が高い、努力家な人、とか、文字でわかる。「わかる」というか、文字に「圧倒されちゃう」んですね。この人は心意気・精神力がスゴイぞ!って。だから嫌でもその人の才能に「気づかされる」、という言い方が正しいのかもしれない。
文字を通じて、その人に憧れる感覚がおこるのです。
私のこれは、よくある筆跡鑑定とは違う観点です。あれとは違います、違うんです!(←「違う」を強調。あえて差別化をはかろうとしてる(笑))
あんなルールに則ったものとは違うんです。私は、もっと奥を見つめているのです。
◆誰かに、ある香水を唐突にススメたりするのも、この「ある種のカン」です。
肉を食べたら野菜や果物が食べたくなる本能と同じです。
とにかく私はいつでも、バランスを取りたくてたまらないのです。(笑)
ですので、肉ばかり食べている人には野菜を食べさせたくなるように、そういった気持ちが高じて、香水を「あてがう」という言葉がうまれました。
「選ぶ」という言葉を用いるのは、やっぱり、違うんです。
「あてがう」なんです。(笑)
物事、何でも、本当に正しく調和がとれていれば、どの角度から見ても、矛盾や不都合は生じないはずです。誰かが良い思いをすると、その反動で、かわりに他の誰かが苦しい思いをしたり犠牲を強いられることになる、というのは正しくないはず。ですので、その段階ならば、まだ改良の余地アリということです。
真のひらめきは、一瞬にしてパッと決まって、またたく間にあれこれ解決していくイメージです。波紋のように改善の輪が広がっていきます。
これこそ、真の“アコード”の状態だと思います。(※アコード=調和がとれること、ハーモニー。香水の分野では専門用語として使う言葉です)
(たいてい、アコードというのは、香水の中に含まれる香料と香料の組み合わせ相性や分量の比率をもってそう表現するのですが、私が想うアコードは、「香水と人物」におけるアコードです。
香水と人物との、とても大規模なアコードです。それを想います。)
◆バランスというのは、平等というか同量、という事とは違います。
黄金率のようなものです。
1:99であっても、それで調和がとれるならば、それは「見事なバランス」となる。
これを平等に、といって50:50にしてしまうと、双方にとって不利なわけです。すべてが台無しになっちゃうから、全員かわいそう。だからなんとかして回避したいところです。
一見、不公平に見える分配であっても、それでアコードがきちんととれていれば、双方にとってハッピーなのです。
◆食生活もしかりで、
甘いものばかりを食べつづけることを、私のアコード心は許しません。(笑)
ものごとや、人間関係なども、私から見ると「アコード」なんです。
すごく感じの悪い人に遭遇したとき、調子ぶっこいてる今の自分にたいして神様が「あてがって」くださったのかな、と思うときがあります。あるいは他の苦労の代理でこういうことになったのかなぁ?とか。(でもまあ、なんだかんだ言ってもイヤなものはイヤですけどねー(笑))
とにかく「アコード」なわけです。
仕事でも、自分だけが良い思いをするのは、私の中のアコード心が許さないので、バランスをとるためには他の方たちにも良い思いをしていただかないと…という私のアコード心です。←これって、善人ぶってるとか、そういうんじゃなくて(笑)、ビシッとアコードがとれていないと落ち着かないので気が済まないだけなんです。「テトリス感覚」っていうのかな?あの感じ。ガシッと組み合わせたいわけね☆ 凹凸をきれいに☆
それが総合的に全体にとっての幸せだと思うから。
誰か一人だけが良い思いをするレベル段階では、私にとっては、「まだ浅い。」と。そんなことでは、まだまだ満足しませんぞ☆と。(笑
香水も、人間も、アコードがとれていれば、そこに関わる者すべての存在価値や味わいが劇的に深まるので、まるごとトータルでみんな同時に、一緒に、幸福感をあじわうことができる。というわけです。
◆男の人の顔を思い出すとき、なんとなく「明るい感じの人」と「さみしい(暗い)感じのする人」っていうのがあって、その方法で私は今まで区別してきました。この人は『明るい感じの人』のほうだな、とかって。分類して。(※ワケわかんない話ですみません(笑))
人の顔といえば、容姿や、つくりの美しさや肌質など表面的なことを言う人が多いですが、私にとっては「その人のことを思い出すとき」が重要で、思い出したときに、なんとなく淋しい気持ちになる人はかわいそうに思えてしまいます。なぜか。(よけいなお世話だっつーの(笑))……その人も私なんかに哀れまれるのも迷惑かと思うので、さみしい人についてはなるだけ考えないようにしてますけど。
特に、大人の男性の顔は、ジーッと見てしまいます。こっそりと。(笑
で、後でその人のことを思い出したとき、さみしい感じがすると、ひとりで勝手に「なんかあの人かわいそう…」って思ってるんですが(笑)、この感覚は6歳ごろから意識してました。「あのおじさん、なんか楽しそうだなあ」とか。その人の人生を全然知らないし、そのおじさんは楽しくない状況かもしれないのに、なぜか漠然とそういう感覚がおこってくるのです。反対に、あまり明るくない感じの人を見ると、迷子になったように心細い感じがする。そんな雰囲気の中で生活しているのかと思うと、その人がかわいそうに思える。その人も実際は楽しく過ごしてると思いますけどね。私の中のイメージでは明るくないので。(「ので。」って言い切ってるけど(笑)
…で、そのまま成長してないのか、今でも自分としては6歳の気分で、その感覚がのこっていて。
ですので、顔を見るといっても、容姿ではなく表情でも人柄でもなく、その人の性格とか優しい人とかそういう表面的な分かりやすい事とは違って…なんでしょう、人相? いや、それも違うな(笑)なんと表現するのかわからないのですが…とにかく「顔」です。
子供のころ迷子になったとき、まわりの大人の人たちがみんな怖い人に見えてしまうけれど、そんな中でも「あの人だったら大丈夫そうだな」って見当をつけた経験ありませんか? その場合たいてい選ぶのは女性ですが、その場に男の人しかいない時はものすごい洞察力で観察したもんです。(笑
その、「大丈夫そうだな」に選ばれるかどうかが、今でも、人と出会う第一印象の観点になっているような気がします。
6歳とはいえ私も大人ですから、人見知りせず、さみしい感じのする男の人であってもきちんと楽しく会話しますけどね。もちろん。カツオ君みたいに礼儀正しく。
でも帰ってきてその人のことを思い出すと、「かわいそうだなあ」って。(笑
子供の感性で見て、明るい感じのする人は大好きです。安心するから。
明るい人のことは、いつもいつも、その人のことを考えます。
その人とどこそこへ行って楽しかったなあ、あれを一緒に食べておいしかったなあ、とか思い出してばかりいます。この服を着て会ったなあとか、この香水をつけて会ったなあ、とか。用もないのにしょっちゅうメールします。
反対に、あまり明るくない人のことは、頭に浮かんでも、パッて消えちゃう。無意識に消しちゃってる?のか。どういうわけか思い出せないです。
“こんな感覚の人、いませんか?”
という素朴な疑問で、同じような感覚の方がいらっしゃるかどうか、おたずねしてみたかったのですが・・・いない・・・ですよね・・・。(笑
ですよね…。
人がよく集まる家にも似た感覚があります。
高級な家とか家具の良し悪しとか、はたまた風水とか(笑)、そんなんじゃなくて、住む人の心がにじみ出ていて明るく反映された家が大好きなんです。
人がよく遊びに来る家ってあるじゃないですか、あの感じにも近いです。といっても「たまり場」となると、それは違うのですが(こまかい話になってきた(笑))若者のたまり場みたいな馴れ合い的な雰囲気じゃなくて、もっときちんと正式に、子供たちがいつも寄ってくる家みたいな。
子供の自分が道に迷ったとき、「この家の人に道をきいてみようかな」ってピンポンを押す家かどうかっていう観点ですね。
そのような、なんとなく明るい感じのする家というのが、あります。
家でも、人間でも、
明るいものは、なんとなく発展的な感じがするんです。だから安心できる。
香水もね。
香水評論家の方とか、調香師の方たちは、香料の配合のめずらしさとか香りの組み立て方をみて「よくできた香りだね」と言う。あるいはブランドストーリーとか。
ですが、
「その評価方法なら、評価するのはあなた以外の人でも良いのではないでしょうか?」というのが正直な私の気持ちです。
もちろん、そのような正統派の評価も、ものさしとなる情報として世の中には必要だと思うのですが、そこで高い評価を得た香水が人々を楽しませたり安心させることができるかといったら、それはまた別の話だから。
そういった彼らの情報も必要ですし、理解できますし、心から共感しますが、
私自身が香水をみる観点としては、その彼らの一般的な観点にチューニングするわけにはいきません。
私は、
「なんとなく明るい感じがするのは、どの香水ですか?」
というのが一番気になるわけです。
で、それを判別できるのは自分しかいないから(笑)自分で見るしかないわけです。
「この家は、有名な建築家のナントカさんが最新のナンチャラ技法を取り入れてどうのこうの…」とか、そういう情報ももちろん大切ですが、私としては、
「あの家は、いつも人でにぎわっている」かどうかが知りたいわけです。道に迷った子供がピンポンを押すかどうかが。
◆明るい感じのするフレグランスといって、なんとなく思い出すのは、初代の『ハッピーバスディ』です。
“初代の”です。
これは明るかった!キラキラ☆☆☆
この香りのおねえさんなら子供たちも寄ってきたでしょうね。
しかしハッピーバスディも改良を重ねるたび、改良すればするほど…。
どうも近年のハッピーバスディの香りは、おねえさんの裏側事情を見せられているような感じがしてしまって(笑)ハッピーバスディも成人式をこえてしまったなぁ。
好きな男性のタイプとかって女の人たちが話してるのを聞いて、ああ自分とは違う世界の話だなあと思うのは、私が上記のような観点で男の人を見てるから。
「あの人カッコイイよね」って女性たちが言う、その男性に会っても、ピンとこなかったりするので、ガールズトークにも参加できたりできなかったりで話が食い違ったりして所々あやしい“間”が出現してしまいます(笑) 「え?」みたいな。
小さい女の子と話すと、6歳どうし、とても話がはずみますが(笑)
人はみな成長しますから、10年前から仲良しの6歳の女の子も、今は高校生とかになってて、日々の生活の中で社会性をグングン身につけているらしく、大人っぽいことを言うようになり、今では私のほうが「ガキ!」ってバカにされるほど彼女は大人になってしまった…。昔から、私が暗闇とか本気で怖がるので「こいつは大人だけど頼りにならない」と思っていたそうです。←大正解(笑
人も香水も、日々改良され、成長してゆくのですね。
(おしらせ)
今月より、携帯コラムの連載のほうを再スタートさせていただきました。
当しゃんしゃんTVをご覧の皆様には、いつも大変お世話になっております。
本当にどうもありがとうございます。
(※モバイルサイト『香水屋さん』を検索→トップページ「香りのコラム『香々つれづれ』」でお入りいただけます。)
こちらで、これからも色々と書かせていただきたく存じます。
今後ともどうぞ宜しくお願い致します。
新たに、『香々つれづれR』と“R”をつけて呼んでください。(笑
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◆「運命の香水に出逢う方法」なんて超ベタなタイトルで、その連載に文章をおもわず掲載してしまいました。どっかの恋愛本みたいですいませーん(笑
でも女の子のみなさんにも読んでもらうためには、こういうタイトルにしてご興味をもっていただく必要があったのです。
香水なんて興味ない人から見れば「運命だなんて何を大げさな。」って話で申し訳ないです。(笑
香りが好きな人にとっては、フレグランスのことを親友とか恋人、はたまた伴侶?くらい、かけがえのないパートナーみたいに想うもので。
香水にかぎらず、何でも、自分の趣味性を強くおびた物品というのは大概そういうものですよね。
香水をパートナーとして期待するほどの重い思い入れでさえ、香水様はだまって静かに受け止めて付き合ってくださる、このご慈悲。香水にはそんな魅力がある。
…なにも香水を神格化しているわけじゃありません。そのくらいの感謝をこめて接すると自分も気持ちよく香りを楽しめますよ、ということが言いたいのです。これはコツです。ですので、そこは誤解なく。
香水は香水、ただの良い香りの液体です。だけど、ちょっとしたコツをつかむと、たちまちそれは有り難い存在に化けるわけで、そのコツとやらを自分なりに書いてみようと思ったのです。(※携帯で受信の方、点字でご覧の方、引用も含めて本文が長いのでご注意ください)
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香水に興味のない方は、
退屈でしょうから、
「香水」の部分を
「恋人」とか「異性」に
置き換えて読んでみてください。(笑
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自分にとって、この1本こそ最高!と思えるような香水に出逢いたい、という方から、「そういう香水を見つけたい(出逢いたい)のですが、どうしたらよいですか?」
というおたよりをいただくことが、とても多いです。
乙女ゴコロですね♪
男性と運命的な出逢いをしたいと願う乙女ごころに似ています。
私は、「これは運命の香水で、これは違う…」と振り分けたり間柄や関係性にこだわる必要はないと思うから、変に意識して振り分けたりしないほうがよいですよと今までそのように書きつづけてきましたが、なかなかどうして、そんな説明ではご納得していただけない実情があります。(笑
「そうはいっても、女性なら誰しも、本命の彼氏(=香水)と結ばれたいと願うものでしょう!?」「他の香水に浮気しても、いつでも安心して本命に戻って来られる。そんな決定的な香水が1本ほしい!」と多数。
お気持ち、なんとなくわかります。
そういう1本に出会えないかぎり、なんだか気持ちも落ち着かないまま、無数の香水を買いあさってお金ばかり注ぎ込んでいる状態なので、この状態から抜け出して早く落ち着きたい、という現実的なお悩みだと思います。
…次の二つの指摘を、受け入れられますか?
1.「そのような1本に出逢えたとしても、あなたは以前と同様に気持ちも落ち着かないまま、あいかわらず他の香水が魅力的に見えてしかたがない。当然、生活も何も変わらないし、その香りについて周囲の評判も良いのか悪いのか不明で、まるで手ごたえ反応ナシ・・・。そんな状態でも充分に満足ですか?」
2.「そのような運命の1本に出逢った瞬間から、あなたはその香水に飽きはじめます。なんだか流行に乗れてない感じもするなーと思う。さらに素敵な香水をつけている他人をうらやましく思うことが続く・・・。それでも自分のその香水を愛用しつづけますか?」
以上の二点をこころよく受け入れることができるなら、近いうちに運命の香水に出逢えると思います。(すでに出逢っているかも?)
この二点を受け入れられないと、その後も購入しては「これもなんだか違う…。」を繰り返して、運命の1本にたどりつくまでに時間がかかってしまいそうな予感がします。
※運命の香水に出逢うと上記のようになるというわけではありません。悪いイメージは絶対に持たないでくださいね。安心してください。(笑
これは例え話です。
何が述べたいかというと、要するに、「見返りを期待せずに、こっちから先回りしてその香水との出会いに感謝して愛すれば、どんな香水とだって仲良くなれますよ」ということです。相手に条件を出さずに、シンプルに大好きな気持ちを維持できれば、どんどん仲が深まるので、その日々をつみかさねていくのです。
万一その香水とうまくいかなくても、次にもっと良い香水を見つけることができます。
なぜなら「香水を見る目」が正しく育つからです。
出逢う前からあれこれ条件を出すなんてことは、しないほうがよいです。
善は急げ!早く楽しくなりたいですよね☆(笑)
ですので上の二つをご承知いただいて一日も早く楽しく香水と付き合っていただきたいのです。
「こんなにすばらしい香水を使える自分はなんて幸せなんだろう!」という感激の日々がずっと続きます。
あ、でも、この感激の日々がおとずれることを期待しないでくださいね。っていうパラドックスです(笑) 利益や効果を期待すると、それはおとずれないけれど、何も期待せずに愛情をそそぐと予想以上に嬉しい展開になる。
いつでも愛するのは「自分が先」なんです。
この順序さえ守れば大丈夫です。
これをさっさと覚悟しちゃえば、後は早いです。
“なんとなく”という感覚を大切にしてください。ということも私は連載で書きました。
そこに書いたものを以下、一部、抜粋させていただきます。
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◆自分に合う香水は、「見つける」ものではなく、関係性を深めて「育ていく」ものだと考えていただくと分かりやすいと思います。
◆香水に接する気持ちとしては、
“なんとなく…?”
この感覚です。
特に、「…?」の部分が大切だと私は感じます(笑)余韻ですね。よく分からないけど信じようかな…?という、ぼんやりとした余裕です。気持ちのゆとりが大事です。
「これって自分に合ってるのかな?似合わないかな?」と最初は半疑問ながらも、とりあえず大切に想う。いい香りだなあ、あの時おこづかいをはたいたけど無事に購入できて本当によかったなあ、としみじみ想う。
すると、なんとなく使う頻度は年々高まっていき、何度もリピート購入に至り、気づけば「もう10年も使い続けていた」といった具合に…長いこと一緒に人生を歩んで今では絶対に手放せない存在になる香水は、「いつのまにか」かけがえのない存在になってゆくものです。
ですので、最初はなかなか「運命性」に気づきにくいともいえます。
出会った瞬間にビビッと来た!というパターンもあるかもしれませんが、おおむね、ビビッと来たものは、色あせた瞬間に見向きもしなくなるなど、距離感も極端になりがちです。関係が不安定なのです。
一方、なんとなく…?と、日々なんとなく手に取る香水は、距離感もゆっくりゆっくり時間をかけて縮まっていくので、土台が強固になりますから、ちょっとのことでは関係も崩れません。
◆運命の香りというのは、最初から運命の香りとして存在しているわけではなく、自分とその香水との関係性を「育ててゆく」ものです。
日々その香りに感謝しながら関係性を育ててゆくのです。この気持ちは大切です。
「いま使っているこの香水よりも、もっと縁の深い香水に早く出会いたい」と他の香水に目移りした状態で使い続けると、その香水は悲しみます。(笑)
ともかく先のことは分からないので、あっさりと「よろしくね☆」と思いながら使うほうが、はるかに仲は深まります。
◆今現在、そういう香りになかなか出会えず、もどかしい思いを抱えている方もいらっしゃるかもしれませんが、大丈夫です。丁寧に育てれば、どんな香りだって、運命の香りに育てあげることが可能です。(抜粋、以上)
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“愛で愛は芽ばえる”
「こちらが真の愛情をもって接すれば相手も悪い気はしないだろうし、やがて心をひらいてくれるかもしれないけど、ひらいてくれなくてもOK、見返りは期待しない。どんどん愛せ。愛情は無限なんだからケチケチしなさんな。」
・・・そう自分に言い聞かせていた二十歳のころの私は、けなげでした。(笑)
香水も、人間関係も、見返りを期待しなければ、残るは美しい感謝だけです。
その美しい感謝をいかに維持するか。テンションは高く。ノイズにも負けずに。
これは便利なコツです。
気に入っていただけましたら、どうぞご利用ください。
結婚して幸せになりたいという憧れにも似てますが、結婚後の生活で今よりツラくて苦労することもあるだろうけれど、それでも結婚したいと思うほどの強い覚悟があれば、その人は未来も明るく発展していくと思います。なぜなら見返りを期待していないからです。
思いがけず幸せな生活をさせていただいています。と何十年か後に笑顔で過ごしているかもしれません。
その状態を見た独身の人が、結婚するとああいうふうになれるんだと憧れて、ならば早く自分も結婚したいぞ!と思うと、なかなかそういう状況がやってこない。けれども、そんなことはまったく考えたことのない人が、相手のことが好きでたまらなくて、この人に出会えた自分はなんて幸せなんだろう!神様ありがとうございます!と感謝していると、思いがけず相手との関係がぐんぐん急接近、どんどんうまくいくようになる。という法則は確実に存在します。
香水も、まったく同じです。
「永遠に私の気に入る香りでいてくれるのなら、私はその香水を大切に愛用します。」
というスタンスは、
「あなたが永遠に私のことだけをたっぷり愛して満足させてくれたら、私もあなたを愛してあげます」というのと同じです。
先に条件を掲げて、まず相手に要求しているのです。
そんなもどかしいやりとりをしていたら、人生の時間がもったいないです。
香水でも人でも(恋人でも友人でも仕事関係者でも同性でも異性でも物でも動物でも植物でも空気でも…)どこかで何かと出会ったら、まずは、こっちから先回りして愛するのが発展の近道です。こういう条件を満たすものならば私は愛せます、というものが目の前に現れるのを待っているのは、あまりにも時間がもったいないです。
とりあえず感謝して大切に想いながら接していけば、その香水とも仲が深まるし、万一その香水がダメだったとしても悔いなく次の香水へ行けるし、前よりも良い条件のものにめぐりあえます。
見返りを求めているうちは、出逢った香水の魅力にもなかなか気づけません。
関係性を育てるということは、なにも香水が自分好みの香りに変化してくれるわけじゃなくて、自分の気持ちが変わることによって今までは見えていなかったその香水の魅力にどんどん目が行くようになる。だからますます大好きになって仲が深まるのです。
それが香水の真相です。
私には、なんとなく以上のような軌跡が見えますので、それについて書かせていただきました。長くなりました。
何はともあれ大丈夫です。安心してください。未来は早く、すぐに明るくなります☆
◆『アラウ』について
アラウ(arau)という名前の洗剤。この香りについて、ある方と意気投合したのです。
アラウは、石鹸とかもあって、いろいろ商品が出ていますが、香りを中心に見ると、私は洗剤が一番好きです。
…なぜか謙虚な感じがする香りだと思います。(笑
これはスペアミントですね。
ラベンダーもたしかに効いていますが、スペアミントが支えるバランスがぴったりで気持ちいい。
で、洗い上がりの香りが、ちょうど、シソの葉のような香りになる。シソ科なだけに。
他メーカーの・・・ナチュラルな印象をにおわせる某ロク○タンの香りモノの商品とか、そういう香り商品よりも、アラウのほうが、はるかに気が利いてると私は思います。(そもそもロク○タンさんは、シアバター系の商品で充分に利益を得たといますから、ね(笑)
(アロマオイルの)エッセンシャルオイルのスペアミントの香りは、時間がたつと香りが変化してしまうのですが、一番最初の香りは、なんともフレッシュで素晴らしいです。
そういったスペアミント精油が香水に使われている場合もあるけれど、私が嗅いだ感想としては、…なんとなく、時間の経過とともに残るスペアミントの香り(変化したスペアミントの香り)が全体の負担になっているような気が…そんな気がする香水が多い…ような気がする。気のせいかも。(笑)
スペアミントの香りって、時間が経つと、どんどん真面目な面影を見せてくるようなイメージがあって、それがフレグランス全体の負担になるのではないかと思うわけです。最初はフレッシュなんだけどね。
※ところで「ペパーミント」と「スペアミント」どちらもミントですが・・・
ペパーミントだと、冷たくて細い針が突き刺さるかのごとき“クールな風”を感じますが、
スペアミントは、“しっとりとした風”を感じます。粘土が飛んできて肌に貼りついたような、ひんやり感というか。…意味不明な表現でごめんなさい(笑
ペパーミントが針で刺したような、ごくごく小さな「点」で感じる香り。というふうに表現するならば、
スペアミントは「面(面積)」を感じる香りです。
◆最近では、フレグランス調の洗濯洗剤なんかも出ています。花柄のパッケージの某商品など。
・・・うーん、でもこれ、2回ぐらい使ったら飽きそうだよ?(笑)ごめんなさい、べつに悪口とかじゃないです。本音です。
香りに、いわゆる「遊び」の部分が全然ないから、嗅ぐ人はみな強制的にゴージャスな不に気にもっていかれそうな、そういうふうに仕向けられそうな感じがして、それが精神的にちょっと窮屈かなって…
『遊び』という言葉
辞書には、こうあります。
(1)遊ぶこと。
「―に夢中になる」
(2)賭(か)け事や酒色にふけること。遊興。
「―人」
(3)仕事がないこと。暇なこと。
「これを納めたら当分―だ」
(4)気持ちのゆとり。
「―心」
(5)機械の連結部分が、ぴったりと付かないで少しゆとりがあること。
「ハンドルの―」
…上記の中で、今回ここで私が述べた「遊び」とは、(3)(4)(5)あたりの意味を指します。
無駄な部分も必要とか、ゆとりの部分とか、ブラブラしてて暇な感じとか、そういう事ですね。
余談ですが…
「ものすごい高学歴なのに前歯が抜けたまま笑う中年男性」にお会いしたことがあって、これぞ天の配剤だと思いました。(笑
これぞアコードですよ。
私なんかは逆パターンで、「勉強が全然ダメで、小学校のときに歯がきれいな生徒として学校代表に選ばれたことがある」と。
・・・ありゃ、「遊び」の話とはちょっと違ったな。まあいいや。
◆最近の香水にも、同じような「遊びのなさ」を感じてしまったりするのですが、特に某G社とか。でも、それはそれで各人の好みだと思います。私は遊びがあるのが好き。もしかしたらゲラン社(あ、書いてしまった…)は、遊びという発想そのものが好きじゃなくて、そんな発想は眼中にないのかもしれない、とか思ったりもするし。(笑
私は、遊びの部分がないと、使っていてもキャラクター存在位置がワンパターンだから、結局すぐに飽きちゃったりで長続きしないので、香りを診るとき、「遊び」が、どこに、どれくらいあるか、真っ先にチェックします。
でも、ほとんどの人は、遊び部分には目が行かないので、商品を手に取ったとき、香りの印象(香調)だけで判断しちゃうんですね。「こういう香りはあまり好きじゃない」とか「いい香りじゃん!」とかって。
表面的な「香り」しか見てない。
でも、そういう表面的な香調しか見ないで買うと、気に入って買ったはいいけど結局途中で飽きて使わなくなっちゃった、とかね。そうなりやすいです。
食べ物でいうと、一口目で早くも完全に美味しいと思える料理は、最後のほうになると飽きてくる、という理屈に近いかな??? 一口目の出だしは結構おいしい、と思う程度で、だんだん食べ終わりが近づく頃に満足してくるっていう計算のほうが、持続性があります。この場合は、『味に「遊び」がある』といえるでしょう。味に遊びがあると、そういうふうな後半戦を重視した時間の山をえがいて舌が満足するように設定されます。
私は、味にしろ香りにしろ、この「時間の山」の想定がすごく大事であると思ってます。いかにピークを後ろへ持っていくか。
そして、いかにピークまで使いつづけさせるか(強い魅力を感じるまで、あきらめずに使いつづけさせるか)、そこまで引っ張る力があるかどうか。
商品の魅力は、その2点にかかってくると思うから。
もちろん一般消費者の方が、そこまで意識するはずもないので、第一印象のインパクトをいかに強調するかでセールスを伸ばそうという戦略のほどこされた香り商品で巷はあふれています。
しかし、これも臨界点にきたと私は思います。
だって結局はリピート購入されないわけだから。そうなるとメーカー側もなんとか目新しく見せようとリニューアルしたりモデルチェンジを繰り返さざるをえない。そんなこんなでメーカーもお客さんも、お互いに、その繰り返しに疲れているのではないかと。
ゆるやかな「時間の山」をえがく香り商品が生き残るのは、今までは大変なことでしたが、これからは少しずつ改善されてくるのではないでしょうか。
長いあいだ使っていくうちに、じわじわと、だんだんその良さ素晴らしさに気づいていくタイプもあるわけで。それを消費者が買い物の時、第一印象で即判断するのは難しいかもしれませんが、一度使えばリピートされますから、地道に増えていくはずなんです。クチコミで広がったりとか、「あ、なんかいい香り!それ何の香り?」などと人から人へ伝わってゆく。
そういう商品に共通する点は…
香り全体の中で、植物のエッセンスのようなものが謙虚に呼吸をしているかのごとく、けなげで、がんばれ!って応援したくなる。そんな性格が共通点です(笑)
主役が決して威張ってない。けなげなんだけど、華がある。「けなげ」だけでは弱いし、華があるだけでもダメ。けなげで華があるのが最良。
私は、そういった地道な本質をもつ香りに惚れることが多いです。真理ですね。香りは縮図です。
そこらへんを瞬時に見抜くプロ。(笑
◆そういえば、『ファーファ』に無香性が出ていて驚きました。
他の柔軟材と一緒に使ったときに香りがケンカしないための配慮のようです。
こんなに素敵な香りなのに、他の商品に香りを譲るなんて!なんて謙虚なんでしょう!!(笑
正しい人間ほど、他者の意見を尊重しますね。
◆快速メールどうもありがとうございます。
hotmailなど、一部メールがお受けできなかったそうで、ごめんなさい。
携帯から送っていただく方も多いです。おそらく携帯からでしたら大丈夫だと思います。ただ、送って下さる方が受信許可のところでドメイン指定(迷惑メール対策)をされていますと、私からの返事が届かないこともあるかと思いますが、こちらには届いておりますのでご安心ください。
どうしても私のアドレスにEメールが送れない(エラーになってしまう)という方で、…私の本を出させていただいた出版社のポプラ社さんに直筆のお手紙をくださる方も、たまにいらっしゃいます。
以前、いただいたお手紙を開けましたら、
「ささもとさんのエッセイは、良い。」
という豪快な文章があって、すごく嬉しかったです(笑)お褒めいただけて光栄です。
…断言する人って、なんか好きなんです。私も、何も根拠ないことを断言するから。っていうか、断言するときは根拠のない時だよ(笑)直感だもん。直感は理屈を凌駕するのさ♪
そんなわけで断言する人には、なんとなく親近感を感じるのです。
◆お仕事
香りのことで、いろんな方がご親切にお仕事のお話を下さったり、いつも大変お世話になっています。
ご縁のある皆様がとても気を使ってくださって、ご丁寧に、お仕事をまわしてくださるので、今のところ奇跡的になんとか生かしていただいてます。
…香りのことなら何であれ、「お金のことはどうぞお気になさらないでください」とか言ったりして恐縮してます。(笑
香りは、あくまで気持ちでさせていただいていることなので、この先もし生活費が迫ってきたらバイトしようと思ってます・・・私をアルバイトに雇っていただければ、の話ですが。(笑)
経理とか、苦手なことをすると迷惑をかけてしまうからなぁ。
そして原稿書きもヘタでした…。
そんな私に何ができるのか。自分でも分からない。(笑
でも私でお役に立てることがあれば、何でもご利用くださいませ☆
快速メールもお待ちしております。
…ちなみに、お返事に、こんなダラダラ快速日記をたまにお付けしています→「昨日80年代アイドルみたいなスカートを買ってしまいました。すごく趣味が悪いんです。あまりに趣味が悪いので、はいてみたくなりました。ちょっとした冒険心です。私がはくと『鏡の中のマリオネット』ってカラオケで歌う人みたいなので、友人と会うときは先回りしてこちらから歌うことにしています。」
快速日記が付かない時もあります。おみくじ的な存在です。
♪きゃがみのー中のマリオネッッ!!♪
それではまた、こっそり更新しますね☆
この季節、受験生の方や、就活の方から結果報告のおたよりをいただいたりして、ああ春だなあ…と思います。
この先どこかお仕事の場などで皆様とお会いすることができましたら光栄に存じます。
■学習塾の思い出
私なんて、自宅まで車で送迎してくれて、しかも授業後おやつが出てくるという、託児所のような「学習塾」に中学生のころ通ってたから・・・(笑)おたよりを下さった皆様とはレベルが違いすぎます。
家庭教師とか普通の学習塾(進学塾のような)に通っている子が心底うらやましかった。「普通の塾」ってカッコイイ。
私が行っていたその塾は、塾といっても先生(塾長)の家に生徒が集まって話を聴くだけです。普通の家なので、そこで飼ってる犬や猫もいて、授業後おやつ時間ともなれば犬や猫たちと遊び放題です。じゃれたりなんかして、のんびりタイム。
どこまでも子供扱いな塾でしたが、やっぱりそれは心地よくてねぇ…(遠い目)ぬるま湯からなかなか出られませんでした。子供扱いされくたくない!って口では言っても、やはり幼児なので、甘えん坊ハウスがちょうどよいのです。
授業中、「先生、今日のおやつは何ですか?」なんてふざけた質問しても許されちゃう。それどころか「おやつは授業後がいい?それとも授業の途中(真ん中)の休憩に食べるのがいい?」って、むこうからわざわざ聞いてくれちゃうくらいだから。
そう聞かれれば「途中でお願いします!」と迷わず答えてました。早く食べたいからね。…まったく、朝三暮四の猿かっての。先に、たくさん、食べたい。
生徒も3人くらいしかいなくて、私以外の生徒がサボれば、即、個人指導体制になってしまいます。(月謝はとても安かった)
それで授業では、基本的に、問題を一問解くごとに「すごいねえ!」って先生にしっかりと熱く褒めてもらえます。(笑
それでも塾なのに勉強はあまりせず、たいていはムツゴロウさん似の塾長の話をいつも聴くばかりで、その話のテーマも、
「芥川賞について」とか、
「仕事・作業のすすめ方」とか、
「芭蕉について」とか、
「芥川龍之介と志賀直哉」とか、
おやつを与えられる子供にしてはかなりシブめな内容でした。というか高校受験生レベルをも飛び越えた大人向けの話です。(超子供か超大人かの両極端)
塾長のお話を聴いた後に、その内容をレポート用紙にまとめて提出しなければならないので、けっこう頑張りましたよ。(変なところで努力を強いられた)
自分で言うのもあれですが、私は塾長に結構気に入られていたと思いますね。…まあ、たった3人中の1位ですけど。
(手いたずらをせずに先生の長話が聴けたのは3人中で私だけだったそうで、そんな子供じみた理由で褒められても…、って思ったけど、何であれ褒められればやっぱり嬉しい幼児(笑))
たまには塾っぽく「模試」なんかもやるんですけど。
間違えている所があると、
「この問題、もう一度よく考え直してごらん」って塾長が警告してくれちゃうので、いつだったかそれで偏差値「70」とれちゃったことがあって(汗)罪悪感で誰にも見せられませんでした…。
塾の名前も、人に言えない感じで。
『早稲田塾』
…これ言えないでしょ?(笑)託児所なのに“早稲田”なんて、名前だけ「勉強できる人」みたいな。いっそのこと『東大塾』にしちゃえばいーじゃん?て。そうしたらば塾長いわく、「私は早稲田大学出身で、東大には入れませんでしたから、それだと嘘になってしまいます」と、まことに誠実な返答が。
ムツゴロウさん似のその塾長は、私たちを車で送迎してくれるのはありがたいのですが、坂道の途中でいきなり「ガス欠」になったり、かなり危ういのです。(みんなで車を押したり)
免許証・不携帯で警察に連行されたことも。
(夜遅くでしたが、「長くなりそうなのでキミたちは自力で帰りなさい」とその場で急きょ解散になりました)
逆に危険です。
・・・こんな調子で勉強をほとんどしていませんでしたから、
「高校に行かれないかもしれない」と本気で将来を覚悟しました。
――当初、「頼むから塾に行かせてくれ」と両親に懇願したんです。
塾でいろんな子と仲良くなれたら違う学区の中学の子たちとも友達になれて楽しそうだな、と思ったから。それだけの目的です。
当然ながら両親には、
「おまえは絶対に勉強しないから、塾へは絶対に行かせない」と“絶対に”を何度もつけて厳重に断られました。
バレちゃあ仕方ねーな。とあきらめていたら、クラスメイトのお母さんが、「いい塾があるの」と言う。
そこだったら安心だから、紹介するわ、と言って、うちの両親を説得してくれたんです。「うちの子(クラスメイトのその子)と一緒に通わせましょうよ」と口説いてくれました。神様だと思いました。
それで、その塾が、上記の塾になります。
期待外れでも入ってしまった以上、これで私が「やめる」なんて言ったら「だから言っただろう!」と両親に袋叩き…ああ困った…。
さらには紹介してくれたクラスメイトのその子も2ヶ月ぐらいでさっさとやめてしまったし。
(「オーマイガッ!」(笑))
私は頭をかかえました。
学校でクラスの友達が、「ササモトって、誰も知らないすごい変な塾行ってるよね!」「どうやって見つけたの?そんな塾」って笑って言ってくれると、なんだか自分も愉快な気分になって、一緒になって爆笑してましたけど、次の瞬間、やっぱり笑ってる場合じゃないや…。と暗雲がたちこめたり、情緒不安定で心は忙しい。(笑
困りながらも、ぬるま湯につかっていた私でしたが、
あるとき塾長が両親に「もっと上のレベルの進学塾へ通わせたほうがいい」と言ってくれたんです。
塾最後の日、残りの生徒の二人が(違う中学の子です)「元気でね」って手を振ってくれた時は涙が出ました。
塾長のおかげで奇跡的に冬期講習だけ「普通の塾」に通わせてもらうことができました。(もうギリギリの時期になって)
おかげで、なんとか高校へ入学することができました。本当にありがたいことです。
・・・とまあ、子供だったので、ちょっとしたことですぐに頭をかかえて一杯になってましたねー(笑)何かっていうとすぐに切羽つまる。
でも学校に行けば「昨日は(塾で)何の話聴いたの?」なんてクラスの友達が笑って聞いてくれるから、ネタになっていいかなあ、なんて。そこらへん軽く考えてもいた。
受験シーズンて、みんな「(私のように)勉強してないヤツ」には警戒することなく心を開いてくれるんですよね。それが私は何より嬉しかった。
この塾の他にも似たような経験がいくつかあり、以来、他人のことをうらやましがることは少なくなりました。
他人をうらやましがって真似ようとすればするほど、そこから遠ざかった環境に連れ去られる、らしい。…定め?(笑
※お詫び パソコン故障で、『香々つれづれ』で予告していた更新日から大幅に遅れてしまいました。ごめんなさい。
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■ずっと待っていますが、一向に登場する気配がないのが淋しい…。
“冬も、デオドラント”
どこへ行ってもエアコン完備のこの時代。冬でも汗ばむことは多いはず。
それなのに、なぜ冬用のデオドラントは存在しないのでしょうか!?
制汗・デオドラントスプレー類の商品が欲しいのは夏だけじゃない。
「デオドラントが欲しいなら、夏用のデオドラント商品を使えばいいじゃないか」と人は言うけれど。
だがしかーし!冬のあたたかな香水の合間に、真夏の爽快な香りをシューッとスプレーするのは、なんだか違う!「ちがう!」どうも美しくない。
冬物の洋服で厚着しているのに足元だけ夏のサンダルだったら、むなしいじゃないか…。冬だったらブーツとかも履いてみたくなるように、冬には冬のデオドラントが存在してほしい。
■既存のフレグランスを目安に、こんな香りがあったらいいなあと思うものを書いてみたいと思います。
※みなさんも「こんな香りが欲しい!」という夢など、ある方いらっしゃいますか? もしよかったら(下記アドレスまで)お声をお聴かせください☆ お待ちいたしております。
●ゴルチェの『クラシック』や『フラジャイル』みたいな香りなど、かわいいと思います。こういう香りでデオドラントがあったらなあと思う・・・
●『アナスイ』なんかも欲しい…むらさき&ブラック色のパッケージだったら、なお嬉しい。
こまかく言うと、アナスイのファンデーションとか石鹸のような香りがいいんだけど。…ひじょうにこまかい意見でした。
●赤リンゴ姫、ニナリッチ『ニナ』もきっとかわいいでしょう。
●宝石のような『ウィッシュ』の香りも素敵だし…
●贅沢を言ってもいいですか? ローズの香りだったら、資生堂ローズルージュのような、少しボリュームのある香りを希望。…でもこれは超高級なローズオイルが香りの決め手らしいから、安いデオドラント商品でこういう香りを出すことは無理であろう、ということは承知の上で書きます。書きますとも。ボルドー色、赤く透き通るような、そういうローズの香り。
●逆に、ボディショップの『アナーニャ』のような香りだったら、わりとお手ごろ予算で生産していただけるのではないかと思ったりなんかして…。(笑
いや、そりゃもちろんアナーニャも立派な高級品ですよ。そうです、原料の質がどうのこうのというのではなくて、なんとなく親しみやすい雰囲気があってデオドラントに似合いそう、という意味です。香りがかわいいから。
●水色ハンドバッグの、かわいい『スイドリームス(アナスイ)』の甘さも、ふわふわと夢ごこち…こんな香りでデオドラントがあったら女子も男子も喜ぶ。
●華やかなフローラル系だったら、少し前の定番になるけど『トレゾァ』とか『プアゾン』など。あとは・・・『ラウラ』みたいな香りがあったらなあ! ラウラのバニラ&ピーチは「オトナの女」なのであります。
●『マグネティックビート(エスカーダ)』、『ベビーローズジーンズ(ヴェルサーチ)』といった、やさしいピンク色も、イメージとしてかわいい。
●『ゴースト』『サムライウーマン』などは、手堅いヒットとなるでしょう。
●『ライトブルー』をエアリーにしたような香りも、けっこう手堅いと思います。…これは、どちらかというと男性に使ってほしい感じがしました。
●最後に。
ピンクのハート型『センティメント』、キュートな春休みのような(?)なんともいえず胸がキュンとする甘酸っぱい香り。きわめて個人的な意見ですが、こちらもついでに希望。
■汗のニオイをとにかくシャットアウトすることが一番の目的である夏用デオドラントとは違って、冬のデオドラントは香りを楽しむことに重点を置くと、また新たな楽しい展開が待っていてくれるのではないかと期待します。
朝につけたフレグランスの香りが消えかかったころに、こういった香り商品でシュッとスプレーして気分転換できたら嬉しいですよね。期間限定、クリスマス商品でも、何でもいいから。冬の忘年会に向けて、定価1本1800円くらいしたとしても、きっとがんばって買うから。だって楽しいじゃん!楽しいものには知らぬ間にお金を費やしてしまうものです。
ぜひデオドラント商品にもバニラ&ムスク系の香りを!
あるいはアンバーの効いた、かっこいいフローラルを!
※みなさんも「こんな香りが欲しい!」という夢など、ある方はいらっしゃいますか?
もしよかったら下記のアドレスまでお声をお聴かせください。
お待ちいたしております。
→ sasamoto@xianxian.tv
<CM>

●クロレッツXP/オリジナルミント味
大正末期から昭和初期ごろの歯磨きや化粧石鹸は、いったいどんな香りをしていたのか・・・
のぞいてみると面白い世界です。
■歯磨剤
薔薇の香り、オリス根末(スミレ様の香り)などという、まるで今日の“香水”のように優雅な香りが歯磨剤に用いられていたのは、じつに素敵なことです。
一方、
喫煙家と書いて「スモカ」…
スモカ粉歯磨、こちらもなかなかダンディな感じです。
○薄荷脳(=メンソール)全体量の0.06%
○立麝香草油(=ハーブ「タイム」の葉の香り)0.1%
○丁子油(=スパイス「クローブ」の香り)0.9%
○肉荳蒄油(=スパイス「ナツメグ」の香り)0.44% 等々…
タイムやクローブ等の香りは、殺菌効果を期待してのことと思われますが、それにしてもナツメグは究極の“ダンディ”です。
ナツメグはハンバーグ料理等にも使われるスパイスですね。ハーブのような爽やかさと、いくぶん(ウッディ様の)ドライな側面もある香りです。
外国のアフターシェーブとか石鹸の香りにもナツメグの香りが使われるようですが、喫煙家の男性の匂いにもとても似合う!「オトコ」というものを強く意識させられる思いがします。
そこにメンソール&タイムのハーバルな香りの爽快感。
…ダンディやね。
↑実際に嗅いだわけでもないのに、まさに今ここで嗅いでいるかのようにコメントしています。
◆男性フレグランスにも、時折、ナツメグの香りは登場します。
汗を流して一生懸命お仕事している男性を想わせるような力強い表情もあり、大胆な表情もあり、他の香りとのブレンド具合によって、それぞれドキッとするような男性的な表情をナツメグが見せてくれる。ナツメグのかっこよさたるや…
<CM>

●『ホールズ』
■つづいて、化粧石鹸の香り。
・・・この香りの石鹸(↓)本当に欲しいです!とても良い香りに決まっている。
あるバイオレット・菫(すみれ)の香り石鹸の香料処方例。
○麝香丁幾(=ムスク・チンキ)5.0%
○薔薇・香天竺葵油(=ローズゼラニウム油)15.0%
○丁子油15.0%
○ラヱンダー油(=ラベンダー油)25.0%
○桂油(=カッシア油)25.0%
○イオノンレジン(=すみれ様の香り)15.0%
※上記「ラヱンダー」のヱの字には濁点が付きます。
チンキを「丁幾」とか、エチルアルコールが「酒精」と表記されてあったり、時代を感じてしみじみします…
ふわっとしていて少女のように可憐で、どこか懐かしく、その奥に乙女のプライドがある、そんな菫の香りです。石鹸なのに、この本物感。なんて素敵なんでしょう。惚れました。←またしても、今ここで嗅いでいるかのような「あたかもコメント」が出た。
そういう香りがします。と断言します。
ラベンダー&ローズゼラニウム、そしてイオノンレジンと、そこにカッシア&丁子が乗った。そこにドーンと、麝香が「どーよ!」っていう。・・・参りました。この香りは私の心にとても響きました。嗅いでいないが。
文字だけでも充分、心にガンガン響いてくるぜ!(ロックな叫び)
…人間、イマジネーションが大切です。
◆今の時代だって花の香りフレーバーのガムとか歯磨き・石鹸はあるけど、当時(大正末-昭和初)この時代の花香シリーズは、おそらく本気「マジ」だっと思います。マジです。本気で佳香をめざして、まっしぐらに作っていたと思うんです。
一つ一つの商品が「これぞ佳香である!」という凄味をもっていた。それは創り手さん側のプライドであり、その重みが私には、まぶしい。
私のような「ユーザー」は、なんにも知りやしないんだから、わかっちゃいないんだから、創り手さんはユーザーの顔色なんてうかがわずに、調香師さんには「これが佳香だ!すごいだろ!」という迫力ある香りを創ってほしいし、商品の香りを通じてガンガン刺激を受けて勉強させていただきたいと思います。
■しばらく京都に行っておりまして、戻ってまいりました。
出先で、ヒマラヤで長いこと修行をしていらっしゃるという外国の方(男性)をお見かけしました。お顔といい話す声色といい、なんというか教祖様のようなカリスマ性があって吸い寄せられそうな吸引力がありましたが、それより何より、この方の衣服からかぐわしい香りがしたのがとても神秘的で、貴重な体験でした。
いったいどのようにしたらこんなに芳しい香りが発生するのだろう…
その方が焚いている「お香」の香りとも違うし、発生源が本当にわからないんです。香りの正体が見えない。それなのに良い香りがする。
…不思議なことや不思議な人に出会うと尾行したくなってしまうタチなもんで(笑)、ヒマラヤについていくわけにはいかないが彼の日常には興味シンシン…
いわく、食生活。
彼がおっしゃるには、「食事」と「運動」と「心」であると。
己を厳しく律した生活をしていれば、おのずと芳香はおとずれる。
…そんなにキビシイ道のりだとは思いませんでした簡単に憧れたりしてすみませんでしたゴメンなさい。(笑
この方のように、フレグランス類を使わずに、素の状態で(←これを「スッピン体」と呼ぶ)、体から芳香が放出されるようになりたいのなら、・・・・・「黙ってヒマラヤに飛べ」。
本当に、この方の袖を自分の頭上でファサファサ振ってもらったら、お払いになりそうな、神々しい香りなんです。お賽銭を払って「受けたい香り」という感じでした。
世の中にはそういう香りの方もいらっしゃるのですね。新発見!
日本でもお坊さんは沈香のような静かな香りがしますね。
…こんなことはありえないけど、もしもお坊さんから悪臭がしていたらショックです私…!
お坊さんたちの良い香りが、フレグランス類をまとう人と少し違うのは、
香りが遠くのほうにあるような感じがするところ。
そして静かな感じがするところ。
上の方もおっしゃるように、食生活はわりと体臭を左右する。たしかに!
しかし、香水界においては、不摂生を責めたり排除したりして単純に処理すればよいというものではないと私は思っています。
香水の面白くてダイナミックなところは、偏った食生活をしている人のほうが返って似合う香水もあるというところで、タバコも然り、肉食、寝不足なども。まさかの大逆転、そこが香水のビックリ愉しいところですね。
ですので不摂生もある程度は面白いと思います。
ある程度は。
「ある程度は」。
不摂生が度を越していたら、それはもちろん×です。たまにそういう方にも遭遇しますが、
「そんなニオイを発していたら神様に見放されちゃうよ…」って心配になる(笑)。ですので、それはもう少し改善したほうがよろしいかと思われます。
■いにしえの人々は、
「『芳香』というものを通して、我々人間は神様と心を通わせることができる」
という大きな希望を抱いていらっしゃったそうです。とても明るくて素敵なお話ですよね。
現代では生活と直接関係がないように思われがちな「香り」というものが、祭りというものを通して、収穫すなわち「生活」に直結していたという時代です。
もちろん生活の全部が全部「香り」で解決できるわけではないけれど、上記のような発想を少しでもいいから心の中に棲む…いや「住む」か…心の中に居つづけさせるゆとりが大切です。
そういったことを少し意識してみるだけでも、いつも愛用している香水のつけ方がちょっとずつ良い方向へ変化してゆくような気がします。
闇雲にクサい物にフタをするかのごとく、自分を香水で塗りつぶしてしまうくらいバシャバシャ浴びるのではなくて、心に大きな希望をもって使えば、より繊細な香らせ方ができる。
ヒマラヤの方にお会いして、そんなことを考えたりしました。
<CM>

●クロレッツXP
■「陰」グルメ
たとえばグルメに「陽」と「陰」があるとしましょう。
陽グルメが「行列のできる店、芸能人おとり寄せ」ならば、
陰グルメは「人気のない店、心にひっかかる味、他人の家の何気ない普段の食事」でしょう。
知るひとぞ知る隠れ名店なんかを秘密っぽく語る話も多いけれど、あれもやっぱり陽と陰だったら「陽」だから、陰グルメとはちょっと違う。
陰グルメは「なんか他人にススメづらい…。」、そこが大きな違いなのです。
●昔なつかしの食堂カレー
小麦粉・過多、色も黄色っぽくて、どろっどろのカレー。具の豚バラはちょい厚め。
福神漬けは真っ赤っか。
そんなカレーが、たまに食べたくなる。自宅で真似して作ってしまったりします。
カレー粉は業務用のやつがよろしいですよ。そして小麦粉どっさり。福神漬けは毒々しい真っ赤なやつ。←「酒悦の福神漬け」とかブランド志向はやめてね(笑)食堂カレーには合わないから。
中華鍋でザッと作るところがポイントです。
そんな食堂カレー。(遠い目で)
↑たいして年もとっていないくせして、「昔なつかし」とかいって昔を振り返るヤツ…(笑
私が好きなのは、ごはんの上にカレーを盛って1分くらい経つと、小麦粉の多さによってカレーの表面に薄い膜みたいなのができるでしょ!あれがどうしても好きなのね。…よって、この膜ができるようカレーを再現する。膜まで再現すべし。
カレーに合う飲み物っていうと、牛乳という声もあるけれど、やはりこの場合はカキーンとつめたい冷水でなければ。
●味噌汁
それは真夏でした。よそのうちでごはんをごちそうになったとき、かき氷を盛るような透明ガラスのきれいな食器に、つめたい味噌汁を入れて出してくれました。
ふつうの汁碗で食べるより、なぜか美味しかった…。
「夏だから、味噌汁も熱くないほうがいいかなと思って」
そんな風流なおもてなしをうけました。(笑
他人の家の味噌汁は、具や食器に違和感があればあるほど面白くて美味しい。
よその家の未知なる味付けとか、人の家でごはんをごちそうになる事はなぜこんなにも楽しいんだろうか。
●中華そば
私が以前よく行っていた店の中華そばは、メンマやチャーシュー、刻んだネギ、海苔など、…に加えて、なぜか「卵焼き」と「ハム」が乗っていた。
この「中華そば」がね、不思議と心地よい味なんです…。
おばちゃんが一人で何十年間もやってた店で、そばの上に乗せるハムが品切れしていた時などは、ハムの代わりに「赤ウインナ-」が入ってた時があって。(笑
つゆの中に赤ウインナ-から流出したオレンジ色の油がジワーッと、
「『ウルトラQ』の題字みたい…」
そんなふうに見えてしまいました。奇妙な食べ物。
この中華そばの存在が少しずつ気になりだして、やがて頻繁に通うようになりました。
上に乗ってる卵焼きも、家で作るお弁当のおかずのような、ごく普通の素朴な卵焼きだし、そこに赤ウインナ-だから。普通の中華そばの上にお弁当のおかずが乗ってるような感じです。運動会っぽい味というか。
でね、おそらく、この卵焼きは「くたびれた油」を使って作ってると思うんだ(笑)何度か使った油だと思う。
卵焼きを食べた瞬間、なんともくたびれた油の匂いがじんわりと…。
それでいて味がどこまでも分離してるんですよねー。(笑
お弁当のおかず&中華そばで、両者がピタッと合わさった味だったら、これは合うね!とか合わないよ!とか、この味は美味しいとかマズイとか、感想が言えるんだけど、分離してるから、最初に中華そばのつゆの味がして数秒後にオレンジ油の匂いが来る。ただそれだけなんです。
時間差があるから味どうし混じらなくて害は避けられるけれど、何のために一緒に食べているのかますますわからなくなる。
ここの店はいつ行っても客が一人もいなかったのですが、ここのおばちゃんが、「この中華そばはすごい人気メニューなのよ」って言うから。仲間がいたとは!ちょっとうれしい(笑
美味しいっていうか、心に引っかかる味なのね。
ああ、ウルトラQ・・・。
これも時々思い出して、味を真似てみたりします。
まずは油をくたびれさせるところから始めよう…
―――絶対誰にも紹介できない。ススメるわけにはいかない―――
それが陰グルメ。
■季節の「美味しモノ」
●梅酒など、果実酒は作られましたか? そんな季節でした。
梅酒をブランデーで漬ける人もいるようですね。あれも短期間でなかなか美味にできると思います。
私は基本的な焼酎をめざします。(宣言)
基本はやっぱり焼酎!
氷砂糖いっぱい!
そして5年待て!
材料の梅には、こだわるような、こだわらないような!?
梅やアルコールや氷砂糖のいろんな味、それぞれの境界線がなくなった瞬間、とろっとした甘さが出現します。
仇のように甘い。鬼の甘さ。
「そのくせ腹にジンジン来やがる!」
そんな梅酒をめざしたい…
●梅干を漬けた時の『梅酢』の活用法
着色とかされていない、自然な状態の梅酢を使います。
赤タマネギあるいは新タマネギをスライスカッターで薄ーくスライスして、
そこに梅酢を少量(小さじ1・2杯くらい)入れて、タマネギを手でもむだけ。
ここに1.5cm角に切ったアボカドを入れて、海苔でくるんで食べる。
これが私の好きな食べ方です。※自分で発明しました(アピール)。料理といえるほどのものじゃないが…
梅酢はとてもしょっぱいので、ほんの少し入れるだけで充分です。ほんとにしょっぱいから入れ過ぎ注意。
新タマネギ1コに対して梅酢がスプーン1杯か2杯くらい。それで充分。
味が食べづらいのが心配だったら、梅酢の量を半分にして、もう半分はマコーミックのフレンチドレッシング(※最近この商品は入手困難になりました)をかけても食べやすい…が、これだと面白味も半減なので、ここはやはり100%梅酢で冒険していただきたい。
肉料理、カレーライスに合う、そして女性向け☆
(男の人は、「うわッ、すっぱい!」って、のけぞる人が多いから(笑)
●アロエ・ベラの刺身
アロエ・ベラを生のまま外皮をむいて中の透明な部分をスライスして、味ぽんをつけて食べる。
同じアロエでも、キダチ・アロエは×です。ベラのほう。
アロエ・ベラ自体はほとんど無味無臭なのですが、ぬめりがスゴイ!ので、小さく小さく切って食べたほうがいいです。「めかぶ」のフコイダンにも負けないくらいのヌメヌメぶり。
ヌメヌメが喉につまって怖いことがあります。スリリングね。(笑
●赤紫蘇ジュース
しそジュース…梅酢とか紫蘇とか、全体的に年寄りじみた話でもよいでしょうか・・・。
赤じそを水と酸(レモン汁とか酢とかクエン酸)で煮出す、例のやつです。
砂糖をガンガン入れると、いなかっぽい味になって楽しい。
砂糖を少し控えれば、炭酸飲料で割って飲むとき便利。
炭酸飲料で割る場合、『サイダー』はフレーバーが高級すぎるので、もっと安っぽい感じの透明な炭酸飲料が向いてると思う。
新潟だったかな?どちらの方だったか、
「かき氷にイチゴ味のシロップをかけて、その上から酢をかけて食べる」っていう話は・・・
これってもしかしたら、この赤紫蘇ジュースを氷にかけて食べるような感じの風味になるのかな???なんて想像しました。当たってますか?
●青じそ(大葉)
とれたての新鮮な青じそと、おいしい手作り醤油があったら・・・
醤油にシソの葉を何時間か浸しておきます。これだけ。おしまい。
シソの中の水分が出だしてくるので、そんなに塩辛くはなりません。
炊きたてのおいしいごはんを、この青じそで包んで食べる。
青じその苦味が抜けて、あたたかいごはんと醤油の香ばしい香りに青じその香りがなじみます。
・・・こんなにシンプルなのに、いや、シンプルだからこそ美味しい。
シンプルなものには「完全性」という魅力が宿っているということだ。
※小皿に醤油を少し注いで、その上から青じそを何枚か浸して、空気が入らないようにラップでフタをするようにして漬けます。
漬け終わって残った醤油が、これまた美味しいから捨てちゃダメ。ストップよ!
この醤油を豆腐につけて食べるもよし。
白米おむすびにかけて「塩分過多」状態に身をまかせるもよし。「夏だから、いいよね…」とか言い訳して。
ただチビチビとなめながら地味に酒を飲むもよし。
―――梅とか紫蘇とか醤油ごはんとか、いなか系を中心に今回は書いてみました―――
ローズマリーとグレープフルーツの皮をウォッカに漬けて、その抽出酒を、グレープフルーツ(『ルビー』が良い)を搾った果汁で割って飲む。氷とは違うウォッカのフローズン感で、体の中がさっぱりします。グレープフルーツの皮だけ漬けるよりも、ローズマリーと一緒に漬けたほうが、リアルな香りになるから不思議ですね。果皮の内側の白いワタは入れません。苦いから。
あるいは、ミントのリキュールを作って香りづけしたりとか。
・・・洋風のものも機会があったら書かせていただきます。
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●BVLGARI OMNIA “AMETHYSTE”/BVLGARI
・・・むかし、「お誕生日に何が欲しい?」と訊かれたので、
「ピンク色のカーネーションをください」とリクエストしたことがあります・・・
■今週がチャンスです。香りの強いカーネーションをお花屋さんで探してみましょう!
香水の調合において、カーネーションの香りを大きく含むものは、花の香りのうつくしさにプラスして官能的な方向へと導く作用もあるらしい。カーネーションの香りが「スパイシーな香り」などと表現されることがあるけれど、スパイシーといってもコショウだとかカレー粉様の匂いではなく、おそらくクローブやシナモン等のスパイス様の部分を指してそう言っているのだと思います。(※こまかく言えばカレーにもシナモンとクローブは入っていますけれども…)
その「スパイシー」とされる核なる匂いが、ローズ様の香りに包まれて、なんとも華やかで美しく、そして官能的な花香となる。
イランイランの花の香りのような妖艶さもありつつ。
カーネーションの香りって本当にかっこいい…☆
…余談ですが、「シナモン様の香り」という部分は、ライラックやヘリオトロープの花香とも共通性があるようで、香りがつながっていく(ようなイメージである)と思います。
■カーネーションから得られる精油(エッセンシャルオイル)の香りは、なぜか実物の花香とは少し違って、でもこれもまた素晴らしいんだなあ! 黄緑っぽい香り(?)とでも言いましょうか、キャベツの芯の匂いとジャスミンの匂いを合体させたような、ちょっぴり妖艶な緑の香りが繊細に反映されいて、春の幸福感につつまれます。こちらもアロマショップとかお店で見かけたら嗅いでみてください。
しかしながら通常フレグランスには人の手によって真似られた「カーネーション・ベース」の香りが採用されることのほうが多いみたいです。
芯の強さがあって華やか…カーネーションの花香は、とってもかっこいい。
この香りの強さにパワーがあります。この香りにふれると、身も心も情熱的なエネルギーが供給されたような心強さをおぼえる。そこが「官能的」といわれる部分なのでしょう。
■飾るお花としてのカーネーション
切り花でもカーネーションは長持ちします。
私の部屋に飾っていたカーネーションは、切り花なのに、4ヶ月間も一輪の花が咲きつづけるという驚異的な記録をもたらしました。
買ったのは昨年末だから。
それも花屋で売れ残ってて「1本20円」、20円でいいから誰か買って!と見切りっぽい売られ方をされていた花が、ついこのあいだまで咲いてたんだからスゴイことです。よくがんばった。
その時はサイフの中のこまかいお金が30円しかなかったので、1本だけ、買ったわけなのですが、その時すでに開花していた花がこのあいだまで咲いてたという。いくら丈夫で長持ちするからって…
2ヶ月を過ぎたあたりから新芽が出てきて、その新芽がニョキニョキと日々成長、葉もヒュルッと伸びて、40センチくらいに伸びた。まあ新芽はともかく、その親方である「花」がずっと咲きつづけているということがビッグニュースでした。
そしてこのあいだそれを土に植えてみた。水から土に変わったから馴染めるか心配でダメかなあと思ったけど、「がんばって!」って必死に祈って(笑)お水をやったら一週間ぐらいでまた新たに芽が出てきて、無事に土にも馴染んだもよう。「我がイヤシロチへ、ようこそ」って感じ?(笑
ここのところ花と相性がいい。
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■『香々つれづれ』をお読みいただいた皆様へ…
『テレーズの香水』
ご興味ある方は下記のアドレスまでメール連絡いただければと思います。
例によって、いつものサンプル要領です、
件名:「テレーズ」係
本文:ご住所(※郵便番号をお忘れなく)、お名前
以上をご明記のうえ、下記のアドレスまでお願いします。
sasamoto@xianxian.tv
なお、こちらの勝手な都合で恐れ入りますが、お申し込みは、
『5月18日(金曜日)24:00』までにいただけると助かります。
今後ともどうぞ宜しくお願い致します。
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●エイト・フォー「キレイ」パウダースプレー“麗しフェミニン”
■『ゼライス』(ゼラチン豚由来)は獣の匂いがしますね。
この獣臭を応用して、薄ーく薄ーく薄めたインスタントコーヒーに、黒糖とか、シナモン他いくつかのスパイス類をほのかにきかせたものをゼライスで加工すると、アンバー系の香料に似た風味の謎のゼリー「怪ゼリー」ができあがる。ような気がしました。
※一昨年の私の偉大な発明です
香水にもよく使われる「アンバー」という香りは、現在は人工のものがメインで、その香料の香り種類もわりと多様だったりするようなのですが、たとえばAmbroxanという香料なんかだと、上のゼリーにレンゲ蜂蜜をかけて仕上げに紫ウコンの粉&太田胃散みたいな薬品臭の粉モノをパラパラとふりかけたら…近づきそうな予感です(笑)。でもそれ、「罰ゲーム版/くず餅」って感じだ。
なお、ハチミツは「レンゲ」ですから。 「アカシア」じゃなくてね。(そこにだけ、こだわる)
※これ絶対に食べないで下さいね。っていうか作らないと思いますけど。材料もったいないし。
しかしながらこの怪ゼリーは、漢方の枸杞子(クコ)とか陳皮(ミカンの皮)と合いそうな予感もする。
ゼリーをサザエの貝殻(器)に盛って真夏の直射日光に当てたりなんかしても面白いかも。(?)
天然のアンバーをコーヒーカップにちょこっと入れておくだけでカップに香りが付くからそのカップでコーヒーを飲むのだ、といったような話も見かけたりするので、やはりコーヒーとの相性はよろしいのでしょう。
昨年、調香師さんに「何かネタない?」と聞かれたので、このゼリーの話をしてみたところ、満面の笑みで「それすごく面白い!・・・僕は食べないけど。」と拒否られました。(笑) 笑顔で却下。それも光栄っスね。
■精力強壮剤
天然香料のアンバーは、精力強壮剤としても名高いものだったといわれています。
…そうそう!それで!気になったといえば。下の記述ですわ。
ある本に、アンバーに関して↓このような記述があった。
“(アンバーの)精力強壮剤としての用法には、われわれを驚かすほどのものがあるが、ここでは省略せざるを得ない。”
これ超気にならない?!気になるよねー!!(笑
気になって気になって。それはもう夜も眠れないくらい気になりました。
というか私が個人的に気になったのは、アンバーの真相よりも何よりも、「なぜ、この御本を書かれた先生が“省略せざるをえない”とご判断されたのか」なのです。フォーカスはそこです。(←「アンバー」より「先生」に興味)
精力強壮剤なだけに、エロ系の記述だから書きづらかったのだろうか…、とか、あるいは記述が長すぎて原稿の予定枚数をオーバーしてしまうので省略したのだろうか…とか。
しかしどちらも当てはまらないような気がしました。
というのも先生は多少のエロ記述くらい何のそので、あらゆる御著書でその類いに関しても「たのもう!」と言わんばかりに真正面からしっかりとお書きになる大変素敵なお人柄ですし、文字数の都合というのも広辞苑くらい分厚い本なので少しぐらいオーバーしたって大丈夫そう…に見えます。
ならば何ゆえに???
アンバーという香料はアラビアあたりと関係が深いので、その辺から探してみました。
大変残念なことに先生はもうお亡くなりになられたので、先生がご覧になられた資料と、私が見つけた記述が、同様のものなのかどうか、それを知る術はありませんが、もしも同じものだとすれば、なるほどーこれは私でも書けないわー。と思いました。
ひじょうにデリケートな問題なので私の書き方が未熟だったら申し訳ないのですが、若干オカルトっぽいんですよね…。
そして若干というかズバリ「エロ」なんですよね…。(笑
当時は本気で行われたであろう事ですから、それに対してオカルトとかエロとか簡単に体系づけてはいけないと思うのですが、呪文とか、まあ、そのへんが…
香り関連の歴史というのは、境界線の見きわめが実にむずかしい分野だと思います。というか境界線が存在するのかどうかさえも不明。
先生はこの記述もご覧になられたのでしょうか。
…やはりアンバーのことよりも先生のお気持ちが気になったまま、今日に至っております。
・・・こんな話をなぜ突然したかというと、それは昨日コーヒーゼリーを食べたからです。
<CM>

●エイト・フォー「キレイ」パウダースプレー“麗しフェミニン”
■しりとり式にしました。一番最後の文字が次の問題の頭文字です。
○印あるいは◎印の中に一文字ずつ入るよう、すべてアルファベットでお答えください。
全問終えたら最後に「◎印」の文字を並べかえてみよう!!
1.シャネルの愛称は○○○◎でした。
2.「黄金」を意味する「aura」を学名に含むものや、その色の黄金=財産、また多産であることから豊かさの縁起モノとされた。「スウィート」と「ビター」がある。日本でも有名な果物といえば、(英語で)○○◎○○○。
3.アロマセラピーでもおなじみ、香水の原料にもなっている植物の精油のことを○○◎○○○○○○・○○○という。
4・かつて香水の帝王とまでいわれたフランソワ・コティの代表作の一つ。1905年。カーネーションやイランイランなどブーケが織り成すオリエンタル・フローラルの親的存在。『○○○○○◎○』
5.現代風マリンノートのブームの先駆け、アラミスの『○○○・○○◎○』。
6.多くの香水に使われているクマリンという香料は、桜餅ようの香りで、天然には◎○○○○・○○○○○に含まれています。
7.エキゾチックな神秘の香り。輪廻転生、ゲランの『○○◎○○○○』。
8.複数の香りどうしのバランスをはかったり香りのハーモニーを築くことを「○○○◎○○をとる」と言います。…香水の香りも食べ物の風味も、さらには人間関係でも、この状態すなわち「調和」がとれていることが重要だと私は思います…!
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レベルは「10級」って書いてあるけど、これは私の気まぐれで設定した数値です。…私ササモト自身は何級なのか?という問題も残される。
(予定では)初級から5段くらいまでレベルがあるんだけど、私はそうだな、私も10級?いや8級くらい行けそう?(笑)極真空手なら青帯か。・・・もうちょっと昇級したいよなあ(笑
こんな人間に「5段」の問題が作れるはずがないので、一日も早く昇級したいです。夢は黒帯です!押忍。
「五木ひろし氏は、ここのメーカーのフレグランスを愛用しているらしい→○○○○○○○○」という問題がありましたが、内容が全然オフィシャルじゃないので採用を見合わせました。
↑この問題だったら、茶帯レベルか。(あきらかに検定のレベル設定がおかしい)
問題の答えが、インターネット検索が不可能なほど、その難易度・レア度でレベルが上がるシステムなのです。押忍。
さて、◎印の文字を並び替えると何になるでしょう!?
いったんCM…

●マジックトゥラブ・サクラベリー/ラブ&ピース
■ムエットを配る店員さんの話…
店員さんがフレグランスをつけたムエットを「どうぞ♪」って私に手渡そうとしてくれた時、まわりに流れる空気の匂いからして、その香りのムエットは正直「いらない…。」と思った場合です。
1.だからといって、受け取らないのは失礼なのか?
2.それとも逆に、欲しくもないのに受け取るのは図々しいから、それなら丁重に断ったほうが良いのか?
…これ、いっつも考えちゃう。
ティッシュ配りとは違うけれど、もしかしたら店員さんにもノルマのようなものがあるとしたら、もらってあげたほうがいいのか?それとも・・・
そんなこと考えてるうちにカバンの中がムエットだらけ!
カバンの中がいろんな香水どうし匂いがケンカしないように、だから私はいつも小袋を持ち歩いている…。
デパートの入り口とかでイベントっぽく香水ムエットを配ってるときがあるけど、あれを配る店員さんは大変だと思います。入って来た男性客に「くせーよ!」って怒鳴られて泣きそうになってる女性スタッフさんとか。飛んで行って「だ、だいじょうぶですか!? 元気出してくださいね」って言ってあげたいくらいです。男性客には「さあ、鼻をつまんで、こちらへ避難してください」って言ってあげたい…男性客側の気持ちもわかるだけに、…だめだなあ私は優柔不断だから(笑) 判断が下せないんだ…。
♪香水検定がんばってください。
スーパーマリオ世代なもので、街を歩いている時も、“レンガに隠れたアイテム”的なものを探してしまう自分がいます。
■踏切
鉄塔マニアという方もいらっしゃるそうですが、意外な所にある建造物はたしかにテンションも上がるというものです。
駅から離れたところにある、ささやかな踏切も自分の中ではわりと高得点だし、逆にデラックスな踏切も楽しい。「この遮断機すごい!」←うっとり。
昔、実家のすぐそばに、トンネルをはさんで両側に踏切がある所があって、小さい頃だったので当たり前のように通っていましたが、大人になってからその魅力に気づきました。以来、他の各地の色々な踏切を見ても面白味に欠けるなあと思うことが多い(笑)今日このごろです。
踏切は警報音がまたいいんだよねえ…
■神社
区画整理されてるんだか、されてないんだか、微妙な土地にある神社。これも私の中では高得点です。
これは「よい香りがしそうな神社」ということで、一票。
お酒関係(ウイスキーなど)の専門家さんは、お酒の香りを言うとき、「神社仏閣の匂い」という表現をなさるそうです。すばらしい表現ですね。
神社仏閣の香りが私は大好きです。神社の周囲の緑から吹いてくる風も神々しい香りがするというか。ありがたい香り。…お札の匂いを嗅ぐと「ありがたやー」って感じするでしょ。それと一緒にするわけじゃないけど、神社もまた、いろんな意味で「ありがたや系」の香りだと思います。
神社とかは或る区域内に一箇所、という感じで、ほぼ存在していると思うんだけど、…ここらへんは神社見かけないなあ…と思っていたら、あった!こんなところに!
「ここにあったのかあ!!」
↑つい叫んでしまうセリフ第一号。(笑
小さな神社は、入っちゃいけないようなドキドキ感もあります。これまた、一味違ったいいにおい。格別です。
神社=1UPキノコです。
■ポストおよび消印
ポストっていうものは、私にとってはコインです。1ポスト=1コイン。
手紙を出すことが多いからポストの所在地が気になる、とか、そんなつまらない直接的な理由ではありません。もっとシンプルに、「ポスト=コイン」だからです(笑)ポストを見つけるとおトクなんです。テンションが上がる。
道路をはさんで、こちら側と向こう側と両方にポストがある所とか、あるでしょう!?あれはすごく贅沢な道路だなあと思います。両手に花だから。チャリン♪チャリン♪て2回、コイン音が鳴る。
駅構内やお店の中にポストがあるのもワクワクしますね。
…ついでに書かせていただくと、私は『消印』が大好きなので、消印のことが、そうとう気になります。
「このポストに投函すると、何という消印になるんだろう?」、それが私の最大の興味であります。(笑
かっこいい消印のポストから投函したい!という野望。そこのところに関しては人一倍プライド高く、生きてまいりました。
※ちなみに東京駅付近の消印が最近新しくなりました。
■古そうな薬局も、当然気になります。
セルロイドの石鹸箱とか、オーデコロンとか、昔の商品がまだ残っているかもしれないと思うと胸騒ぎがする。
入り口のあたりに貼ってあるポスターが色あせていたらチャンス!(笑
旧バージョンのオーデコロンとか、本当は売ってはいけない品物なんだろうけれども、たまに置いてあるヤバイ店があって、他人事ながら心配になりますが、しかしそのままで。そのまま、その調子で走りつづけてほしいと思います。まさかそれを買う客はいないと思うけど、でも一応、買いたがる人が現れてもその商品はあきらかに劣化してますから気をつけて…。←こんな貼り紙が必要かもしれないお店。
薬とか化粧品とは無関係の古びたお店も、たまにチャンスがあったりします。吸い込まれるように店に入ったところで、それらの商品を買うわけではないのですが、一目お会いできただけでもラッキーなことです。
ある意味、今風な香水店よりも気になるスポットと言えるでしょう。
レア香水といっても、中古ではなく、「新品なのに古い」というところに、なんともいえない胸騒ぎが・・・!
(中古だったら簡単に見つかるから)
ノコノコを蹴飛ばしてBダッシュで1UP。
■今風の香水ショップだったら、「『ラウラ』のミニチュアが置いてある店は高得点」ということになってます。「=スター」ってとこかな(?)ラウラのミニチュアが特別レアということではないんだけど、見つけると、なんか嬉しい。
高得点なのは、エスカーダの『シフォンソルベ』という香りのミニチュア版。これが出たら、これはもう、「=土管」すなわちワープです。(笑
レベルとしては「ギザ10」みたいなもんですね。10円玉のふちがギザギザだとラッキー。べつにラッキーじゃないけど。でもラッキーなんだ。(笑
小学校の給食のマーガリンのパッケージに「アンドロメダ大星雲」という言葉が書いてあったら高得点!というのも、いま思い出しました。パッケージの裏に長い長い文章がビッシリ印刷されていて、その中でたった一言だけ出てくるアンドロメダの言葉が自分のマーガリンに当たった人はラッキーなの。くだらないけど当たると嬉しいんだわ(笑)
・・・高得点モノを挙げていったらキリがない・・・
「橋」も好きだけど、最近はかっこいい橋が減ってしまった。江戸の日本橋みたいにアーチが力強い、男っぷり満載の橋が大好き。此れ、「=ボーナストラック」なり。
車で送ってもらっている最中でも、神社とか、それらしきものがチラッと見えると、
「ちょっと車とめて!」とか「ゆっくり走って!」などと、運転してくれている人に無理を言ってしまうスーパーマリオ世代です。
<CM>

●マジックトゥラブ・サクラベリー/ラブ&ピース
■昔なつかし『ニッキ水』の話になりました。
とある男性の方とお話をしていた時のことです。

こちらが噂のニッキ水。これは復刻商品なんだけど、偶然にもi頂きモノでこのあいだ私も飲みました。
ニッキとは、香辛料でも有名な「シナモン」、このシナモンの主要成分にシンナミックアルデヒドというのがありますが、ニッキ水はそのシンナミックアルデヒドの味「しか」しないところがなんともシャープな切れ味をしていらっしゃる。もちろん他にも入っているだろうとは思うけど、それにしても味が荒くてダイナミック。
知合いの小学生軍団にも、このニオイを嗅がせてやろうと思いました。ニオイだけでも記念に。
フタをとって嗅がせてあげると、「くせぇえええ!!なんだこれー!!」とコーフンぎみの様子。子供にはちと刺激が強すぎたか。…それでも昔の子供たちはこれを喜んで飲んだものさ。
「この匂いは、シンナミックアルデヒドっていうんだよ」
覚えておきたまえ。
嗅ぎ終えたところで、彼らの目の前でゴクゴク飲んでやりました。大人の威力を見せつける。…以前やはり、シンナミックアルデヒドがプンプンのシナモン茶を「くさい!」と言って大騒ぎした子供がいましたが、その子の前でもそのシナモン茶をゴクゴク飲んでやった。大人ってやつぁこんなクサイ飲み物でも平気で飲めるんだぜ。龍角散は「おいしい」。激辛ラーメンだって目の前で食べて見せる。これらは大人が披露する「ある種のショー」だと思ってる。
■ニッキ紙
…でまあ、一番上に書いた男性はおそらく40代ぐらいだと思うのですが、その方は、時もほぼ同じく駄菓子屋に売っていた紙状のニッキも食べた(というか舐めた)ことがあるらしい。
駄菓子屋のレジの近くに、ヒモから紙がぺローンとつるされていて、その紙の表面にニッキが塗られてる。
子供たちはお金を払って、そのニッキ紙をヒモから取り外すと、それをせっせと舐めるらしい。(笑) …Oh!Rock!!ロックだよ!
体に悪そうな毒々しさ、ロックだぜ。
紙の色も、真っ青とか真緑とか、ヤバそうな色だったとか。いいなあ…あか抜けてる。「これをなめてヘドバンしようぜ!」って(笑)舌が真っ青になってオモシロそう。
ちなみにこの紙の表面に塗られていた香料もシンナミックアルデヒドであろうと言われています。
シンナミックアルデヒドそのものが、もう、ロックっぽいから。ちょっぴしビリビリ辛くてスカッとする摩訶不思議なニオイ、・・・キてる!
似たキャラクターで、アニスの成分でもおなじみの「アニスアルデヒド」っていうのもありますが、こちらもなかなかロックっぽい。
それぞれの「ロック度」は次の通り。
シンナミックアルデヒド:★★★★★
アニスアルデヒド :★★★★☆
■シナモンの健胃作用とか去痰作用とか利尿作用は、ものすごいパワーです。その力は今日の医薬にも活かされているし、最古の香料の一つであるといわれているあたりも、シナモンのかっこよさだと思います。
シナモンは乳製品とも相性が良くて、牛乳やバター、ヨーグルトなんかとも合う。
シナモンの、水分代謝の調節機能はバツグンです。
ロックだね。
■埼玉のラジオ番組にゲストで呼んでいただいて、こんな私ですが恐れ多くも香りのことをお話させていただきました。
私は現在、香りモノに関する執筆をさせていただいている立場ですが、一つだけ言えることは、それは「男性の方からの加齢臭の相談が多い」ということで、その筋のコンサルティング的なシステムがまだまだ不十分だからだと思うけど、それにしてもこの多さは一体どうなってるんだ。
「におい」というと真っ先に出る話題はやはり加齢臭なのか、絶対そのことを聞かれます。メールだけでなく、知り合いとか会う人でも、男性だと99%は加齢臭の話題で、いっつもそのことばかり話しているような気がする。だから香水の話なんて全然しないんだよ(笑
香水なんかよりも加齢臭のことをもっともっと勉強しなければ、と思わされるほどの圧倒的な多さです。勉強せねば…
■「加齢臭」とか「オヤジ臭」とか「体臭」とか「フェロモン」とか、これらはそれぞれ違った意味をもつ言葉ですが、たまに混同されていることがあるような気もする。
それはそうと、今日のラジオで、加齢臭のことを「カレー臭」だと思っていたっていう話題があって、そう思っている人は案外少なくないのかな???
「カレー」じゃなくて「加齢」ですから。
カレーライスのにおいじゃないので。
中高年の人からカレーの匂いがしたら面白すぎてヤバイよ。むしろ何かの祝い事のように喜ばしい感じさえするというか。
■ひょっとすると40代とか50代くらいの男性が香りに一番敏感なのではないだろうかと思うときがあります。敏感というか、こだわる?という感じかな? 香りに関するキャパもはっきりしているし、「香りについてオレはこう思うんだけど」っていう主張も強くてしっかりしていらっしゃるように思います。香水その他の人工的な匂いがニガテな方や、体臭を気にされる方も含めて、とにかく香りというものに敏感で、匂いについてあなた様がそこまで深く考えていたとは存じませんでした!と思わせられることが多い。
香水というと、たいていは若い女性に人気が出ればその商品は大ヒットという流れがあるけど、たとえば40代の男性に評判のよい香水というのも、また一つのカギになってくるような気がしてなりません。といってもそういった商品は数多く売れる型のヒットのしかたとは違うかもしれないけれど、何はさておき40代の男性が認めた香水ならば未来も明るいであろう、みたいな…なんでそこまでオモネるのか、それは私もよくわからないけど(笑
奇妙なワナですね。つかのまマジックです。

~夢で、味や香りを感じますか~
■すきを見てはサボリ寝をしてます。
うたた寝、いや昼寝か…サボってばかりの私なので「サボリ寝」と呼ぼう。
こんなサボリ寝にも感謝していることがじつはあるのです。それは浅い夢で何かをひらめいたとき。「寝てよかった!」って心底トクした気分。
香水のことを書いて書いて書きまくった『香々庭園』という連載でも、しょっちゅうこのサボリ寝とやらのお世話になっていました。
ある香水に惚れていながらも、なかなか切り口が見つからなかったりで、うまく文章に落とせないままになっているものがあると、その香水が夢の中に出てきたりする。あるいは、さほど気にとめていなかった香水なども。
そういった香水にたいする渇望感のようなものが目覚めた後にも残っているから、起きるやいなやテンションもピークで香水売り場へ急げ!って走り…たいところなんだけど、それから別の用事があったりするとこれがものすごく苦しいんだ。ラーメン番組を見た人がラーメン屋に走るようなもんですから、何者にも阻止できないくらいの強い引力がはたらいているだけに。
なもんだから、香水を手にした瞬間は、じゅわーっとこみあげてくるものがある。
実際その香水を手にとって香りをかいだ感触が、夢の中のそれとぴったり重なるから不思議です。同じ高揚感で。
その高揚感をそーっと家に持ち帰って、それを慎重にニュアンスを崩さないようにそのまま文章にする、と。
その体験に味を占めたが、しかし…
!)最初からこれを期待して何も考えず悩まずで、頭を使わないまま寝ても、まったくダメだということも思い知らされました。やはりそれはただの時間の無駄というものだった。
■疑問をずいぶん昔から持っていて、ずーっとああでもないこうでもないで考え続けていた難問が、サボリ寝で解答を得られる場合もあります。難問ていうほどスゴイものではないけど。他人には簡単に解ける問題でも私にとっては難しくて自力で答えを見つけられない問題であったということです。
香料なんかでも、あるんです。これはいったい何の香りなんだろう?何の香りが作用しているんだろうか?って分からなかったのが、ある日のサボリ寝で「あれだ!」と気づくんです。こういう場合、直接的というよりかは暗示的に夢に現れる。
実際その香りとか香料をかまって混ぜてみると大当たりだったりする。
…サボリ寝、あなどれない。
サボリ寝で料理も思いついたことがあります。
飲食店で隣の席の人が食べてる料理がやけにおいしそうで気になるような感触にも似てますが、起きた後、そんな気持ちになるんです。あの味が食べたくてしようがない!って。
夢の中ですごくおいしいと感じた料理を、起きたらすぐ忘れないうちに再現してみる。やはり思ったとおり美味しいんです。←でもこれ、さっきから言うようにラーメン番組の後にラーメンを食べるようなもんだから(笑)おいしくないわけがないんだよ…
「(この食べ方は)アリだな…」とか、つぶやいちゃう。アリだな。「確信したぞ」。
■香りの夢なんて異常なのかもしれないと思って、ずっと前、調香師の先生に相談したこともありますが、「僕も見ますよ」とおっしゃっていたので、安心しました。
故・中島らも先生が「他人の夢の話はつまらない」とおっしゃっていたのに夢の話を書いてしまいました。どうかご勘弁を…。(笑
本日のCM

●アナスイ/アナスイ
■まだまだ厳しい残暑が続きます。汗をかきますよね。
近年の男性用デオドラント商品の展開には驚かされっぱなしです。高級なメンズ香水かと思うような、シブい感じの香りがする制汗スプレーとか!…低音のきいた男の人の声みたいだ。デオドラントなのにこの高級感は何ですか!何たる事件ですか!?
香水という主役の座を奪ってしまいそうな勢いで、楽しいですね。
香水と同じように、制汗デオドラントスプレーにも、
「トップノート(※つけてすぐの香り)」とか、
「ミドルノート(※トップノートからしばらく時間が経過した時の香り)」など、
時間によって香りの変化があるといいます。
そこらへんに注意しながら嗅いでみると、デオドラントの香りにもまた新たな発見があっておもしろい。
■さてさて。ここで最近のデオドラント商品の中からいくつか選びまして、ささやかではございますが香りやパッケージを表彰したいと思います。
☆リボン賞

●花王『ニュー・エイトフォー・パウダースプレー “ ロマロマピンク ”』
「ロマロマピンク」なんて、かわいい商品名つけちゃって、ありゃまあ…♪ パッケージもありゃまあ♪ かわいいね。
『Kirei(キレイ)』シリーズのパッケージも凝ってるけど、ロマロマピンクのほうがカバンの中でも荷物に溶け込むカワイさなので、こちらを表彰いたします。
この商品は雑誌セブンティーンとのコラボだとかで、限定品です。Banなどもコンビニとかあちこちで限定出してる。この商品も、もうそろそろ店頭から姿を消しはじめているのですが、どういうわけかうちの近所にまだ大量に売っている店があって、そこに行くたびドキドキしちゃう。いつ消えるかハラハラ。
香りは“ピーチの香り”と書かれてあります。
トップノートが意外なほど爽やかです。フルーティー一色のベタ塗りっぽい香りじゃなくて、アップルミント的な?ハーブっぽい香りからフルーツ香へとスライドしてゆく感じがする。それと緑茶っぽい奥ゆかしさも少し感じます。間に、桃の香りがはさまってる。
ベースノートもすごく素敵な香りなのに、香りをほとんど感じないうちに、すぐに飛んで消えちゃうのはもったいないと思いました。
もっと香りをよく診たいんだけど、もったいなくてスプレーできないんだ…。
☆OL3年目賞

●ライオン『バン・パウダースプレー“フェアリーフローラルの香り”』
何年か前、このフェアリーフローラルが新登場したとき、「ひゃー、若いなぁー!」と思ったのがつい昨日のことのようです。商品名も香りも若いなあ、と思ったのに。
しかしこの香りも年をとりました。いや違う、フェアリーフローラル自体の年齢はそのままで少しも変わっちゃいないんだけど、その後もっと若い香りが新登場したので、フェアリーフローラルは少し落ち着いた存在に見えるようになってきたのです。「3年目のOLさん」みたいな心境かね。「みんなが新人の女の子に目移りするのがイヤだわ」っていう、そろそろそんな時期にさしかかってきた。(笑
トップノートは『ヨーグレット』(※ラムネっぽいヨーグルト味のお菓子)っぽくて、ミドル以降はおまけ付きガムっぽい。最後は『フワリンカ(ローズ味)』的な。
…以上、お菓子系で香りの説明をまとめてみました。
けっこう香りが強いと思います。最近のデオドラントはフルーツ系の香りが多いけど、フルーツ系は汗と混じった時に、微妙…なものもあるから、慎重に行きたい。これもフルーツ的な要素が少しある…。
Banはキャップがない形。それもサッと使えて便利だけど、私はキャップ有りのほうがデザインとして好き。
同じメーカーで『Banセレクト』というのもありました。このシリーズも好きだった。パーッケージも、セレクトのほうがシンプルで秘密めいていて、個人的には好きです。
☆秘密賞

部屋のすみで隠し撮りっぽく…
※これは使用後ボトルなもので、傷だらけですみません。使い終わったけど、かわいいので捨てなかった。本当はこれの紫色のやつが秘密っぽくてイイんだけどねえ。(秘密にこだわる)
☆スーパーマーケット賞

●イオン株式会社のトップバリュ・シリーズより『トップバリュ・デオドラントスプレー“清潔感のある せっけんの香り”』
こちら使われてる方いらっしゃいますか?
店頭でこのパッケージを見た瞬間、「これは!!」と思いました。商品イメージを作ろうとしているようで作ってない、この雰囲気。どうですかこれ。昔のヘアスプレーのようなムードさえ漂ってる。
…そんなわけで、このデザインに一目ボレをしたという、そんな出逢いでした。
手持ちの中で、なんとなく使い勝手が良いのがこれです。安いし。
香りは、ジョンソンベビーパウダー(微香性)とエアサロンパスを一緒に使ったような・・・。
スプレーした瞬間は、スプレーした個所が白く残っちゃうのかなあ?と心配するが→徐々に消えてゆく→と見せかけて最終的にはやっぱり少し残る。この中途半端さが、なかなかの風情じゃございませんか♪
なにより、このトクホン感のきいたパウダー香が、私の肌には馴染むんだ…!(笑
このシリーズ、紫色で『赤ワインの香り』とかあったらいいのになあ~。スーパーマーケットらしからぬ香りで。(紫色にこだわる)
☆ゆかり(縁)賞

●ユニリーバ『レセナ制汗デオドラント“シルキー・パール・イン(グリーンフローラルの香り)”』
これ、キャップの色が大好きなんです! はじめて店頭で、この薄い赤紫色のキャップを見た瞬間から好きです。
というわけで写真もバストショットで☆ 中高(なかだか)美人みたいだ…
若いと「かわいい」って言われがちだけど、若いのに「美人」と言われる女性のようなイメージです。香りもそんな雰囲気。
グリーン・フローラルはトップノートで一番強く感じられる。でも自分の肌にスプレーしちゃうとグリーン感はほとんど出ない。
コーセーの「ヴィセ」化粧品のフレグランス(『オード・ヴィセ』だったかな)のピンク色のほうを思い出すというか、『ミラク』を思い出すというか、…ミドルノートが。(※香水にご興味のない方、表現が香水名の羅列でごめんなさい) トップノートのグリーン感は、『バナナリパブリック/W』的でもあるけれど、ミドル以降のグリーン感とパウダリー感はミラク的とも思う。
レセナは黄色のシトラスもあります。レモンと緑茶を混ぜたような香り。これは封書で手紙出すとき便箋の裏につけて使ってました。(笑
紫レセナは、香り的に、普段づかいにはもったいない感じがするので外出時だけに使うようにしてる。
■デオドラント系は、同じシリーズの中で何種類か色分けされていることが多い。
その中で、
“紫色を選べ!”
というのが私の直感です。
もちろん、それは自分だけに通用する法則ですから、他の方にオススメできる事ではありませんけれども。
黄色だったらシトラス系、薄いピンクはフローラル系、濃いピンクはフルーツ系、青色はマリン系、水色は無香性…というパターンの色分けが多いのですが、紫色は、なんとなく曖昧なポジションにいる。それでいて、なんとなく夜のムードをもっている場合がある。そこにはエレガントさもあって、ちょっと“色”がついてる感じなんですね。
“ゆかり”なんです。
※デオドラントものは、コットンにスプレーして、それをスプレー3秒後、10秒後、15秒後、30秒後、というふうに嗅いでいくと、香りの変化も診やすいと思います。
「Q.苦手なニオイってありますか? あと、『この香水をつけている人とは仲良くなれない』とかは?」
おたよりいただきました。どうもありがとうございます。
■平凡なところでは、
「おむつが放置されたままの公衆トイレのニオイ」
…乳幼児に罪はないのでそれを言ったらかわいそうだけど、女子トイレはこういう危険がたまにあります。(笑
余談ですが、
今ほとんど見かけないけど、バキュームカーの匂いは平気。っていうか嫌いじゃない。
バキュームカーを見て大騒ぎするヤツが嫌いだったね。←そんな話はどうでもいいよ(笑
■ウェットティッシュのニオイは今も昔も苦手です。
おにぎり食べる時あれで手を拭いたら海苔にニオイが移って気持ち悪いだろうが…。それなら汚い手のまま食べたほうが美味しいもん。
汗ふきシート(シートタイプのデオドラント商品)も、気をつけないとウェットティッシュ臭と同じく、激しいやつがあるから。
どんなに香料が進歩しようとも、あの土台のニオイだけはどうにも解決されていない。
メイククレンジングでシートタイプのものも、ちょっとヤバイ。「お茶の香り」とか「フルーツの香り」とか、香料でカバーしようとしてるみたいだけど、だまされないぞ。
使うけど。
■最近のソフビ素材のマスコットのニオイも酔う。新品だと特に酔う。ウルトラマンとか昔からあるものはとてもいい匂いで好きだけど、薬局のオマケとか、ああいった系統は苦手。
消しゴムも、100個に一度ぐらい、酔うやつに当たることがあるから安い消しゴムは要注意。そんなにニオイは強いわけじゃないんだけど、(嗅げば酔うと分かっていながら)手元にあると、つい嗅いじゃうじゃん?(笑)それでまた酔う…
身体に有害なニオイは気分悪くなって当然。
鍋の取っ手の黒い所が焼けたニオイも、子供のころひどく酔って頭痛がした。今でも、それを思い出すだけで、イヤ~な感じがする。
ある男性は、安売りビデオ屋さんのアダルトコーナーのニオイが耐えきれないほどの不快臭だと言っていた。←これじゃビデオも落ち着いて選べまい…
* * *
■「この香水の人とは友達になれない」・・・ブルガリを大量につけてる男の人に話し掛けられると逃げ腰になる、っていう話は『香水の時間です(ポプラ社)』に書いた通りです。
ブルガリの香水はものすごく売れたので、ブルガリをつけた男性があちこち街にあふれ、今やブルガリの香りのする男性が「ありふれた人」に見えちゃうっていうのは否めないけど、べつにそれがキライということはないので大丈夫です。
■香水ではありませんが、やたらと洗濯用洗剤の匂いがする人は違った意味で気になる。これは結構ニガテ…。
何という商品かまだ特定できていないのですが、ある洗剤の匂いがものすごく気になるのね。あれはどこの洗剤なんだろう、けっこう頻繁に見かけるので大手メーカーだと思うんだけど。(洗い上がりの衣服の匂いって、洗剤そのものの匂いとは違うから使ってみないと分からないんだよなあ)
スミレと竹を混ぜたみたいな匂い。スミレも竹ももちろんよい香りで大好きなのですが、真ん中あたりで仲介している匂いがすごく人工的な匂いがしていて、許せないくらい残留するのね。だから、この洗剤で洗っている人を、すすぎが足りていないように感じてしまう。
スーパーで買い物してると、すれ違う主婦の人がわりとこの匂いなんだ…
洗剤の匂いがプンプンしてると、「この人は、ちゃんとすすがない人なのか?」という不信感を抱いてしまう。洗剤を多く入れすぎているのではないかとか。
すすぎが不十分なのって、ものすごく気持ち悪くて…なんかこう、喉のあたりがブクブク泡立ってくるみたいで気持ち悪くなってきちゃうのね。
飲食店のおしぼりも。
ちゃんとすすげてないやつに、たまに当たるでしょ。私は、絶対、それでは手を拭きません!(笑)誰が拭くものか。
このあいだ、レノアを大量に入れて洗濯したと思われるおしぼりでうっかり手ふいちゃって、クヤシかったなあ。なんだよあのお店…。
※外国の『レノア』はかわいらしい香りですよ☆
■おしぼりには口うるさいタチです。(←終わりそうで終わらないおしぼりトーク)
雑菌のニオイは、なんだか情けない気分になる…。
飲食店で人と食事してて、相手のおしぼりは無臭なのに私のだけクサくて…手をふかずにテーブルのすみに置いてるだけでもクサくて気まずいじゃん。だから、
「すみませんが、このおしぼりはクサイので他のと取り替えてください」と単刀直入に言ったんです。ズバリ言うわよ?みたいな顔で言ってみた。
そしたら、「失礼しました!」って店員さんが走って持ってきてくれた次のおしぼりがもっとクサかった。
ふだん、おしぼりの状態とか匂いを確認してから手を拭きますが、店員さんが「どうぞ♪」って広げて手渡ししてくれちゃうと受け取らないわけにいかないから、そこでもしクサイおしぼりに当たってしまった時はもう笑うしかない…
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■香り関係のワルグチというと、
業者さんが、新作(香水)の対応に追われまくっていることが、もどかしいです。
香りの好み・傾向なんかも、「今はこういうのが流行だから」とか「こういうのは流行らないから」とか、とにかく何でも「ほぼ一括り」なのね。そういうことにも、もどかしさを覚える。
ひじょうに多くの人々が、「これはいい香りだ!」と大好きになって商品を買うことと、商品が大ヒットしてたくさん売れるということは、違う、別の現象だと私は思うんです。そこを混同したらおしまいだと思う。
■広告の匂いがプンプンする香水戦略は、おだやかじゃない。
雑誌とかで、Aという香水が素敵なので紹介したいと思っても、雑誌編集者さんが業者に商品ポジ拝借依頼をしても貸してもらえない場合があるんだって。生産中止の商品ならそれもわかるけど、まだ発売中の香水なのに、だよ?
どうして貸してくれないかっていうと、Aという商品じゃなくて今はBという商品のほうが人気があるからこちらのほうを強く押してドカンと売りたい、だからBのポジなら貸してやる。っていうんでBのポジを送ってきたりするんだって。肩ねじこんででも売りたいか。
Aが良い香りだから紹介してやる、っつってんだよ。そこにBは全然関係ないだろうに、なんでしゃしゃり出てくるかなあ。おだやかじゃないよねえ。
…と、私なんかは思ってしまう。広告料の威力を知らないから。知りたくもない。
■mixiにご参加の方からたまにおたよりを頂戴します。私も一応、席だけは置かせていただいているのですが、名前もそのまま使ってしまっているのでヤバネタをこっそり書くわけにもいかず、となると書くことが何もない。
あそこで何をどうふるまえばよいのか正直つかみかねる感じ。
無数にいろんなテーマのコミュニティがあって(掲示板のように)、みんな盛り上がってます。
私も「香り関係のコミュニティに入ろうかな♪」なんて最初は思ってたんだけど、そこで書く暇があるならこっち(しゃんしゃんTV)で書けよ、って気づいてしまったんだ。
そもそも私が無趣味なのが悪い。
■こんなコミュニティがあったらいいね!…実際あったら困るけど/シリーズ
●《油断すると箱とか引き出しのことを考えちゃう》コミュ
机とかタンスの引き出しを見ると引いてみたくてしようがない。お菓子の箱にも惹かれる。箱モノで整理されてる部屋を眺めるのが好き。
小学校では学校の机にそれぞれみんながいろんな引き出しを使っていて、今でもクラスメイトの誰ソレさんが何色のどんな引き出しを使っていたか思い出せるくらい。
現在も小学生を見つけては「どんな引き出し使ってるの?」と変態まがいの質問をしてしまう。「それって、たてぶえが入るタイプ?」とか。
私以外にも同じような人がいますように…☆
●《クサい雑誌・覆面座談会》コミュ
「『(雑誌)○○』ってさあ、袋とじ部分がクサイよね~」とか、音声を変えて言い合う会。
あなたの愛読するクサい雑誌を教えてください。
●《香水・パンチdeデート》コミュ
男:ブルガリ・ブルー(オム)/女:エンヴィ・ミー2をそれぞれ愛用の男女は、カップル成立の確率は68%といわれています。
というきわめて正確な分析データを求む。
●《“吠え~”》コミュ
いろんな香りを嗅いでみんなで吠えるコミュ。
電車のつなぎ目の焼けたゴムの匂いで吠えたりとか、一緒にロケに出ましょう。電車で、特に線路のカーブのきつい所はね。吠えどころですよ。
●《こんなパネリストになるつもりです》コミュ
もしも自分がパネリストに迎えられるとしたら、どんな討論会がよいか。テーマ、希望の席、そして夢を語り合うコミュ。
私だったら「セフォラ日本撤退問題」討論会に参加してみたい。司会者から2番目に近い席を希望。あるいは司会者をやってみたい。「はい、それでは今出ました『セフォラのBGMの音が大きかったのではないか』という意見について、小池さんはどう思われますか?」
誰だ小池さんて。
●《Aちゃん Expo'95》コミュ
超個人的な私の友人である“Aちゃん”の美しさをみんなで堪能して吠えるコーナー。なぜか開催設定年が10年前。
●《ノズル考》コミュ
「香水ボトルを投げつけたくなるほど出しづらいノズル」「この噴射口だけは許せない!」という。
「このスプレーの霧はサイコーだよ! 香りはイマイチだけど」というのもアリです。
●《魚醤アラカルト》コミュ
「魚醤のこんな一面を見てしもたッ!」という体験談。
「オレなんて、バナナにニョクマムかけて食べたんだぜ?」「それアジアっぽいね!」…とネタを拾ってあげたり、お互い助け合って成立させましょう。
●《ラッキースパイス・カミングアウト》コミュ
「私のラッキースパイスは“クミン”です♪」と告白するだけの一発芸。
誰も拾わない。
●《あの調香師さんは今・・・》コミュ
よけいなお世話だっつーの。絶対だめだよこんなの。
●《私が嗅いだのは、○○ではございません!》コミュ
何種類か香水を用意して、目隠し状態で香水を嗅ぎ当てる。間違えた人のパソコンは感染します。
…私ぜったい間違える自信ある。
●《微生物コア》コミュ
ごく普通に微生物に関するハードな知識を披露しちゃってください、この際だから。
基本的にシカトの方向なので、罵りもOK。タイマンテレフォンの真似がしたいだけ。
●《ガスクロ・ピーク当て学会》コミュ
匂いなどを分析するガスクロマトグラフィーのマシーンから描き出される記録、精油の各物質の揮発時刻を予想しよう。お金を賭けて盛り上がろう。
参加者は記録紙のピーク予想個所に金額を言いながら印をつけます。
これ、マンガに出てくるような「ウソ発見機」みたいなので勝負するのもいいですね。
ピークに合わせて、みんな吠えることでしょう。ちょっとしたハッスルタイムです。
■インドのオイルマッサージというものを少し前から受けてみているところです。勉強もかねて。
インドにもマッサージの形式は無数にありますが、とりあえず「わかりやすいものを」と思って、インドの伝統医学であるアーユルヴェーダに基づいたオイルマッサージを受けています。(※アーユルヴェーダの中でも種類は無数にあります)
インドといえば、頭からオイルをそそいだり、目にギーというバターをそそぎ入れたりするのがテレビ番組などでも頻繁に取り上げられますが、あれ以外にもたくさんあります。私が受けたのは、それとも少し違うもの。
マッサージ終了後に、だるくなりました。
いわく、「毒素だ」と。
そうか、毒だらけか…。
■受ける前は、オイルマッサージって気持ち良さそうだなーなんて気楽に考えていたのです。よく、エステを受けている女性の背中なんかが映像で流れてる、ああいう癒し系のものを想像してナメてかかっていたが…
『背中の上に立たれる』というショッキングな事態。
それとか骨と筋肉の間のスジみたいな部分を指先で波線状にピヤーッと開いていく(ような感触がある)んだけど、これが痛くて、くすぐったくて、けっこうツライです。「痛ぎもちいい」ならわかるけど、「痛くすぐったい」はキツイって。
しかも、くすぐったいようなそぶりを見せると、すっごく嫌がられる。(笑
痛いのもアンタの不摂生が原因なんだから、みたいなムードなので「痛ッ!」とかも言ってはならないような空気。
このマッサージをしてくれた人に指摘されたことなんだけど、
「あなたは人と会話をするとき、“自分がこう言ったら、相手はこう思うだろう”ということを考え過ぎる悪い癖がある」と言われました。(…バレてる!(驚)
だからこうして(↑)くすぐったいのも痛いのもガマンしているではないか。
・・・けど言われてみればたしかにそうだなあ、好きな人にもダメ出しがまったくできなかったりして、ああダメだなあ自分、ダメな性格だなあ。…など考えながらオイルマッサージを受けた。←完全に気が散ってる。
性格的なことや思考パターンも、マッサージで体を診ればおおよそ分かるのだそうです。足とか首とか随所に現れてるって。(それ、もし本当だとしたら恥ずかしくて参る。だからなるべく信じないように気をそらせてる(笑)
お世辞はべつに言わないし、顔色をうかがうっていうほど利口なものでもないんですけどね。つい、やっちゃうんですよね。同調しやすい性格なのか何なのか。
…ま、サービス精神てやつですわ。(笑) サービスだから受け取ってよ♪
■体質によって使うオイルも違うのですが、私に使われたのは黒糖のような匂いのするオイル(※黒糖ではありません)です。インドにしかないスパイスとハーブだから日本語に訳しようがないのですが、なんかたくさん入ってるらしい。
それをゴマ油で希釈してました。
※西洋のアロマセラピーだと、その人に何の精油やオイルを使うかは、薬理学的性質(いわゆる効能とか)をメインにして選ばれると思うのですが、アーユルヴェーダでは薬理学的性質にプラスして、エネルギーなどの性質も重視されることが多いです。<熱性/冷性>とか<湿性/乾性>とか。電子の話まで出てくる…
それぞれが、どういう薬理作用とどういうエネルギーの特性を持っているか。それは、何かの症状で困っている人にとって、その症状だけでなく、原因、さらには体質まで、根元にさかのぼって診て行こうとするうごきであるようです。
似たような薬理作用をうたうハーブや精油が複数あったら、その中で原因や体質に合うものだけが選ばれます。
■ゴマ油・マメ知識
インド産の生しぼりのものは日本で売られているものと香りが全然ちがいます。
日本で売られているのは、煎りゴマの香ばしい匂いのするものが多いですね。生のゴマ油も売っていますが、精製しちゃってるから香りがほとんど無い。
精製していない純粋な生しぼりのセサミオイルは、本当に生の緑のような…そうだなあ、生のモヤシみたいな?あんな感じのビタミンC生野菜っぽい匂いがします。
アーユルヴェーダではセサミオイルを耳の中に何滴かたらしたり、オイルでうがいをしたりとか、ゴマ油は幅広く使われる代表的なオイルでもあります。
「キュアリング」といって、高温で一定時間加熱するという条件によってゴマ特有の抗酸化物質がグーッと出てくるので、キュアリング処理をして(冷まして)から使うこともあるようです。
料理だと天ぷらなんかも、揚げる油にゴマ油を混ぜるだけで、できあがった天ぷらの酸化スピードを緩めることが可能です。(江戸前の天ぷらはゴマ油が効いてて香ばしいですね)
アロマセラピーでも、セサミオイルは縁の下の力持ちのような存在です。各精油やベースとなるオイルなど、オイル全体を酸化から護ってくれたり、毛穴から入ったオイルが効率良く働くように力を貸してくれます。
■今回オイルマッサージに使われたゴマ油もインド産の生しぼりのものだったので嬉しかったです。
欲を言えば、黒ゴマだともっと嬉しかったけど、白ゴマでも充分うれしい。
…昔から、私にとってゴマ油は憧れの存在でもあったので、インド産の生しぼりセサミオイルでオイルマッサージっていうのは、私にとって夢でもあったのです。
いろんな本に出てくる本格的なセサミオイルが、憧れのセサミオイルが、今!目の前に!ってそれは感動。
(こんな自慢をしてもあまり人には伝わらないけど)
■バンドをやってます!という女の子からおたよりをいただくと、「どこのライブハウスでやってるの!?」って身を乗り出して聞いてしまうし、バンドのファンだという女の子とか、おっかけをしていたという女の子からおたよりをいただくと「やっぱり打ち上げは『いろは』でしたか!?」などと聞きたくなってしまう。(※居酒屋『いろはにほへと』)
みなさん好きなバンドの名前はわりと伏せがちの傾向にあります(笑)わかります。そこは伏せたいんですよね。大好きだからこそ、大好きだったからこそ、伏せたいのです。
どこのライブハウスに出入りしていたかを聞けば何系のバンドが好きだったのか、うっすら見当がつくので、そのあたりでボヤかしたまま会話をすすめていこうっていうお約束ですね。「バンギャル様でいらっしゃいますか…」、あえてバンド名は追求しない主義ですからご安心を。
私の本『香水の時間です(ポプラ社)』にも出てくる、制汗剤『セレンシュア』の「ムスクニュアンス」という香りの商品でございますが、今でもこの香りに関するおたよりをいただく機会があります。いったいどれだけたくさんの方が愛用していたのだろう、と驚きっぱなしです。香水でもないのに、これだけたくさんの方にここまで強く印象をのこしてるあたり、「やるなオヌシ」と。こんなに豪華でボリュームン(※ボリュームがムンムンしてる)な制汗剤は見当たりません。当時のメーカーさんの、攻めの姿勢の勇ましさを感じます。
そこで。
「私もセレンシュア大好きでした!」とおたよりをくださる女性の方は、
●ダイエースプレーの香りも大好きだった率がひじょうに高い
●ぶっちゃけ、おっかけをしていた過去がある
●白状しちまうと、ヴィジュアル系ファンでした、っていう
私の超個人的なリサーチによれば、セレンシュア好きは、ヴィジュアル系ファンに多いらしい。(私は例外的にV系ファンではなかったのですが)私のほうが例外だった。思わぬところで意外な発見をさせていただきました。
ちょっとだけ話それますが、ダイエースプレーがなぜあんなに強い香りなのかというと、基材のニオイがそうとう強い刺激臭だから、それをマスキングするためにはかなり強力な香料をもって戦わせるしかないらしい(お相撲さんの鬢づけ油なんかも同じく)。その結果の、あの香りです。VS 基材臭というニオイ・バトルがある中で、きちんと統制をとる、香料たちのその仕事っぷりがじつにカッコイイなと思います。
タイムボカン・シリーズの、マージョ様か、ドロンジョ様に、ムスクニュアンスの香りをあてがいたいです。私としては。
ムスクニュアンスは、粉おしろいとも少し違うけど、ものすごくパウダリーな香り。とにかくなんかスッパイんだよね?(笑) すっぱい粉おしろい?存在しえない香りですけど。あと美容院帰りの人を思わせるような、ヘアスプレー的な女っぽさもある。…すっぱい美容院帰りの人? 誰だそれ。
それで、すっごくパウダリーなんだけど、全然オバチャンぽくなくて、むしろ逆なくらい。どこかチープで、コテコテな面白さがユニークでもあります。おもちゃチックな、ミニチュア大の世界観です。裏・おネエさん。
昔はV系ファンっていうと黒服系とか言ったりしました。で、セレンシュアが黒服にやたらと似合うんですよね。それもあってV系ファンの方に人気だったのだと思います。
このあいだも(↓)おたよりをいただきました。どうもありがとうございます。
> わたしは、初めて嗅いだ”ムスク”の香りがこのセレンシュア
>(ムスクニュアンス)でした。
> それまで、柑橘系やフルーツの匂いに慣れきっていた私には、
> この香りがあまりにもセクシーですごく衝撃だったのです。
> 『な・・・なんだろう。なんか、ちょっとだけ、エッチな感じ・・・?』と。
>
> 日差しの強い、暑い暑い夏の日に家に帰ってきてシャツを脱いだ時のような
> 『ムワッ』とした香りが感じられて、それまで感じたことのない ”香りの色気”に
> くらくらきてしまいました。
>
> 清潔感があって甘酸っぱいところが、逆になまめかしいというか・・・
> まさに”むらさきいろの香り”だなと思っていました。
>
> ”セレンシュアのムスク”のセクシーさにぞっこんになった私は、
> それから少し経ったころ、『香水でこのムスクの香りを味わいたい!』と思い
> ボディショップにて『ホワイトムスク』を試香・・・
> 『これ違う。ムスクじゃないじゃん。間違ってるよー』
> ホワイトムスクはホワイトムスクで好きなのですが、
> その頃わたしの中では、
>「ムスク=セレンシュアのあの甘酸っぱくてエッチな香り」
> だったので・・・
>
> それから少しして「香水のムスクは甘酸っぱくないんだ」
> と落ち込んだことを覚えています。
■おたよりどうもありがとうございます。
そうなんですよね、ボディショップのホワイトムスクは全然ちがうんですよね。わかっちゃいるけど…、ってやつですねー。(笑
なお、この方からいただきました別便のメールによりますと、とあるV系バンドのファンだったそうなのですが、そのバンドマン様に近づいた時に「ダイエースプレーの香りがしなくてガッカリした」「髪の毛立ててるのにダイエースプレーのにおいはどこへ行った?」というお嘆きも頂戴しております。
出入りゾーンは目黒と高田馬場だったそうです。「了解しました」。
ふだん私がひそかに心の中で使っている用語をご紹介させていただきたいと思います。
もとは、メモ帳に書く文字数を減らすために開発しました。今では親しい(香水に詳しい)友人と話す時にも使ってます。携帯メールなど文字数制限にも対応してくれるスグレモノです。
●『あてがう』
その人の肌やキャラクターに合うと思われる香水を直感で選んであげること。(使用例)「ぜひ、あてがっていただきたいのですが…」「いえいえ、あてがい料は結構ですから」など。
●『見切れる』
デパートのトイレとか、香水売り場なんかで、そばにいる人が香水をスプレーしていたりすると、その人の香水がこっちにかかってしまう事件が、たまに起こりますね。けっこう困りますよね。
こういう状況を説明する際に『見切れる』を拝借。
その迷惑な人にイチャモンをつけたい時など、(使用例)「すいませーん、あなたの香水が見切れているのですが。」など。言ったことないけど。
あるいは、ものすごい量の香水をつけている香水プンプンの人のそばにいて、こちらにまで匂いが移ってしまった時にも『見切れる』を使用。(使用例)「見切れるほど香水プンプンな人」
転じて、自分の肌に香水をつけるときに、スプレーしようと思っていた範囲から外れてしまって大事な洋服についてしまったり、スプレー範囲を失敗してしまうことを「見切れちゃった」という。(使用例)「ロールオンタイプのアトマイザーなら見切れる心配がないから安心だ」など。
●『しゃくる』
香水を多くつけすぎてしまった時など、ふき取ったり洗い流したり、ついた香りを削りとるように減らすこと。(使用例)「ちょっとシャクったほうがいいな」
●『インカム』
大勢いる中で、示し合わせて同じ香水をつけてきた二人組のこと。そんな二人組がいるかどうかは知りませんけれども。(使用例)「ユッコとコニタンはインカムの仲だから」
転じて、予期せぬアクシデントとしてグループのうちの誰かと同じ香水をつけてきてしまって気まずい感じにも『インカム』を使ったりする。(使用例)「ブルガリはインカム率が高い」など。(※ブルガリの香水はたくさんの愛用者がいるので、他者とカブる危険度が高いという意味)。
●『押す』
香水をつけていて、香り変化に要する時間が長いこと。また、いつもより香水の飛びが悪い時にも使う。(使用例)「もともと押しぎみの肌質なんで」「今日にかぎって、おかしいな、なんでこんなに押してるんだろう?」など。“ケツカッチン”と合わせて使うとバカっぽくて良いですね。「夜おそくに香水をつけて、そのうえ超押してて、ケツカッチン」…やっぱケツカッチンは使わないほうがいいな。
●『尺』
「尺が合わない」で、(上のように)押したりする意にも用いるが、加えて、香りのボリューム感がそぐわない状況にも使える。(使用例)「パーティーでもないのにそんな華やかな香水をつけたら、尺が合わないじゃないか」など、オーバーしてしまった過多なニュアンスをこめて使う。
●『軌跡』
お香や香水などの香りが飛んでゆく(漂ってゆく)道筋。香りのゆくえ。(使用例)「軌跡をよめ!」
●『上手(かみて)』『下手(しもて)』
上手…風上、あるいは匂いの発信源なる位置のこと。
下手…風下、あるいは匂いの受け手位置のこと。
(使用例)「今日ちょっと体調悪いんで、すみませんが上手に立たせてもらってもいいスか?」など許可を得る際にも便利。会話で「風上」などと言うと言葉が強すぎてトゲがあるので、少しボヤかすために上手と言う。
●『いなす』
たとえばタバコの煙を嫌う人が、タバコを吸っている人からさりげなく身をかわすこと。嫌いなニオイ軌跡から外れるように、さりげなく足をずらして身をかわすこと。(使用例)「いなそうったってどうにもならないよ、こんな狭いスペースじゃあ」
●『ユニゾン』
同じフレグランスで、オードトワレとオードパフュームとか、濃度や基材の違う関係のもの(ライン商品)を同時に使うこと。たとえばシャネルNo.5の石鹸で体を洗って、No.5のパフュームをつける、とか。(使用例)「いつもはパフュームだけしか使わないんだけど、今日は特別にユニゾンにしちゃった☆」など、張り切ってるニュアンスを表現する場合に使う。
●『テイク』
香水をつけていて時間が経って香りが消えた時に、また付け直すことを“タッチアップ”などと言うそうですが、これだと回数までは言い表せないので、『テイク』を使用。1テイク、2テイク、と数える。(使用例)「希望、1テイクで行きたい」「お昼の段階で、もうテイク3…やれやれ持ちの悪い香水だぜ」など。
●『ハウリング』
香水をスプレーした瞬間の、アルコールの刺激臭で鼻が痛くなること。(使用例)「スプレー式の容器はハウリングをおこしやすい」
●『飛び待ち』
ハウリングはもちろんのこと、トップノートの刺激臭のままで人と会うことは遠慮したい、そんな時に使いたい言葉。人と会っている最中に香水をつけ直すにも揮発性の強いツンとした香りが飛んで一段落するのを待ってから(およそ数分)席に戻りたい場合とか。(使用例)「そういえばあいつ、トイレ行ったっきり戻ってきてないよね? 今って何待ち?」→「飛び待ちです」こんな会話をどうぞ。
●『紙』
試香紙、ムエットのこと。ただし紙なら何でもいいというわけにはいかない。正式な棒状の「ろ紙」に限定してます。
●『水』
香水、フレグランスのこと。「香水」と言うと一番濃度の高い「パルファム(パフューム)」と混乱するので、オーデコロン、オードトワレ、オードパルファム、パルファム、すべての総称として『水』と呼んでます。
本来は、上のようにアルコールで希釈されたフレグランスの総称を“アルコリック・フレグランス”と言うそうですが、とにかく私は文字数を節約したいので、『水』とだけ書いてます。あるいは「水モノ」とか。とても個人的な都合です。(使用例)「○○様:文具→水」みたいにメモしておく。(※調香師の○○さんは文具の香料づくりを経て、現在は水モノの調合をご担当されている、という意味)
●『診る(みる)』
香りをじっくり観察して判断するという意味。(使用例)「これ診たことある?」「その水は未診なのでわからない」
ちなみに試香紙で診ることを「紙診(かみみ)」、肌につけて試すことを「肌診(はだみ)」といって、さらに自分の肌で試すのは「自分肌診」で、他人の場合は「友人肌診」「他人肌診」「彼氏肌診」などと表記。(使用例)「この水は自分肌診よりも友人肌診のほうが印象が良かった」のように。
●『ばっくれる』
Aという香水をつけたんだけど、なーんか飽きちゃったから途中だけどBの香水に変えちゃえ、という気まぐれを言う。※ちゃんと予定していて香水を変更する(着がえる)場合にはバックレは使わず、“仕様変え”などを使う。(使用例)「今日は心が定まらず、二度もバックレてしまった」など。“変更(チェンジ)”とは違って、変えたことに反省のニュアンスをこめる場合に使う。
●『カウンター』
自分も香水をつけて行ったが、相手の香水に圧倒されてしまった時に。また、匂いの強い香水にたいしても使い、香りどうしがケンカしそうな状況にも使える。(使用例)「Aさんの使ってる香水、カウンターきついよ」など。“ あぶないよ、香りと香りがごっつんこ ”みたいな感じで。
●『頭』『胴体・ボディ』『根っこ』
頭…香水をつけた冒頭の部分の香り。トップノートの中でも一番最初のほうを指す。
胴体・ボディ…トップノートの最後のほうでミドルノートに移り変わるあたりから、ベースノート(最後のほうの香り)にたどりつくまでのあたり。いわば本編。
根っこ…ベースノートの、最後の最後。
(使用例)「“この香り、好き!”って、まだ頭じゃないか。胴体診てから言え」など。スゴめます。
●『バミる』
香水のつけ方について、立ち位置や、つける箇所やスプレー距離(ヒザの内側に、30cm離した所からスプレーして、とか)、ことこまかに指示すること。また、そういうことを計算して考えることをバミリと言う。(使用例)「この香水は難しいからバミリも慎重に」。あるいは「香水がなかなかうまくつけられないので、バミってもらえないでしょうか」など、やや謙遜をこめつつもフランクにお願いする際に便利。
・・・以上「自己中フレグランス用語」でした。
■「香水というのは、つけてから時間が経過するごとにトップノート、ミドルノート…と香りが変化してゆくのですが、それに要する時間が気候や体調によって違ってきて、ちょっと遅い時もある・・・」と長ったらしく説明しなくても、
「押してる」
のひとことで片づいちゃう便利さです。
「香水つけすぎちゃって、このままだと香りが強くなりすぎてしまうからアルコールとか水でぬらしたティッシュで拭きとって少し香りをおさえたほうがよろしいのではないでしょーか?」と長ったらしく説明しなくとも、
「そこ、しゃっくっとけ!」
で済むわけです。なんだかディレクターさん気分ですね。ときに棟梁みたいに言ってみたり。恐縮です。
他にもいろいろ使ってます。『タッパ』とか。
《知的/男性編》
(?)クーロス——イブサンローラン
ベチバー —— ゲラン
ティファニー(M)——ティファニー
エタニティ(M)——カルバンクライン
エスケープ(M)——カルバンクライン
ロジェガレのフレグランスなど…
《官能的/男性編》
クラシック——バナナリパブリック
アウスレーゼ——資生堂
(?)トゥルーラブ——エリザベスアーデン
▲パコラバンヌ・プールオム——パコラバンヌ
▲アイスドグリーンティー——エリザベスアーデン
▲オードランジュヴェルト——エルメス
■こんな感じになっちゃいました…。あまりにも激しく偏りすぎていて心苦しいです。
クーロスが「?」マークなのは、「ちょっと美しすぎるだろうか…?」と思って、迷ってしまったんです。女性編に増して、男性の知的というと、さらに分かってない私なので、本当に難しくて、とんちんかんなことを言ってます。すみません。
ベチバーは、尊敬したくなります。シトラス様の爽やかな部分と、ウッディな部分が、あたたかくやわらかくモンワリと香る。学問にたいして情熱をもった男性を(私は)連想します…
ティファニーは、振る舞いが器用そうな感じがする。
エタニティは、若者ながらも頼れそうな感じ。
エスケープは、含み笑いって感じ…なんじゃそりゃ。戦略家っぽい感じがいたします。
・・・知的ってわかんない!
▲印は、知的と官能的と、ちょうど中間あたり。どちらに入れるか迷うところです。
パコラバンヌは、つける人によって香りの出方の差が大きいと思われますが、すごく惹かれます。このフレグランスが肌に合う人って、人生でトクすると思う。学問とあわせて自然界への知恵も感じます。たのもしいなあ。
アイスドグリーンティーも、男の人がつけると香りがやわらかいんですよね。うらやましいです。わずかにつけると、弱々しく香って、その弱さにホロリと来る。たくさんつけてるのも好きですよ、練習後に部室でエアサロンパスしまくってる男子のようで…好きです。
オードランジュヴェルトは、そのままムエットなどで嗅ぐとオレンジ様なのですが、男性がつけると若干、ムワリとした香り(?)になるんですね。そこが素敵だと思いました。
女性編に対して男性編は、フレグランスそのものの香りよりも男性が肌につけた時の香りに惹かれるものが多い、というか全部そうだ。
肌につけてこそ。
その「結果」の香りを愛しているのです。
男性の香りでお題が《官能的》だったら、いくらでも思いつきますよ。大人ぶって今回は少なく書いてますけど。
クラシック。このラストの香り! イイですねえ。これは、自分(…女です)の肌につけた香りもわりと好きです(自画自賛 系)。石鹸の泡のようなムスクのような、ラストの香り。「泡とムスクのタンゴだよっ!踊ろうぜ!」…ぜひぜひ熱い肌につけていただきたい一香でございます。でもこれ最近日本に入ってきづらくなってきたようですね。「私は小さい15mlサイズ持ってました」それがささやかな自慢です。
アウスレーゼは、個人的にはオードトワレより髪につける液体のほうが好きです。トロッケンじゃないほうの、ちょい甘い香りのほうね。かつての私は、「新宿駅でアウスレーゼの香りがする人を見つけて、しがみつきたくなった病」でした。
トゥルーラブは、これは大予想です。男の人がつけたら、もしかするとスゴイことになるんじゃないかと思っているのです。変に化けるんじゃないかと思って。これも入手困難になりました…。
男性の肌に女性用を合わせるのって、むずかしいけれど、当たると効果が大きい。すごい化けるから。シャネル19にも書いたけど、そういう化け方に、ある種の色気を見ます。
みなさまのご意見お待ちしております。
ずっと前にこちらの「シャリマー・スレ」という項目で、フレグランス(香り)の『知性/エロ』ということについて書かせていただきました。
(※ここの部分です→“私個人としてはこのフレグランスの香りに感じるものと、自分の信じる「知的さ」とでは、ちがう。それを言ったら「エロ」部分もこの香りにあるものと自分の思うエロとでは違いますが、便宜上、エロ/知性という言葉で書かせていただきました。”…引用、以上)
上のように書きましたところ、
『ささもとさんにとっての「知的な香り」と「官能的な香り」は何ですか?』というご質問をいただきました。
■しまった…。
うっかり「知性」などと書いてしまったけれど、知性とか知的とか、そこらへんのコトバを私はよく分かっていないのだった…。
おたよりどうもありがとうございます。
やたらと片寄ったセレクションで恐縮なのですが、わたくし個人といたしましては下記のような具合でございます。
《知的/女性編》
シャネルNo.5——シャネル
《官能的/女性編》
△パリ(※トップノート限定)——イブサンローラン
△サムライウーマン——アランドロン
△エタニティ——カルバンクライン
△ルフードイッセイ——イッセイミヤケ
イリス——エルメス
とか、スズランの香りがぬくもったもの…
▲アロマティクス・エリクシール——クリニーク
▲プワゾン——クリスチャンディオール
あとは、分かりやすいところでいえば『ユースデュウ/エスティローダー』『アルシミー/ロシャス』『オピウム/イブサンローラン』とか…かな? …これはちょっとベタですか?
■・・・と、このようなラインナップになりました。いかがでしょうか。
自分の中でも以前と少し違ってきているから、今後も変化しつづけることと思います。
みなさまのセレクションもよかったら教えてください。
知的な香りは、ほとんど見つけられませんでした。
知的というと言葉が小むずかしい。私は「テキパキしてる人」が好きなので、とりあえずそのあたりで選んでみました。(似ているようだけど「セカセカした人」はあまり好きじゃない(笑)
知識も常識もあり、ゆったりと豊かでいて、行動がさりげなくテキパキしてる人が好きなんです。
No.5 しかないかなあ。他にもありそうなんだけど、なぜか見つからない…
台所洗剤のウリ文句のごとく、「泡立ちもよく、泡切れもよい」という。こんな人と一緒にいたら心強いです。「こいつぁ、話が早ぇや!」ってなもんで。
官能は、「フレグランスの香りそのもの」がセクシーだと思うものが多いです。
そのフレグランスを「まとっている女性」がセクシーだと思うものだったら、サムライウーマンとかルフードイッセイ。両者とも、ラストノートが特に。前者は冬、後者は夏。すれちがいざま、髪の毛のあいだからチラッと香ってくる女の子を見ると、いいね☆と思う。
髪の毛のあいだからチラッといえば、以前こちらで書いた資生堂セルジュルタンスのフレグランスですが、そちらの『サマジェステラローズ』という香りも。これもかなりキてます! クラッときます。この香りについても、いつか詳しく書きたいなあと思っています。
けっこう昔のフレグランスが多いですねえ…。
最近のものは最近のもので使いこなしやすいものが多いので、その点はお世話になってます。
お店で試したくても見つけにくい香りもあるようですが、店先などで思い出したら「そういえば、ササモトがこれをエロ香と書いてたな。どれどれ…」ってお試しいただけたら幸いでございます。
官能的というと、オリエンタルを思い浮かべがちです。オリエンタルの中だったら、私はアロマティクス・エリクシール。
結局パチュリか。
個人的に、パチュリの香りは単一で嗅ぐよりも、フレグランスの中にひっそり居るほうが好きです。エキゾチックで深い色合いをした香りに、ゾクゾクします。香々庭園のサンダルウッド特集でも書いた、クラブツリー&イヴリンの『サンダルウッド』なんかも、この部類に入りそうです。
ユースデュウあたりは、フレックスシャンプーの艶やかな香りにもつながっていきそうなので、一票。
プワゾンは圧倒的な陶酔感でもって一票。
連載「香々パピルス」で、以前、「ココナッツのような香りだけど桃の果皮のようでもあり、この物質はフレグランスの香りに余韻をもたせたり、波紋のように広げる効果があるのではないか」という話を書いたのを覚えていてくださる方はいらっしゃいますでしょうか…?
これが自分にとって結構大きくて、プワゾンにしろエタニティにしろ、フレグランスからあの物質を見つけた瞬間、ものすごい陶酔感をおぼえます。香りなんだけど、肌ざわりのような感触です。
エタニティはとにかくエッチです。あのコンプレックスなトップノート、からまる和音。その中から、こまかくちょっかい出されてる感じ。エッチいね。(笑
パリは、とくに出だしの部分の香りです。超個人的な感想を言いますが、「昔の女湯っぽい香りだ」と思えて仕方がないのです。幼いころ初めて足を踏み入れた“女湯”はこういう香りでした。女の人が体をきれいにする場所、そんな感動がありました。
パリは、あまり多くつけちゃうと後で(ラストノートあたり)むせかえるので、ごくひかえめで。でも気持ち良くて、つい、つけすぎちゃうのね…
ムエットにつけて、そのムエットを扇風機に貼付けて、その風を浴びます。こうしてお風呂あがりに嗅いでください。いちご牛乳を飲みながらそれを嗅ぐと、つかのま“昭和の女湯”気分をあじわえるかと思います。(笑
△印は「エッチな感じ」という程度、
▲印は「官能的な感じ」という程度、
その中間に書かれたイリスやスズランは、清楚ながらも、そういう香りのする女性のそばにずっといたくなるような感じです。この二つの香りは、肌になじんで、ぬくもりをかもしだしていることが重要かと思う。スズラン系のフレグランスは素敵な香りだけど、どうしても肌になじみづらかったりして、そうすると変にシャープな香りになっちゃうから残念。しっかり肌になじませてこそ本領発揮だと思います。
…肌なじみが良かったといえば、昔のヴァセリンの乳液。あの香りは上の「スズランの香りが肌でぬくもった感じ」にかなり近かった! 中学校の頃、これを香水のように想っていて、持ち歩いていつもつけてました。冬の香水でした。(笑
※次回は男性用です。
メンズなだけに官能セレクションが多くなりすぎぬよう、気をつけたいと思います…。
(今週末あたり更新予定です)
※別の場所で、フレグランスの復刻について書きました。
復刻してほしい香りといったら、まずは昭和時代の日本の「フローラルブーケ」。あの風情ですよねえ…。ああいった、ほのかな香りを「たしなみたい」と思うときが、けっこうあります。特に夏は。
あの濃度加減の気持ち良さは、今どこにも見当たりません。
オーデトワレであれオーデコロンであれ、昭和ブーケ的な香りが昔は多かったと思います。それも流行だったんですよね。しかしあれだけ存在していたのに、いったいどこへ消えてしまったんだろう。
ちょっとスパイスの効いたホワイトフローラル。子供のころは、シャボンの香りにしろシトラスの香りにしろ、ただの「いい香り」としか思っていなかったけど、大人になって再びそれらの香りにふれてみると構成の複雑さに驚きます。シトラスやシャボンやホワイトフローラルの奥に隠れた一面、スパイシーな面があったことも意外でした。
可能ならば、こういった香りについても勉強してみたいと思っています。
■もしも復刻ビジネスがあったら…というようなことを書きましたが、
復刻として、何の香水を取り扱うかとなれば、香水について広く深い洞察のある人で、なおかつ冷静な人でなければうまくいかないと思います。
以前書いた「エバリュエイター」という方のような…
香水が好きで思い入れの強い人には逆に難しいかもしれないけれど、香水を好きでもない人に決められるわけもないのであって、まずは「誰が選ぶのか」という問題が一番重要ですね。懐古趣味になってはいけない。
あるいは、思いきり「思い入れの強い人(団体)」が、ひとつの「のれん」としてブランド化してしまうのも有効でしょうか。
「○○が選ぶ100選」みたいな。←これはちょっとダサイけど。(笑
すばらしいと思うフレグランスでも廃盤になってしまう。けれどもそれは時代や流行というものがあって、淘汰された結果なのかもしれないから、今さら復刻したところでそれで大金が儲けらるということとはまた違う話だと思うんですよね。
そういった過去の人気の品を、お店ではないところでプレミア扱いで売る人もいるけど、
「そういうものは、むしろ安く売るべきなんです」
安く売るが勝ち。私はそう思う。それでこそ、購入した人にとってのその香水の価値も上がり、香水のありがたみを実感することができるものなんです。不思議なもので、高い価格で買ったものよりも安い価格で入手したそれらのほうが大切に愛用するものなんですね。
安いけどこれは本当はものすごく価値のあるもなのだ!という自覚がガンガン分泌されるものなんです。
だから安く売るべきなんです。
過去の香水といえばいくらでも大金をはたいて欲しがる人がいるだろうから高く売って儲けてやろうという考えは、じつに、じつに、安易です。
そんなやり方は次につながらない一度きりのやりとりで終わる。
そういうやりとりをする人も世の中から見ればもちろん必要ではあるのですが、自分がそんなことをするつもりにはとうていなれない、ということで。
香水と出逢うことは、かけがえのない体験だと思うから、そのお手伝いができて赤字にならないとしたら復刻ビジネスも素晴らしい。人が人に出逢ったり、本と出逢ったりするように、香水も出逢われたいものです。
高く売って一時金を得るより、できるだけ安く売って広く人々に香水のすばらしさを説いてゆくほうが、「仕事」としてはるかに豊かな功績だと思います。
ゲランというブランドの『シャリマー』というフレグランスに関して、おたよりをいただきました。いつもどうもありがとうございます。
《以下、一部引用》
私の苦手な香りに、フランスでは一番人気の『シャリマー』があります。実はこの香りについて、しゃんしゃんTVに書いてほしいのですが、私はどうもこの香りが何度試しても苦手なのです。『カボシャール』は素直にフランス人に人気があるのはわかるなぁと思ったのですが、シャリマーはどうしてもわかりません。
シャリマー好きな人達はこの香りに知的さを感じるそうです。色気と知性があってとても素敵だということです。色気はあると思います。でも私はどうしてもシャリマーに「知的さ」を感じることができないのです。
どんなに素晴らしいと言われても一番人気でも名香でも、苦手なものは苦手というだけなのだと思いますが、ささもとさんのシャリマー観をお聞きしたいです。《以上》
■シャリマー観とまでおっしゃっていただき恐縮デス。
これをまとっている女性が知的に見えるかどうかは十人十色だと思うので何も申しませんが…、このフレグランスの香り自体はといえば、肉体的なものを感じさせるパウダリーな香りと、ゴージャスなフローラルと、バニラなどがからみあっていますから、けっこう熱愛的というか…。名前からしても“楽園”で、香りも肉体関係的イメージはあります。
ですが、それだけをむき出しにせずに、品良くまとめてあるという香調が評価されているのではないでしょうか。そのハーモニー(香調)の美しさが知的という解釈なのでしょうか。…人様のおっしゃるお気持ちを理解するのはむずかしいけれど。
その「知的」と言われている部分ですが…すっごく例えは悪いですけど、「秘書がエロい」的な両面性、さらにそれをひるがえして、「つまり、エロい美女の職業は秘書」っていうか。(なに書いてんだよ)
つまりその、逆手にとるようなやり方とか、ギャップを利用するという作戦をも、をも、をも含めて(←ここ強調です)、シャリマー・ファンの方々は「知的」と言っておられるのかもしれませんね?
私はこの2つを推測しますが・・・
こんなに熱烈にアピールしながらも下品にならない香りのまとまりが知的で、それをスマートにつけこなす人が「知的な女性」であり、そういう知的な女性はエロイ、というふうに知的⇔エロ区間でループする感覚です。
ですが、このフレグランスをつけている女性にたいしてそう思うわけではなくて、あくまでその理屈はフレグランス自体の香りの印象にとどまります。最初に書いたように、これをつけている女性のことを知的か否かとか、そういうふうに感じたことはありませんし、それはまた別物です。
私がこの香りの中で魅力と感じる部分は、「どっちなの?」って迷いたくなるところ。行こか戻ろか。エッチかマジメかわからないところが、なんちゅーかこう…
特に、ラストの香りです。エッチな方向にもっていくと見せかけて、ギリギリのところでブレーキがかかっているような感じがします。その正体は、レザー様であったりバルサム様であったり、それらが見え隠れするところにあると思う。バルサム様のまま終われば、華々しく色気があり情熱的。「カマーン」。しかしレザー様が強く作動すれば品格というブレーキがかかる。きしみ音をたててブレーキがかかるみたいに、ギューッと腕を掴まれる感じがして、そこが一番おもしろいクライマックスだと私は思います。
でも、それを「知的な」と言うかなあ?
知的というのは便利な言葉です。
私個人としては、この香りに感じるものと、自分の信じる「知的さ」とでは、ちがう。それを言ったら「エロ」部分もこの香りにあるものと、自分の思うエロとでは違いますが、便宜上、エロ/知性という言葉で書かせていただきました。
ですので、このフレグランスのキャラクターが色気だけだとは思っておらず、知的な部分もあるのだとおっしゃる方々のお気持ちもイメージとしてはつかめますが、私はそれを「知的さ」だとは思いません。
なお、おたよりを下さったこの方の情報によれば、杉本アヤさん(※あえてカナで書いておきます)ご愛用だそうで。・・・そうですか。(笑
いろいろおたよりをお待ちしております。
※いただいたおたよりを勝手に掲載したりはしませんので、そこはご安心くださいませ。
おたよりどうもありがとうございます。この場で今後たくさん書かせていただきたいと思います。
今回は「香りのテスト」についてです。
《おたより/以下、引用させていただきます》
世界では鼻(Ne?)をもった人は何千種類も見分けられると聞きますが、ささもとさんは何種類見分けられますか? また、自分は何種類見分けられるだろう。そういったテストはあるんでしょうか。こういったことに関して、ささもとさんのは興味がおありですか? 《以上》
■香りの種類の数…はたして何種類ぐらいか。香料という分野に限定したなら、私なんてとてもとても…。身の回りの自然環境の匂いなどを含めればそれなりの数にはなるかもしれませんが、香料だと何種類にもならないと思います。
それどころか1種類も把握できていないような気もする。
それはつまりどういうことかと申しますと、「把握の仕方」というものがありますよね。そこの問題です。香りを嗅ぎ分ける、とはそういうことです。
ろ紙に香料をつけたものを嗅いで、「これは○○という物質です」と答えることができるだけではその香料を知ったとは言えないらしいのです。香料の道ってやつぁ、ほんに険しいのぉ。
答える(言い当てる)だけでいいんだったら、・・・それでも簡単にカウントできる程度の数だなぁ。しかも、しょっちゅう間違える・・・
ゼロか!?
ヤバイなあ。えらそうに文章まで書かせていただいているのに、それはマズイって。
でも言い当てるのは本当に難しいです。香料を嗅ぐ前から、答えを勝手に決めてる時とかあるもん。嗅ぐ前から「これは○○である、きっと○○だ」って。…ジャンケンもそう、「絶対この人はグーを出す!」ってなぜかひらめいちゃうんだけど、違ってやんの。意味不明なひらめきが私を悩ませるのであーる。???
何を書いてるんだ私は。
調香師さんも駆け出しの頃は2人組になってテストをし合ったりしたらしいですよ。といっても今とは時代が違うので、現在どうなのかはわかりません。どんな企業でも今は即戦力の時代だから、新人といっても入社前の時点ですでに香料の嗅ぎ分けがいくらかできているのかもしれない。
20年くらい前は、2人組でチェックしていたそうです。
お互い、隠れてムエット(ろ紙)に香料をつけて「これなーんだ?」って問題を出し合いっこするんだって。
「…なんかヒントくれよぅ」
「じゃあヒントね、ええと、白くてブツブツした形をしています」
「・・・シクロペンタデカノリド!」
「ブー!違いまーす。正解はムスクケトンでした」
「それ白じゃないじゃん!」
「白だよ」
「違いますぅクリーム色ですぅ! …もっとちゃんとしたヒント出してくれなきゃ困るよ」
同期の櫻よ、どうした。
香料って、ほんとに似たようなのがいっぱいあって、AのようでもあるけどBのようでもある、いや待てよ、Cか?というふうに迷ってばかりです。そこで決定的な決め手となる特徴を自分の中にしっかりと持っている達人クラスの方なら瞬時に嗅ぎ分けられるのでしょうけれど、その決め手を獲得するまでの道のりの長いこと長いこと。
何十種類かの香料を並べて(枠の範囲を決めて)、その中で当てるなら簡単だと思うけど、範囲も何もない状況で、唐突に「これ何だ?」って聞かれたら大変ですよ。そうとう難しい。
精油とか、産地や収穫時期まで言い当てちゃうプロの人がいるね。すごいなあ。やっぱり実際に香料などを使いこんでいくことで、そういう見方もできるようになっていくのかな。いやーすごい。
あるフレグランスを嗅いで、「○○の匂いがする」というふうに、個別に嗅ぎとれることだったら、たまに、あります。←解答があるわけではないので正解かどうかは定かではありませんが、おそらく正解であろう…という手ごたえ。
しかしながら、たいていは誰かそばにいる調香師さんが「このフレグランスは○○が使われている」などと言うのを横で耳にして、「そうだそうだ!」とか言ってるパターンが多いか。あおり屋みたいな。
私の口癖、「なるほど!言われてみればたしかにそうですね!」。ちゃんと納得した上で賛同しているのですが、「んまたー、ササモトは調子イイんだからー」って言われる。(ちぇっ。)ワシは野次馬じゃないぞよ。
※「嗅ぎとる」というのは、たとえば「ピーチの匂いがする」というふうに漠然としたものではありません。「C−14(γ- Undecalactone)の匂いがする」といった、もう少し専門的な嗅ぎとりです。↑これは比較的見つけやすいかな?
テストについて興味がありますか?というご質問ですが、正直あんまり興味ないなぁ…。もちろん調香師さんが行うチェックテストは必要かつ正式なもので、それはまったく別のお話だと思いますが、私の場合は、そういうテストが存在するとしても(資格制度なども含めて)、その成績が良かったらどうなるというものでもないから、たとえそういうテストや資格が存在したとしても受けもしないし、受けたとしたら…さんざんな結果に泣くことでしょう。
香料を把握するということは、そのものをただ嗅いで言い当てるだけではなくて、それぞれの香料の特性や弱点への理解を深めることだと思います。空間的に(拡散性など)、時間的に(香りの出るタイミングや持続性など)、化学的に(他の香料との相性など)、そしてそのトータルバランス。いろんな軸にわたっての理解を求められます。それらの軸がしっかりと通っていれば、嗅ぎ分けることも易しいでしょう。軸が通っていないと嗅ぎ分けるのも困難。
そして、さらには「その継続」だと思います。それらの軸は、少しずつではあるけれど日々変化してゆくから、つねに見張って更新していかないと。見逃したら損ですね。
もしも、理解度を試す面接試験があったら面白そうです。その面接を見学してみたい。そしてその実況レポートを私が書きます。『週プロ』みたいに素敵な実況文を書くことをお約束いたしますよ。
私は…香りの勉強ももちろんだけど、文章の勉強もしないとイカンのだな。
■無香、何も香りがしない状態。
調香師さんの「無香」が、まぶしい輝きを放っていると感じた経験があります。
以前しょっちゅうお会いする機会のあった調香師さんのことですが、彼はいつお会いしても何のフレグランスもまとっていないわけです。香りを扱う仕事をしているのだから香水をつけるわけにはいかない、それは当然ともいえますが、一般の無香とは何かが違う。何も香水つけてません、という一般の人たちの状態と同様であるはずなのに、どこか、なにか、違う。
さてさて、お仕事で必要性があるから彼も無香でいらっしゃると思うのですが、私にはそれがなんとなく紺屋の白袴みたいにも見えたりして、以来ますます憧れているのでした。
紺屋の白袴な人を好むか否かは意見の分かれるところだと思いますが、私はその不精なムードはとても素敵だと思います。私自身ズボラであるがゆえ、不精な人を見ているとホッとして安心できるからそう思うのでしょうか…?
紺屋の白袴。→「香り屋の無香」という言葉におきかえてみる。
文章担当ですが私も“香り屋”のはしくれとしては無香派で行ってみようかな、なんて考えたこともありました。わざわざ決意するほどのことでもないか。勝手にしやがれ、って。
■翌朝。
とはいえ無香ってやつぁ…これはこれで大変なんですって。
フレグランスをあちこち見て歩こうと思う日は、何の香りもつけずに一人で出かけますが、これがけっこうツラかったりしてね・・・。
iPod(ウォークマンか?)や本を家に忘れてきちゃった時みたいに、これがもう退屈で退屈でどうしようもないんですよねー。
その後どこかの店に入ってフレグランスを見るも、その香りをつければ退屈さから解放されるかといったら、そうじゃない。今度は不満がつのってくる。
「いつものがいい!」
いつも使っている香水がつけたくて、ダダをこねはじめます。
お店でフレグランスを見ていると、「よかったらお肌につけてお試しください」って店員さんは親切に言ってくれてありがたいけど、今はそれができる状態にありません。余裕がないんです。いま初めて会ったばかりのフレグランスをつけるなんてことをしたら自分の肌が怒るから、まずはムエットで。「それで気に入ったら、肌につけてやらんでもないぞよ?」、ふんぞりかえった態度。何様だよ。
全部見終えたら、ずっとカバンの中で騒いでいた「いつもの」を取り出して、つけます。至福のひとときです。仕事の後の一服っていうのかな。
■仕事ではないけど、ちょっとした作業の話とか相談とか、そういった用件で人と会う時はその香りのまま向かいます。
あれ?「香り屋の無香」はどうした? ンもう、いいじゃないかー。カタイこと言うなよ。
あっさり諦めました。
「次こそはきっと無香で参じます」と、心の中で独り相撲。…てめえの香りなんざ、相手にしてみりゃあどうでもいいってことよ。
■ゴキゲンもつかのま、それから友人と会うとなると、また大変。
「この人と会うときは、この香水をつけるべし」という自分だけで勝手に決めた掟にしたがうためには、さきほどのフレグランスをリセットせねばなりません。
その日の気分によって、つけていく香りをコロコロ変えて会う人もいるけど、どんな気分であれつける香りの決まっている人もいる…それは間柄に関係なく、なんとなーく自分の中で決定されてゆくものです。
今宵は後者。なぜに、そこまで掟に拘束されるか…。
いいえ、大事なお得意様ですから。
香りできれいにラッピングしなけりゃあなりませぬ。
「女よ、ラッピングに命をかけろ!」
香り屋のメンツってやつです。
■はーあ。今日も一日お疲れ様。しかしあれだね、外で一日中すごすってのは慣れないから疲れるねぇ。いつもは家の中でゴニョゴニョ作業してばかりだから、外に出ると体がびっくりするのです。
帰り道、「いつもの」を取り出して、またつけようとする。
いや待てよ、それよりも、お酒を飲んだからフルーツの香りでさっぱりしたいぞ。
『イビザヒッピー/ESCADA 』
これこれ。これが気持ちいいんだよな。
軽いアルコールの後は、「果糖と緑茶」が欲しくなる。だからエスカーダ。
帰宅前、家の近所のスーパーに寄って本物のフルーツを買って帰る。みやげ。
「エスカーダっぽい味のフルーツをひとつ…」、そう言いながら、キウイとパイナップルとイチゴなんぞ選んでしまう。全然エスカーダっぽくないが、まあいい。全種類、食べるぞー!
無事に帰宅。包丁を手にパイナップルのモシャモシャ頭と格闘し、ようやくそれらのフルーツ盛りにありついた。
それらをしっかり食べて、濃い緑茶を一杯。ほぉー、生き返るね。
寝る前だっていいんです、濃いお茶が美味しいんです。
気分がシャッキリしたところで風呂。とっとと出て寝る。
フトンに入った直後、さっき会った人にお礼のメールをしてみようかと思いつく。メールを作成してみたが…やめておこう、消去。寝る。
※前回の「なれそめ」から内容が続いております。
■着物にあわせる香りのイメージというと、伽羅だとか白檀風のお香のような“和風”の香りか、あるいは存在感の大きな古典的フレグランスなど、奥ゆかしいものが多いかと存じます。ですが、現在の状況においては私はそういう香りとあわせるつもりはありません。それが悪い/良いという意味ではないんです。和服というものをいかにも“和風”というふうに特別視したくないから、あえてそういう香りを選びたくないだけです。
ですから髪型やカバンや小物なども、和服を着ているからといってふだん使い慣れていないものをその時だけ身に付けることには抵抗があります。といって、ふだんとまったく同じものを使うのも芸がない。ふだんの生活からなるだけかけ離れないように、いかに和服につなげるか、そこを大事に考えたいと思っています。
理想的なのは、空手家さんの空手着姿。彼らにとって空手着は機能的で、必要性がある。そして日常的な存在でありながらもそれを着ると気持ちが切り替わって丹田(※下腹のあたりのこと)に緊張感がうまれる感触がありますよね。(「ありますよね」って言われてもな…。) あの感触が好きなんです。当たり前なんだけど緊張してる状態。そういう時間を少しでも増やしたいから和服を着る。…ちなみに空手着も見ばえ良く着るのは案外むずかしいってご存知でしたか?(笑
■さて、それでは具体的にフレグランスを選んでみましょう。長くなってしまうので、それぞれの具体的な香調の説明はまたの機会にさせてください。
やはり私にとっての第一候補はアニックグタールの『フォラブリル』です。
この香りからただようさりげない優しさ、気のきいた女っぷり、そしてピリリとしたキビシさ気高さ。これに尽きると思います。ひかえめな珍しさが印象的です。
個人的には、この香りは5月の風にのって流れてゆくのが本望なのではないかという気がしてならず、冬場はちょっと「届かない感じ(?)」がしてしまうかもしれないなあと最初は思っていました。この香りの中に5月的な印象を感じたからなのですが、けれどもそれも洋服を着た場合のことであるし、慣れてくれば冬場であっても全然気にならない。さらには和服なら冬のほうがむしろ面白いくらい。個人的にアニックグタールのフレグランスの中で私はこのフォラブリルに一番惹かれます。ひそかなプライドの高さを感じるところが好き。この香りをつけこなすことや具体的な香調について等は、ぜひまたどこかでじっくりと書きたいと思っています。
以前、イタリアのカルトゥーシアというメーカーの香りの詰め合わせを親戚の者にもらいまして、その中にいくつか若い娘さんらしき香りがありました。これ、若い娘さんが和服に合わせるのって「・・・いいねぇ!」と思ったのでここのメーカーさんにも一票。(といっても、ごく一部の商品だけですが)。ほのかに甘いフローラルで、愛嬌がある。
時代劇の酒場で働く娘さんみたいに、若い女の子が質素な着物に下駄はいてタスキかけて、この香りをさせてたら…悪代官が来る。
フレデリックマルの『テレーズの香水』も良さそう。
スズランの香りなどもさりげなくてよいでしょう。
防虫剤(樟脳)くさい着物は、めったに着てないことがバレますから、それは一応避けたい。桐だんすの匂いも同じく。匂いとしては好きだけど、衣類から匂うと借り物っぽい感じがしちゃうから。
軽いフローラルの香りをつけることによって、「樟脳臭と相殺する」くらいの気持ちで、おまじない程度にフレグランスをつけるとよいと思います。
ディプティックのフレグランスも活躍してくれそうな予感。
『オフレジア』なんて特に!
オフレジアは香々庭園で書いた『ライラック』に負けぬほどの「野畑感」をひめていると感じます。ラストの真面目な木の香りにも面白味がある。
■クラシカルな香水は選ばないといいましたが、特別賞を。
『アンフィニ』
『ナルシス・ノアール(黒水仙)』
『フラカ』
『カボシャール』
『久爾(ジャスミン)』
万一、私が銀座のママのような豪華な着物を着る機会があった場合には、こういった香りをつけてハッタリかましたいです。現在入手できないものばかりですが、つけるなら絶対「パフューム」で、そこは譲れません。「オードトワレ」じゃ女がすたる。
こんな機会、自分にはおそらく一生ないと思いますけどね・・・昨晩、銀座でこういう女性を見かけたもので、ちょいとオマケで選んでみました。
芯の強い香水を中心に、すれ違う人がおもわず振り返るような香りを選ばせていただきました。伝説の香水たちに、愛をこめて。
みなさまも気ままに愉しく香水を選んでみてください。
■なれそめ…
20代のはじめ。浮世絵に描かれた、あの着物のなめらかな裾のラインに見とれて、和服というものに惚れたのがそもそものきっかけでございます。
といってもそれは現代でいう少女マンガのドレスの裾みたいなもので、実際にああいうふうなラインが出るように着こなすのは無理なのですが、それでもいい、「何でもいいからとにかく和服じゃ!ワシも仲間に入りたいんじゃ!」。
浮世絵は大の好物です。
浮世絵をながめるのって、すごーく愉しい。
江戸の若者サンたちが着物の胸元をグワッと開いて、ざっくり着てる姿とか、ああいった着こなしが本当は好きなんだけど、今の時代の着物はどちらかというと演歌歌手みたいにキッチリとしたスタイルですね。でもまあそれも素敵じゃないスか。とにかく着物!
現在、月に数回ほど和服を着ます。
どうしても和服を着なければならない用事があるのです。どうしても。
というか…じつはムリヤリその機会をつくったのです。
それは何かって? ・・・バイトですよバイト☆
何が何でも週に一度は和服を着なくちゃならないんだ。絶対に着なきゃならない。やーうれしいなー。うれしくてまいっちゃうなぁ。
家で一人で着てるだけじゃ物足りなくて、やっぱり着て行く場所や目的が欲しかった。
最近やっと自分で着ても着物らしく見えるようになりましたが(※それでも、まだ初歩的な簡単な着方しかできません)、最初はものすごかった。笑っちゃうよ、だってバカボンみたいなんだもん。すっごく似てるんだ。鏡を見ては毎度、感心していました。
それなのに自分勝手なもんだから着付け教室とか、ああいった場所に通うのは嫌で(どんな所かよく知りもしないくせに拒絶していました)、それを近所の呉服屋のおばちゃんとこに相談に行ったら、
「そしたらとりあえず一度、自力で、着られるところまで着て見せに来なさい。直してあげるから」
と言ってくれたので、すぐさま家に帰って、着て、バカボンのままテクテク歩いて、またおばちゃんの所へ見せに行きました。そこで初めて、どこをどうすればバカボンみたいにならずに済むのかを教えてもらいました。
その後、自宅で何度も着ては脱ぎ、脱いでは着てをくりかえし、そして恥を知らない私はまだ半ばバカボンなまま街を歩いたりもして、そうすると親切なおばちゃんが、「あら!あなた! ちょっとこっちいらっしゃい!」と驚き呆れながらも陰で直してくれたり、そのついでにまたコツを教えてくれたり、と…そんなこんなで、いろーんな人々のお世話になりながら、やっと帯の結び方などを覚えたのであります。さっさと着付け教室に通えばいいものを。
でもね、バカボンのまま歩いていると声をかけて助けてくれる女性はとても多くて、しかもその人たちみんな、私のことを叱らないんです。普通だったら「そんなみっともない格好で外に出るんじゃありません!」て叱られそうなものでしょ? でもそうじゃなかった。「恥をかいたほうが早く上達するのよ」「アタシみたいな教えたがり屋が大勢いるから、歩いてりゃみんな寄ってくるわよ」って優しい言葉をかけてくれたり、まあ私もまだ若かったから大目に見てくれたのでしょう。
和服はもちろん、小物類その他すべての形状や構造・しくみをじっくり観察してみると本当にすごいですね。昔の人ってのは頭がいいんだねえ。この小物は何のためにあるのか、どうしてこういう形をしているのか、なぜこの素材を使っているのか。そこを理解すれば着物のほうからグッと自分に近づいて来てくれます。
袖が邪魔なときのための、袖をはさんでおく小物があるんですけど、それがなかなか気に入ったデザインが見つからなくて待ちきれないので、自分で作っちゃえ、と思って材料のビーズを買ってきて作りだしたらもう止まらない。ここをもうちょっと長くして、こっちをこういう形にすればもっと使いやすくて便利なんじゃないか、とか。作ってはバラして、また作ってはバラして。…ビーズアクセサリーなんて作るようなガラじゃなかったけど、この場合はデザインよりも形状を工夫するのが面白くて、自分もなにか発明してみたいという気持ちがこみ上げてくるのでした。
そして香水。
どんな香りで和服を着ようか。
この際、めずらしいのが愉しくてよいと思います。
髪の結い方とも併せて考えてみたい。髪の結い方もいろいろ考えると愉しいですね。私、髪が無駄に長いもんで。
(※次回はこの続きを。具体的な香水名をあげて書きます)
「お豆腐屋さん見学 〜 n-hexanal を探し求めて 〜」
※今回は長いので、ブロックごとに区切っても読めるようにしました。
興味あるブロックだけ読んでくれるも良し、全部読んでくれるも良し☆
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■ごじる段階
「青臭いってのは、“ごじる(豆汁)”のことじゃないかな」と店主のおじちゃんは教えてくれた。
豆腐を作る下準備として、まずは大豆を一晩水につけておく。それを翌朝こまかく砕いて作り始める。「ごじる」とは、その砕かれた状態の大豆(※これを元に豆腐や豆乳を作ります)のことである。
おじちゃんは私が理解しやすいように「青臭い」という言葉をあえて使ってくれたけど、なんにせよ「くさい」という響きは印象が悪い。それと、じかに嗅がせてもらったごじるの香りはほとんど気にならない程度のものだったという理由もあるので、(前回書いた)“青臭い”とか“豆臭”といった言葉は撤回したほうがよさそうである。『テクノ探偵団』のレポーターの人、ありゃ大げさだ。おいおい、そこまで臭くはないだろうよ、って。
砕く前段階の大豆(丸のままの状態)の匂いより砕いた豆汁のほうが強く匂うのは当然のことだが、それだって鼻をそむけるほどの強さではないし、匂いの種類も野菜に含まれるごく自然な香りなので違和感もまったくない。巨大なミキサーで砕かれた大豆(完全な液体ではなく、豆の触感がわずかに残る程度の砕き方)を指ですくって鼻を近づけてみる。生野菜の匂いだ。さらに、口に入れて噛み砕いてみると香りが尚よくわかる。なるほど。そのものの匂いを鼻で嗅いで平気だとしても、口に入れると匂いがより強く感じられるので熱処理の必要があるのかもしれない。あと、「くさい」というのではないけれど、生の枝豆みたいに、「このままの状態で食べたらお腹をこわしそうだな」と思わせるような、要加熱的な“生”の匂いをはらんでいる。
ジャガイモを切った包丁のツンとする匂いの感じにも似ているように思うが、あれをいちいち「くさい」といって気にする人は少ないだろう。そのように、これも口に入れずに匂いを嗅ぐだけならば、ごく自然な香りとして受け止められそうな気がする。
■ n-hexanal の匂い
やはり同じC-6仲間ということで、以前このページの『アオムシ(完)』の回に書いた「cis-3-Hexenol 」とも近い。今回の見学でそこのところを確信できたのが嬉しかった。ちなみに、cis-3-Hexenol は語尾が「〜ol(オール)」だから、アルデヒドではなく「アルコール」で、これは生キャベツの芯や生ナスのような新鮮な野菜の香りに混じって若干チクッと刺すような刺激のある匂いである。テーブルコショウをほんの少〜しだけ混ぜた程度の刺激だ。これを基準とすると、アルデヒドである n-hexanal のほうは、その刺激の「針」が少し太くなったような感じ。(※「針」といっても本当の針ではなく「うぶ毛」程度のものをイメージしてください)
n-hexanal が鼻を抜けるときの刺激レベルとしては、キャベツにほんの少〜し「からしマヨネーズ」が混じった程度。ちょっと強引だが似ている食べ物といえば、ケンタッキーフライドチキンの「コールスロー・サラダ」あたりだろうか。あれも口を閉じたまま噛むと若干鼻がツンとする。あのレベルだ。コールスロー・サラダは鼻の刺激レベルだけでなく、汁っぽい野菜の食感という部分も豆汁によく似ていると思う。
■熱処理
つづいては、ごじるを熱処理する(※ここの店では「酢」は使わない)。このときにパイプから出てくる大量の蒸気は蒸した「せいろ」の匂い。モクモクとしたそのケムリ(蒸気)のそばに立っていたらシュウマイが食べたくなって困った。だってここは豆腐屋じゃないか。それなのにどうしても食べたいんだよ、シュウマイが。給食室の裏側じゃないけど、やけに食欲をそそる匂いだった。
熱処理をされた豆汁をさらに細かくなめらかにするために、すりつぶす。これは歯車のような動作でもって2つの円柱どうしが回転しあい、大豆はその間に挟まれて押しつぶれされてゆく。この円柱の器具は、今ではステンレス製になって雑菌もわきにくくなったが、昔はこれが木だったから豆腐も日持ちしなかったという。だけど私は思った。木製の器具ほうが大豆に木の香りがうつって美味しいのではないかと。質問してみたら、やっぱり「その通り!」だそうだ。
豆乳をこす布も、今はナイロンだから手入れも簡単だけど昔は絹だったから衛生的に保つのに苦労したそうだ。なんとなくイメージでしかないけど、ナイロンよりも絹のほうが、のどごしがなめらかな豆腐になりそうな感じもする。あくまで「雰囲気」だ。
■固める
なんといっても私が感動したのは、絹豆腐を固める「型」だ。この匂い傑作! ヒノキでできた四角い箱型で、ここに、まだ熱い豆乳+にがりを流し込んで固めるわけなんだけれども、大豆の豊かな香りとヒノキ風呂のような木の香りが合わさって、まるで山頂でヒノキ風呂にでも入っているかのような開放感。真夏の日曜の夕方、まだ明るいうちから窓を全回にして風呂に入っているような、開放的な愉しさのある香りがする。
「土鍋とおんなじでね、使っていくうちに型のほうに旨味がどんどん染み込んでいっちゃうんだよ」とおじちゃんは言う。豆腐よりも、この「型」のほうが美味しそうな気さえしてくる。
豆腐が固まったら端々に長い包丁を入れて型から取り出す。かまぼこの板みたいに、型の内壁に豆腐が少しついたまま残っている。「ここがまた旨いんだよ」ということで、それを指ですくって食べてみた。…ヒノキ風呂と青葉のそよかぜが脳内に広がる風味。風が吹きぬけます。
そして、まだ熱い豆腐と、まだ熱い豆乳をごちそうになって見学は終了。
ヒノキの型やそのほか、使い終わった器具をホースの水で洗い流す「水の匂い」も夏っぽくて感動的だった。
■あじわう
以前からここの豆乳のファンだったが(※コップを持って買いに行くと、そこに注いでくれます)、今回できたての熱い豆乳を飲んでさらにファンになった。つつつっと、のどを通ってしまう。しかも、あまみがあって、しっかりとした大豆の香りがある。馬力のある味といえよう。
豆腐もまたしかり。ヒノキの香りがちゃんとわかる。木なんだな、豆腐は。
豆腐の食べ方で私が一番好きなのは、炊きたてのごはんの上に冷たい豆腐(絹)を乗せて、そのまま(正油も何もかけずに)スプーンで食べる、これだ。平和な味がする。ここに、焼鮭と、刻んだミョウガだけを入れた具ナシの味噌汁と、はぐら瓜(または昆布)のぬか漬けと、ぬるい牛乳があればフルコース。このメニューで食べられただけでその日一日機嫌よく過ごせちゃうってもんだ。
今回のテーマである n-hexanal の生大豆の青い香りにしても、大手の豆乳メーカーはこの匂いを完全に消し去ることに必死なようだが、それはあくまでもイソフラボン目当ての「にわか消費者」に大量に売るための戦略あってのことだと思う。だってあれを完全に取り去ってしまうということは、豆腐の旨味を消すことになるわけだから。
「豆腐のおいしさ」は、いろんな人がしょっちゅう口にすることだけれども、今回の経験を通して初めて気づいたことがある。それは、お豆腐屋さんの店内の匂いを知ることによって得られる「美味しさの角度」というものが存在するのだということ。
夏の夕ぐれどきを思わせる、ホースで水をまいた豆腐屋さんの床。その「水の匂い」の充満するやや薄暗い店内。あの水の匂いが記憶の中にあらかじめ用意されているのとされていないのとでは豆腐にたいする愛着がまったくちがうと私は感じた。
おもえば子供のころ自転車で売りに来ていた豆腐屋のおじちゃんの「手」もこれと同じ匂いだった。からだは汗びっしょりでも手は清潔だと信じられる匂いをしていたのだ。「この豆腐はその匂いがする」。そのことに気づかせてくれる豆腐が一番おいしい豆腐だと私は信じる。
前回の「アルデヒドC、C、C…」から続いています。
以下、何の結果も出なかったムダ実験です。内容がまとまってなくて申し訳ありません。
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おそろしく回り道をしながらたどりついたアルデヒド峠である。
ここで私は「豆乳の話」を思い出した。
もう何年も前になるが、『テクノ探偵団』というテレビ番組で「豆乳ができるまで」というのをやっていたのだ。(※あの企業は『紀文』だったかな? 正確に記憶してなくて申し訳ありません)
実際に豆乳を作る現場で作り方を説明していたのだが、その説明によれば、「大豆に含まれるアルデヒドは、このままだと臭くてどうしょうもないので、ここに“酢”を入れてニオイを消す」ということだった。
その番組の女性レポーターは、まだ酢を入れる前段階である悪臭状態の豆乳の匂いを嗅いで、「ぅわッ!クサイッ」と一瞬のけぞってから、「青臭いですね」と言った。
ひとくちに「青くさい」といってもいろいろある。たとえば草をむしったときに手のひらにつく緑色の汁みたいな匂いとか、しその葉の香りをうんと強めたようなものとか、前回書いたようなドクダミ臭とか。種類も強弱もさまざまだ。
とまあ、いろいろとあるわけだが、あののけぞり具合から察するに、彼女が嗅いだのは「ドクダミ臭」のアルデヒドかもしれないと私は勝手に考えていた。ぜったいドクダミだ。でなきゃ、あそこまでのけぞるはずがない。
刻んだドクダミに酢をかければ消臭できそうな気がした。
ついでだからコリアンダーも試してみよう。アルデヒドには酢だ。そうだ、酢なんだ。ドバドバかける。
だけど、当然ながら消臭はできなかった。
というよりも、消臭されたのかどうか判別するのも困難なほど、酢の匂いのほうが勝ってしまう。ただの酢。だめだ。シソの葉にも酢をかけてみたけど、ただ美味しいばかりで別に何ら変化もない。ひじょ〜うに不満だけど、やはり安直すぎた。考えてみりゃ工業規模でどうのこうのってやっているものをこんなに手軽に取り入れられるはずもない。
それなのにまだ私はあきらめられず、ぐずぐずしていた。
ここに、アルデヒドC-10そのもの(香料)がある。
ついに香料そのものが手に入ってしまったのだった。
C-10の匂いは、青臭さに加えてオレンジの皮、あるいはオレンジの「ヘタ」部分のような匂いも感じられるが、その前面にはやはりドクダミ臭が立ちはだかっている。あらかじめこの匂いを知っていたなら、ドクダミだのコリアンダーだのと、うだうだ調べるまでもなく一発で解っただろうに…と思われるが、解らなかった時間は楽しくてありがたいので、まあいいや。
…これも酢で薄めたがダメだった。しつこいな私。
水やエチルアルコールで薄めたものと比べてみたんだけど、いまいち。スッキリする結果が得られない。しかも、あれよあれよという間に匂いが飛んじゃうやら、自分の嗅覚が麻痺してバカになるやらで、収拾のつかないまま無残に終わった。
カメムシ臭なんかもオマケで思い出してしまったのだが。…カメムシ君にも酢をかけてみたいところだが、かわいそうだし、誤って手にニオイがついたら悲惨なのでやりません。
カメムシ臭。これも裏側にひそむニオイの一部だ。今まで書いた物質の匂いについて、目安としては、ドクダミかコリアンダーかカメムシのどれか1つでも知ってる人なら、かならず思い当たる匂いだと思う。これを読んであなたが思い浮かべた匂い、そう、きっとそれです。
むしろこれを一番先に調べるべきだった。
青臭いと言われた、「大豆に含有されるアルデヒド」の正体。一番肝心なことを一番最後に調べた私は本当に馬鹿だが、しかたないさ馬鹿なんだから。
“n-hexanal”だそうです。
C-6だったか。(※ヘキ=6)
ちなみに業界では、この青臭さのことを「豆臭」と呼ぶらしい。これを熱、酸、アルコールなどで処理することにより、ある程度はコントロールすることができるそうだ。きっと熱処理も重要なんだろうな。
生大豆の匂いか。枝豆の生の状態とは違う匂いなのかな? 自宅で水につけた大豆を嗅いでもいいけど、まずは豆腐屋さんに行って話を聴いたほうが良さそうだ。
というわけで、これこそが一番最初にすべき事なのであった。
豆腐屋さん見学。
そういうことで行ってまいりましたので、次回は「お豆腐屋さんの香り」の実況中継をお送りします。
→ 次回「お豆腐屋さん見学」へと続く …いい香りのものがたくさんあったよ☆
■香水としてのアルデハイド
「アルデヒド」といったらフレグランス関連ではご存知の方も多いかと思います。(ちなみに、フレグランス用語として言うときには、アルデヒドという読み方よりも「アルデハイド」と読むことのほうが多いようです)。
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アルデハイドという単語。これは、たとえば「シャネルの5番はアルデハイド調のフレグランスである」といった感じで使われる用語だ。その匂いは脂肪臭ないしは人肌を思わせるものがあり、これをフローラルにブレンドさせることによって、よりいっそう女性らしさを強調させたり、香りに「ぬくもり」や「あたたかみ」のある表情をあたえ、品格ある香りとしてまとめあげる効果がある。(※「これをフローラルにブレンド〜」以降の部分は、私の個人的な解釈によるものです)
アルデハイド調のフレグランスとして有名なのはシャネルNo.5のほか、カレーシュ/HERMES、アルページュ/LANVINなど。
アルデヒドのぬくもりは、人本来の肌の匂いから遠くかけ離れていると思われる「美しい花々の香り」と、実際の「女性の肌の香り」、そのギャップ(すき間)をうめてくれるような気もするのだった。
↓下の「化学としてのアルデヒド」へ続きますが、内容的にも上の話からは大きく離れますので、上の内容は忘れていただいてかまいません。
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■化学としてのアルデヒド
(※以下は化学分野なので、アルデハイドではなく「アルデヒド」と表記します)
数あるアルデヒド類の中で、私が真っ先に思いつくニオイは“ドクダミ臭”。ドクダミの葉をちぎった時の強烈なニオイである(※ドクダミ茶とは異なります)。あれはどう考えても強烈すぎる。
つい最近までずっとこの匂いのことばかり考えていた。
こちらは上に書いたようなあたたかな香調とは打って変わって、おもわず鼻をそむけてしまうほどの刺激臭だ。
この匂いはいったい何という物質なんだろう。
こういった調べごとをするとき、インターネットでサササッと検索してしまえば一発で出なくもないんだろうけど、そんなつまらないこと、だれがするもんか。たしかにネット検索も便利だけど、どこの誰が書いたかもわからないような情報を目の前にして「ありがたや〜」なんてことは絶対にやりたくない。特に香りに関しては。…強情っぱりなもんでね。
さっそく翌日には図書館で、ドクダミの香気成分までご丁寧に書かれてあるものを見つけてしまった。もうちょっと苦労したりなんかしてもよかったんだけどなー。といっても、たくさん書いてあって、この中のどの成分なのかわからないからちょっとうれしい。こういうたくさん書いてある中から徐々にしぼりこんでいくのが愉しいのでございますー。
書いてある中で、とりあえずは「ラウリック(アルデヒドC-12)」あたりの成分に目をつけておく。
ここでちょっとヒントになるのが、“コリアンダー”である。
香菜(シャンツァイ)、パクチーなど、いろんな呼ばれ方をされているハーブ(セリ科)のことだ。あの葉っぱを食べた時にもドクダミの一部分を感じるから、きっとドクダミと共通、もしくはその近所の成分が含まれているはずだ。コリアンダーの中からそれを探そう。
ハーブの香料が書かれた本をとなりに広げて見比べてみる。
「あったー☆」
(※皆様にうまく伝わるかどうかわかりませんが、個人的にはこのあたりが一番楽しい瞬間であります)
“n-decanal”
コリアンダーに含まれているのは「アルデヒドC-10」だった。語尾が「-al(〜アール)」で終わるものはアルデヒドを表す、decaは10を意味する、…つまりC-10のことである(※ちなみに「12」や「10」という数字は、文字どおり炭素の数です)。
鼻をそむけるような、と書いたが、ドクダミに含有されるこういった成分はフレグランスにも頻用されている。薄めれば美しい香りになるのだ。要は「加減(濃度)」の問題。
…と、ここまでくるだけでも一苦労である。やれやれ。いい汗かいた。
→ こんな調子ですが、さらに次回へ続きます。お付き合い下さい。
■7月の香々庭園『アンテウス』を更新いたしました。
ぜひお読みいただいて、下記のアドレスまでご意見・ご感想などいただけるとうれしいです。
isis_garden@eel.co.jp
■『アンテウス』のおまけ
以下、おまけ文章です。(※香々庭園のほうを先にお読み下さい)
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「アンテウスの友」であるその彼女を含め、その他大勢でお酒を飲んでいたときのこと。
私たちの前に坐っていた男性が、偶然にも「不誠実そうな男」であった。
「不誠実っていってもね、人間関係にだらしない人は大嫌い、それは絶対イヤだからね。そういうのとはまた違ったウサンくささじゃなきゃ認めないよ!アタシは」
彼女が以前そう力説してくれたことがあったが、まさにご希望どおりの男性が、目の前にいる。彼女の好きそうなタイプだなあと私は思っていて、彼女は彼女で、私の好きそうなタイプだなあと思っていたという。しょうもない話だ。
会話の途中、彼女はその男性に、
「なんか香水つけてるみたいだけど、アンテウスは? アンテウスいいじゃん。アンテウスにしなよ」と言った。
大胆だよなあ。とてもじゃないけど私にはそんなセリフ言えないや〜こわくって。
それを言われて、男性、
「アンテウスって? ああシャネルのやつかぁ…あれオッサンみたいなにおいしない?」と、やや否定的に言ったが、彼女はまったく気にする様子もなく、「なにいってんの、あれがかっこいいんだよ。ねえ〜」と私に同意を求めてきたけど私はなんだか恥ずかしくてうんとは言えなかった。ごめん。自分の大好きなものを人前でしゃべるのは苦手なんだ。
彼女はアンテウス専門で安定しているが、私はアンテウスとファーレンハイトのあいだでいつも不安定に揺れていて、そこでおたがいの趣味は分かれるのだった。迷いのない彼女をうらやましく思ったこともあるし、思わなかったこともある。両腕を引っ張られて、迷い、揺れることにも愉しさがあるからだ。
愉しいといっても、かりそめである。
※前回のアオムシ(1)からの続きです・・・
ひきつづき昆虫のニガテな方は充分ご注意ください。
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アオムシ(アゲハの幼虫)の匂いに不可欠である「山椒」についても少し書きたい。
山椒(サンショウ)の匂いを幼い頃より嗅ぎ慣れているせいか、自分自身、あの匂いに過敏なところがある。ウナギなどに添えられた山椒の葉よりも、実際の山椒の木はもっと青くさくて独特のクセがあって、変に爽快な匂いがする。といって、べつに嫌いってわけじゃないからそれで困ることはないんだけど、さまざまな場所であの香気にお目にかかるたびに、やたらと気になるのである。
フレグランスを調香する際にも用いられる「シトロネラ・オイル」という名の香料がある。イネ科のシトロネラという植物から採取される香料で、これがその匂い、つまり山椒の匂い(山椒の葉を噛んだときに鼻からツンと抜けるような…)と共通してるもんだから、シトロネラの香りがするフレグランスも気になってしょうがない。フレグランスの香りが全体的にまとまっているのはあたりまえのことだけれども、シトロネラの匂いだけは、どうしてもそれだけピーンと飛び出しているように感じてしまうのもまた事実だ。嗅ぐたび、「あっ、また匂いがしたな」、と思う。
もっと話を細かくしてみようか。シトロネラ・オイルの中の「シトロネラール」という成分。これ。これが気になる香りの正体なんです。この香気成分が山椒の重要な成分であるのも明らか。さらにさらに、どんどん細かい話になって何の話だかわからなくなるけど、生姜(ショウガ)を生のままスジと垂直な向きに噛んだときも同じ香気を感じるので調べてみれば、やっぱり生姜にもシトロネラールは居るではないか。
つまり私はシトロネラールに過敏に反応するようだ。
だから何だよって言われそうな話で20行も使ってしまったが、この結論は私にとっては重要なのだ。私にとっては…
これほどまでに気になってしまうのは、山椒の葉をむしゃむしゃ食べてたアオムシの匂いを嗅いで育ったからだと思う。彼らの発するニオイ物質のなかにもシトロネラールは居たはずだ。鼻の入口付近ではなく、どちらかというと鼻の奥のほうの粘膜に突然入り込んできて突き刺すような香気成分シトロネラールが、連中の体内にも居たはずなのだ。
例の「目」が怖いアゲハの幼虫だが、せっかくウジャウジャと家のまわりにいるので、葉っぱや木の枝などでつついて、ぽとっと木から落としたり裏返してみたりしてずいぶんと遊ばせてもらった。怖くて素手じゃ触れないくせに、「目」のところを葉っぱで覆って「目隠し」なんつってイジワルもして。だからそれは目じゃないっつーの。
木にいるアオムシに気を取られて、もよもよと地面を這っていたアオムシをうっかり踏みつぶしてしまったのは大事件だった。アオムシの体の中にある(あんのかなぁ?)「匂いのタンク」らしきものが破裂して、一瞬にしてものすごい刺激臭に襲われたのを今でもはっきりと覚えている。
「く、靴が…靴の裏がクサイよ…たすけてぇぇぇッ!」
「うわッほんとだ、くせぇぇー! みんな逃げろッ」
アオムシがかわいそう、などと想う余裕はなく、あの刺激臭がひたすら怖くて、踏んじゃったその靴を大慌てで脱いで裸足のまま、「うぎゃぁぁぁッ」って叫びながら、気づいたら隣の家に上がってました。
「どうしてアオムシはあんなにたくさん葉っぱを食べるの?」
こんなの、どうしようもない質問だと長年思いこんでいたが、これに超感動的な答えがあることをつい最近知った。京都大学の日高さんという方が発見したそうで、アオムシが羽化するためには“ cis-3-Hexenol ”という成分が大量に必要なのだという。それを多く含む食材は野菜全般におよぶが、特に、キャベツであり山椒である、ということ。だからあんなにせっせと食べまくっていたのか。観てるとずうーっと口を動かしてるもんね、もしゃもしゃ。食欲旺盛だ。あれが羽化へ向けてだったとはねえ。そういうことなら言ってくれればいいのに、こっちもクサイだなんて言って悪かったよ。アオムシ殿に謝らねば。
で、その cis-3-Hexenol という成分だが、こうして表記するとなにやら難しそうにも見えるが、なんのことはない、単なる「キャベツの芯の匂い」だと私は思う。生のキャベツの芯を噛んだとき口の中に充満する甘苦しょっぱい?みたいなキャベツ特有の葉っぱ臭である。
で、何の話だっけ? ああ、アオムシの匂いか。
それにしてもアオムシひとつでこんなに広がって、アオムシって楽しいなあ。
彼ら、特にアゲハに関して知りたいことがまだある。
まず cis-3-Hexenol が羽化の際どのようなしくみで必要とされるのか。それと、アゲハ蝶(←私は怖いからそばで匂いを嗅げないのですが)にもアオムシ臭のなごりがあるのかどうか(羽化で全部使い果たしちゃうから匂いは残らないのかな?)。それと、アゲハは山椒の他にカラタチにも卵を産む…ということはつまり両者ともミカン科だから、「アゲハとミカン科との関連性」も知りたい。ミカン科の、いったい何を目的としてアゲハが寄ってくるのかが問題だ。もしかするとそこから「アゲハとシトロネラール」という話になるかもしれない…ひいては、あのどぎつい模様もミカン科に含まれる共通成分と何か関わりがあるのかもしれないし。「例の“目”とミカン科との関連性」。ちょっかいを出したときに見せる「“オレンジ色のツノ”とミカン科との関連性」なんてのもそうとうあやしいじゃないか。
そういえば永六輔が「パラベン(という成分)に蝶は惹かれて寄ってくる」って言ってたな…ってそんな話までは思い出さなくてもよかったのかな。幼虫のときは cis-3-Hexenol が必要で、成虫になったらパラベンか?ってまたそれも気になっちゃうから。
アオムシだ、とにかくまずはアオムシからはじめよう。
※昆虫の苦手な方は、以下、うっかり読んでしまわぬようご注意ください。(アオムシの匂いの話です。気持ち悪いと思う方はご遠慮いただくなど、お気をつけ下さい)
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アオムシはどうしてあんなニオイがするのか。幼少の頃からずっと気になっていた。特にアゲハの幼虫。あのニオイは何だ。あんな強烈なニオイで全身をかためる必要性がまずわからない。
アゲハの幼虫の匂いをご存知ない方…とくに女性の方には多いかと思う。カモミール様の甘酸っぱさ(※カモミール・ティーの香りとは異なります。リンゴ系統の甘酸っぱさを青っぽくした匂いです)にサンショウのツンとする刺激を足したような強烈な匂いなのだが、連中も常時そのニオイを強く放っているわけではなくて、葉っぱなどでつついたりした時に、どうやら特に強く発する主義のようだ。身の危険を感じているのだろうか。こちら(敵)を威嚇・攻撃してるつもりなのだろうか。
幼いころ家の庭にサンショウの木があり、そこにアゲハの幼虫がへばりついていた。きれいすぎて、鮮やかすぎて、すごくコワかった。
そもそも主食の葉っぱが「サンショウ」なわけだから、そりゃ彼ら自身のニオイが強いのも当然といえる。アオムシでも、モンシロチョウの幼虫はほとんど匂わない。こちらはキャベツが好物であるらしい。見た目もアゲハ幼虫のどぎつい模様に比べれば、かわいらしいもんだ。だってアゲハの幼虫の背中にある、あの「目」みたいな模様ほど恐ろしいものはないよ、ってこうして書いてるだけでもゾッとする。あれ、目みたいに見えるけど目じゃないんだよ、鳥はここをめがけて襲うんだよ、って誰かが言ってた。おぉ怖い怖い。
せっかく威嚇してくれているアオムシ殿には気の毒な話なんだが、あのニオイは芳香ともとれる匂いであるように思う。なんともビミョーなところ。
香水に使われる香料は、もとは不快臭の域にあるような強烈なニオイ成分をうんと薄めることで、えもいわれぬ香りを誕生させる場合がある。ああやってアオムシのニオイ物質もうんと希釈したら、美しいフローラルになりそうだ。あれはきっとイイところまで行くにちがいない。
というか、もうすでに知っている。
アオムシ的香りのする香水を。
ある方にその話をもちかけたら了解してもらえてとても嬉しかった。それまでは、香水に詳しい人はアオムシの匂いを知らず、アオムシに詳しい人は香水に興味がないという場合がほとんどだったから、了解してもらえて感激したのだ。
そのフレグランスはどう嗅いでもアオムシの匂いだという結論に達した。とくに噴射口あたりの匂い。そのものだ。このフレグランスをはじめてかいだときなど、ビックリしてボトルを落としそうになったほどだ。
「これ、アオムシくさいけど… だいじょぶか?」、私はそう思ったけど、おもえばアオムシの匂いをよく知っている女性は少ないというわけで、のちにこのフレグランスは大ヒットとなった。ここでそのフレグランス名を挙げることは絶対に許されないだろう。これを愛用している女性が悲鳴をあげ、「気持ち悪くて二度と使えない!」なんてことになっては申し訳なさすぎる。
話をもちかけて了解してくれた方がついでに教えてくれたことは、「虫」と聞いただけで飛び上がるほどニガテな人が世の中にはけっこう多いということだった。なかには気絶する人もいるらしい。もちろん、こっちだって気持ち悪がらせようとか、そういう悪趣味な書き方をするつもりは毛頭ないけれど、これも苦手な人が読めば悲鳴をあげるだろうから冒頭で断らせていただいて、「あなたのページを見て気絶しました」なんて苦情がくるのも迷惑な話だから香々庭園では取り上げなかったのだ。イラスト描くのも怖いしね。あの「目」のところとか。
その問題のフレグランスですが、もちろん私はいい香りだと思っています。
アオムシのあの強烈なニオイ物質も希釈すれば優雅な芳香になるはずだ、と遠い昔から目をつけていた私の仮説が、これでやっと立証されたというわけか。
※アオムシ(2)へ続きます・・・。
■スプラッシュ・ベリー(オードトワレ)/ ディー アール ラボ
すこし前からグレープフルーツの香りによるダイエットなどというものが流行しているらしいが、次のほうが楽しそうだ。
“ラズベリーケトン・ダイエット”
もはやブレイク寸前である。
ラズベリー の香気成分であるラズベリーケトンは、唐辛子などにあるカプサイシンという辛味成分よりも3倍も強い「脂肪分解促進作用」があるという。さらには、この作用にプラスして「脂肪燃焼促進作用」と「脂肪吸収抑制作用」も確認されたとのこと。こりゃすごいぜ。
このフレグランスは、ラズベリーケトンが入っているから香りを嗅ぐだけでヤセます、というのがウリである。安売り店で1500円で買ってきて、シュッシュッとスプレーするだけ。この簡単さは『ヤセる石鹸』を上回ってる。
「そんなにウマくいくわけないって〜」なんて言いながらも頬は愉快にゆるんでしまう。見よ、これぞ女子の顔である。
外箱の表示にも分量までは書かれてないが、この安さから想定するにラズベリーケトンは微量しか入ってないのかもしれない。それでも半信半疑な女性たちにかぎって食い付きがよかったりする。効果が出なくともそれはそれで楽しいんだな、女子は。要は話題が欲しいんだ。
「ぜんぜん効果なかったー」とか。「今日具合悪いんだけど一応ベリーつけといたほうがいいかなー」とか。そこで水を差すような「カロリーひかえて運動増やせ」的コメントは厳禁である。うやむやなまま泳がせてほしいのです…
私は別の方法にて脂肪減らしを実験しているため、このスプラッシュベリー実験は知り合いの女性に託した。彼女も体脂肪率が35%というから、なかなかいい案配である。ガッシリついてます、脂肪が。「アタイの好きな香りだわさ〜」とエンジンふかして意気込んでますので、ぜひともがんばっていただきましょう。
この商品にダイエットという付加価値がなかったとしたらどうか。
売れる。
今の流行のなかにきちんと収まっている香り、これはフレグランスとして「だけ」でも充分だ。デューベリーのように甘酸っぱいベリーの香りではなくて、わりと甘め。どっかで嗅いだことある!と胸騒ぎがしてから無事に思い出せるまでに15分かかったが、イチゴの香りがする糊(のり)の匂いであることが分かってスッキリしたのだった。
ベリーのかわいさ中に糊臭がつまっている。噴射口あたりの香りなど、完全に糊である。ティッシュに吹き付けた香りは森永ハイチュウ・ブルーベリー味。ティッシュを食べたくなっちゃうかと思いきや、そこはすかさず糊が出てきて食い止める。さらにもっとよく嗅ぐと木の枝の匂いがするんだけど。それは嗅ぎ過ぎか。
35%の彼女の肌につけさせてもらったところ、およそ2時間後あたりから、ちょっとだけ梅を思わせるようなおしとやかな香りも出現。この中にもちゃんとラズベリーケトンは居てくれるのだろうか…。そこらへんが不安だが、香り自体はなかなか良い。「ラズベリーケトン?そんなもの最初から居やしないよ」と開き直れば素直にこの香りを楽しめるというものだ。
この付加価値の、さらなる価値は何か。
それは、「この歳になってこんなかわいらしい香りをつけてしまってもよいのだろうか」といった迷いのある女性のための後押しになるということだ。ダイエット効果があるっていうからしかたなくつけてるのよ、そう言うだけで若い香りもOKという親切さ、これこそ大きな価値である。
「10代たちだけで遊ばせはしない」と、この香りで遊ぶことを狙う50代の女性もいるのである。このようにして、まったく別世界の女性が飛び込んできてくれるのも楽しく、またベリー系統の香りを愛用しているコがスプラッシュベリーと併用してくれるのも楽しい。
効果が出なくて挫折して、何年後かにこの香りをかいでみんなで笑いたい。
むかしむかし、あるところで耳にした噂。女優の広田レオナさんは「祭り」となると、あらかじめ神輿(みこし)をかつぐ男性のワキの下に布をはさんでもらって、終わった後でその布の匂いを嗅ぐのが好きなんだそうな。ちょうど彼女が『SELF』という写真集を出したころだったと思う、9年ちかく前に耳にした話だ。
おなじころ書かれた香り関連の本(そのころのものだから少し古い情報になるが)によると、男性の腋の下の匂いには女性の生理周期の幅を正常化する作用がある可能性が高いという。
その本にあったのは、男性の腋の下にはさんでもらった脱脂綿を生理周期が異常な女性、つまり生理不順に悩む女性の鼻の下にこすりつけるという大胆な実験だった。週に3回ほどそれを行ったところ、数カ月後には女性たちの周期が平均29日にまとまったというのだ。ただしこれは誰にでも効果があるとはいえないようで、いわば相性のようなものが条件としてあるそうだ。そりゃそうだよな。そんなに簡単に女性の体調が良くなるなら、婦人科でその脱脂綿を処方すりゃあいいんだから。「寝る前に鼻の下にこれをぬって下さいね〜」。かなり酷い。
ともかく私はこの本で「レオナ祭り話」を思い出したのだ。
そのころ彼女はもしかすると生理不順だったことが考えられる。酒を飲んだ後に水分やら塩分が欲しくなるのは「必要」だからであって、同じように考えれば彼女は男性の腋の下の匂いが「必要」だった。どうだ、あやしいではないか。さらに広義に解釈してしまえばラグビー部のマネージャーをしている女性もその辺あやしいし、「汗くさい感じの男の人が好き!」とか言ってる女性もあやしい。♪昼間のパパは〜いい汗かいてる〜と口ずさむだけでも私に疑われることになるから気をつけたほうがいい。
腋の分泌腺のひとつであるアポクリン腺。これは感情に強く支配されるので、怒ったり恐怖を感じたり、もしくは性的に興奮したときなどにドッと分泌される。
まさに、祭り。
あのわけのわからない熱気は女性の生理をも救う。そのことを知っていたのは広田レオナだけだった。すごい人だ。
男性の姿を観ているだけで生理周期が正常化されそうなほどの熱気。実験に習って、これからは週3回祭りを行わなければだめだ。神輿をかつぎ終えたあと、男性が腋にはさんでいた布を見物女性たちに配るという恒例のサービスも、もちろん忘れてはいけない。場内は押すな押すなの大盛況。建て前で餅や小銭をばらまくように、高い所からばらまかれた脱脂綿を下にいる女たちが夢中で拾う。そんな行事。
祭りなんだ。神輿なんだ。日本は。